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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-15/2007081506_01_0.html から転載。
2007年8月15日(水)「しんぶん赤旗」
ブッシュ批判歌詞削られた
米人気ロックバンド
「検閲だ」通信会社に抗議
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【ワシントン=鎌塚由美】米国の人気ロックバンド「パール・ジャム」が音楽祭で歌ったブッシュ大統領批判の歌詞の部分を、大手通信会社が放映の際に削除していたことが、このほど明らかになりました。大手通信社は「手違い」と釈明しましたが、バンド側は「検閲」に厳しく抗議しています。
問題となったのは、五日にシカゴで開かれた音楽祭でパール・ジャムのボーカル、エディ・ベダーさんが歌詞にブッシュ大統領批判を織り交ぜた個所。「ジョージ・ブッシュよ、この世界から手を引け」「ジョージ・ブッシュよ、別の家を探せ」と歌い、会場から歓声がわきました。しかし、音楽祭の様子をインターネットで配信していた通信大手AT&Tは、この大部分の音を消して放映しました。
バンド側は、「検閲」だとして厳しく抗議し、ホームページにAT&T編集の「検閲」版と実際の映像を掲載しました。さらに八日、「芸術家として、また、検閲問題とますます強化されるメディアへの管理を懸念する市民として、憂慮している」との声明を発表。国家のメディア管理は「一ロック・バンドに対する検閲よりもずっと大きな問題だ」と述べました。
インターネット・プロバイダーの不偏不党を確立し、ネット上の表現の自由を守れと運動する非政府組織(NGO)「インターネットを守れ連合」は九日、この事件をAT&Tによる「インターネットの門番」のような振る舞いだと批判。プロバイダーの不偏不党を法制化する動きへの同社の反対表明や、ブッシュ政権の違法な国民盗聴に協力してきた「顧客の信頼を裏切る経歴」を紹介し、同社のモラルを問題にしました。
AT&T社の報道担当者は九日、「このようなことが発生して残念だ」と釈明しました。しかし、同社が、これを「ほかにはないミス」だと弁明していることに対し、シカゴ・サン・タイムズ紙(十一日付)は、「AT&Tに検閲されたのはパール・ジャムが初めてではない」と題し、他の音楽祭でも「ハリケーン・カトリーナでの連邦政府の無策」や「ブッシュ大統領とイラク戦争」についてのコメントが検閲された可能性があるとした音楽評論家のコラムを掲載しました。