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□【書籍紹介】リトビネンコの未亡人らが明かす暗殺の真相 [日刊ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/article/detail/3270270/
リトビネンコの未亡人らが明かす暗殺の真相
2007年08月16日10時00分
「リトビネンコ暗殺」アレックス・ゴールドファーブほか著、加賀山卓朗訳(早川書房 1900円)
昨年11月、国外亡命中の元ロシア諜報員がロンドンで変死した。体内からは猛毒の放射性物質が大量検出され、暗殺説がたちまち飛び交った。というのも彼、リトビネンコはKGBの後身であるFSB(連邦保安庁)の組織犯罪対策部門のメンバーで、退任するエリツィンの後継者に突如指名されたプーチンの就任直後、政敵の財界人ベレゾフスキー暗殺を命じられたと告発したからだ。
こうしてベレゾフスキーに代表されるロシア新興財閥やチェチェン共和国の大統領特使をつとめたザカーエフらをバックにしたリトビネンコと、彼の古巣でロシア政府内の大物と通じるFSBの激しい対立が始まった。そこへからむチェチェン紛争の混迷化とプーチン大統領批判の高まり。やがてリトビネンコはプーチンを後押ししたエリツィン政権の陰謀の決定的な証拠をつかんだものの「小さな核爆弾」と呼ばれる猛毒を盛られて客死した。著者はリトビネンコの未亡人と友人の学者。なまじのスパイ小説の顔色を失わせる迫力だ。
【2007年8月13日掲載】