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□マリキ政府の寿命わずかに ダール・ジャマイルの中東速報 [イラク情勢ニュース]
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URUK NEWS イラク情勢ニュース （転送・紹介歓迎）
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2007/08/09 (木)
［飛耳長目録 today's news list］
☆マリキ政府の寿命わずかに ダール・ジャマイルの中東速報
※緊急ニュースを除き、しばらく盆の休暇をいただきます
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☆★マリキ政府の寿命わずかに
A Nail in Maliki Government's Coffin
ダール・ジャマイルの中東速報 ２００７年７月３１日付
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http://www.dahrjamailiraq.com/hard_news/archives/iraq/000620.php
Dahr Jamail's MidEast Dispatches
http://dahrjamailiraq.com
Inter Press Service
By Ali al-Fadhily
バグダッド発、８月３日（ＩＰＳ）−− 最近、イラク軍の参謀総長と配下の
軍指導者数人が辞任したことは、アメリカが後見となるイラク政府の空中分解が
続いていることを強調するものである。
政治家であれ評論家であれ、あるいは詩人、科学者、ポーターであれ、イラク
に住む誰もが、アメリカの後押しをうけたマリキ首相率いるイラク政府はまった
くの失敗だった、と、一致しているようだ。
安全確保も、基本的な行政サービスも、あらゆる比較可能なイラクのインフラ
も、今や、サダム・フセイン時代より悪くなった。それにもかかわらず、アメリ
カとイギリス、イランはこの政府を支持し続けている。
バグダッド在住のイラク人ジャーナリストであるアンジャド・フセインは、「
この国の政治家は自己の利益に奉仕する以外に能がなく、言葉を変えるなら、そ
れこそが権力の座にあるマリキのやっていることだ」とＩＰＳに語った。「イラ
クではどこに行っても、人々は、政府の間違った政策のために生活条件がひどく
悪化した、と不満をつのらせている。シーア派のイラク同盟に投票した人々でさ
え、イラクを暗黒に導いた彼らのグループを支持したことを後悔して、爪を噛ん
でいる」。
相次ぐ閣僚や政治グループの政府からの離脱は、マリキ首相の政治生命が終わ
る一番の徴候だが、マリキをイラク指導部のトップに据えておくことにアメリカ
政府は固執してきた。
スンニ派の政治グループであるタワフグが政府からの離脱を思いとどまったの
は、アメリカからの圧力だったと確信している」−−当のタワフグ幹部が匿名で
ＩＰＳに語った。「良心の潔白を証明しておきたかったので、自分の政治活動に
終止符を打つことにした。家族の安全のために、彼らを出国させる方法を探して
いる。今の時期、イラクで政治家をやっているのは犯罪だよ」。
8月１日、スンニ派アラブ人のなかでは最大の政治ブロックである調和戦線が、
崩壊する政府から離脱することを発表し、統一政府を維持するというマリキ首相
の希望に更なる大打撃を与えた。
調和戦線は国民議会２７５議席のうち４４議席を占めており、１４ヶ月になる
政府からの離脱はこの種の事件としては２番目のものとなる。シーア派のムクタ
ダ・サドルをしんぽうする閣僚５人は、米軍のイラク撤退期限発表に気乗りしな
いマリキに抗議して、５月に閣僚を辞任した。
マリキにとって最大の打撃として、クルド人参謀長であるババカル・ジバリ少
将が７月３１日に辞任して北部イラクの支配をクルド人に委ねたあと、イラク軍
内で発生した。ジバリ少将が辞職したのに続いて、「マリキが軍の専管事項と国
防省の弱点に干渉する」ことに抗議する形で、他の将官９人が辞任した。
一部の報道によると、マリキ首相はジバリ辞任を拒否したという。イラク領ク
ルディスタンの大統領マスード・バルザニは、近くバグダッドでおこなわれる協
議のさいマリキとともに声明を出すことになっている。
辞任した９人の将官の１人は、「イランと深く連携している者たちだけが、マ
リキに同伴するだろう」とＩＰＳに話した。「どこから見ても宗派主義でイラン
人であることに執着する政府に参画するよりは、暗殺チームに殺される方がマシ
だ」。
マリキ首相はダーワ党の事務総長であり、サダム・フセイン元大統領と対立す
る反政府勢力を率いたあと、イランに亡命していた。
マリキ首相と米軍高官との関係も崩壊してしまった。先週末、ロンドンのテレ
グラフ紙は、イラク駐留米軍のペトレイアス司令官とマリキの関係が悪化し、イ
ラク人指導者はペトレイアス司令官の更迭をブッシュ大統領に直訴した、と報道
した。
イラク人政府関係者の情報によると、マリキはブッシュとのテレビ会談で、ア
ルカイダと戦うためにスンニ派部族を武装させるというペトレイアスの作戦は却
下されるべきだ、と、訴えたという。この政府関係者は、「マリキは、もしペト
レイアスが留任するなら、自分はシーア派民兵を武装させる、とブッシュに告げ
た」と語った。「ブッシュは冷静になるようマリキに告げた」。
ペトレイアスの広報官ボイラン大佐はこの話を否定したが、マリキがシーア派
民兵に武装してイラクの広大な地域を支配することを認めた、と示唆する証言が
ある。
マリキ率いるダーワ党のあるメンバーは、匿名でＩＰＳの取材に応じ、マリキ
の対抗馬であるジャファリ元首相が反逆を指揮しており、マリキはもはや党内で
も気に入られてない、と語った。
スンニ派で占領に反対するイスラム法学者協会のアリ・マンスール師は、「ア
メリカとイランが樹立したこのバグダッド政府は、周知の理由で権力に就いた」
とＩＰＳに語った。「彼らは、アメリカの利益に奉仕する諸法律を成立させ、米
軍の長期イラク駐留を保証するために、マリキを首相にした。だが今、マリキは
イランのために働いており、アメリカはイラクを失いつつある」。
ライス米国務長官とストロー英外相からの政治圧力がジャファリを辞任に追い
込んだあと、マリキが首相の座に就いた。
バグダッド出身の内科医ルクマン・サリム医師は、「彼らは再び首相の顔を変
えなければならなくなったが、誰に代役がつとまるやら」とＩＰＡに語った。「
アメリカとイランが、イラク人のためにはならず、彼らのためになる人物を雇う
のは確かだろうがね」。
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