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レバノン補選で反シリア派敗北 与党に打撃
【カイロ=村上大介】レバノンで5日行われた国民議会の補欠選挙で、昨年11月に暗殺された反シリア派のピエール・ジュマイエル産業相の父親、アミン・ジュマイエル元大統領(ファランヘ党)が、親シリアの野党候補に敗れた。9月に予定される大統領選挙の有力候補でもあるジュマイエル氏の補選敗北は、親米・反シリア派のシニオラ政権にとって打撃となった。
補選は、ジュマイエル産業相と、今年6月に爆弾テロで死亡したアイードゥ議員の2選挙区で実施された。アイードゥ議員の選挙区では、与党のスンニ派候補が議席を維持したが、キリスト教マロン派に割り当てられた故産業相の選挙区では、反シニオラ派の野党・自由愛国運動の無名候補が小差で勝利した。
ジュマイエル元大統領は、国会議員が選出する大統領選挙の与党側の有力候補で、野党からは自由愛国運動を率いるアウン元将軍も立候補の意向を示している。
宗派主義体制をとるレバノンでは、大統領職はマロン派から選ばれるが、補選での与党側の敗北は“反シリア・親シリア”の図式を軸としたレバノンのキリスト教社会の亀裂の深さを浮き彫りにした。大統領候補は従来、マロン派内の話し合いで統一候補を擁立してきたが、今回は選挙そのものを実施できない可能性もあり、反シリアのシニオラ政権と、親シリアのイスラム教シーア派組織ヒズボラなど野党勢力の対立が続くレバノン情勢はさらに混迷を深めそうだ。
(2007/08/06 21:09)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/middleeast/070806/mda070806001.htm