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イギリスは伝統的にロシア嫌いの国である。「半分野蛮なコストロマ地方出身の人間」というイメージで見ている【ノーボスチ通信】
http://www.asyura2.com/07/war94/msg/587.html
投稿者 hou 日時 2007 年 8 月 05 日 08:25:28: HWYlsG4gs5FRk
 

http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=558&more=1

ロシアとイギリス:平行線は交わるか?
18:04
今日の話題

ボリス・カイマコフ、ノーボスチ通信社、政治解説員。

リトヴィネンコの死とその後引き続き起こったロシアとイギリスの関係の劇的な複雑化は小さな危機ではないことは現在はっきりしている。今のところ表面にあるのは、両国の関係が冷却するといつも「スケープ・ゴート(贖罪の山羊)」にされている外交官たちのぎこちない追い出しという事実である。もし両国がこのような外交措置の後にお互いをお世辞的に見るということを始めないと、大使館の領事と秘書官の儀式的いけにえは国家間の対立を先鋭化するだけのものになることは過去の実践が示していることである。

どの国でも外国国家に対する敵対度を示す重要尺度の1つにテレビ放映という手を使う。イギリスは、ボリス・ベレゾフキーや「新ロシア人」やチェチェンのテロリストが素晴らしい国に感じる「理解しにくい」国のイメージから、現在は、ロシアの歴史的敵国になりつつある。イギリスは伝統的にロシア嫌いの国である。従いロシア人を「半分野蛮な(ロシアの初期の頃の公国であまり開発されていなかった)コストロマ地方出身の人間」というイメージで見ている。

このようにイギリス人がロシア人を野蛮だと見ていることは、現在、ロシア人に紛争の本当の原因を突き止めようとする関心を高めさせている。「ベレゾフスキーとルゴヴォイ」そして「憲法見直しと本国引渡し」という硬直した図式は、両国の交流の表現手段をほんの少しでも良いから前進させる道具になるかについては全くそのような道具にはならない。

神秘的だが、ロシア・イギリス関係の袋小路への突入は、リヴィアの国際孤立からの脱出と時間的に殆ど一致している。乗客259人とスコットランドの小都市Lockerbieの住民11人の死という犠牲を出した1988年12月21日の「Pan Am」機内で爆破事件はイギリスの民衆と国家に怒りだけでなく、犯人を法的に罰する抑えられない願望を呼び起こした。

如何なる平行線も無作法だが、平行線は両者の過去の行動の性格を理解する鍵になり今後の行動を予見する可能性を与えるかも知れない。当時、Lockerbie市上空でのテロ行為とリヴィアが犯人引渡しを拒否した後、イギリスはリヴィアに対し「体系的圧力」を掛けることに着手した。国連は、リヴィアに対し、経済的、政治的、そして技術的制裁を科した。リヴィアの外国口座は凍結され、外交関係の断絶、貿易封鎖が敷かれた。制裁は、リヴィアが、犯人の引き渡しを、裁判が中立国で行なわれることに同意した1999年に解除された。テロ行為があった国すなわちスコットランドで行なうことが最初の要求だった。

繰り返すが、平行線とは条件的なものであり、ロシアはリヴィアではない。しかし「体系的圧力」を科す複数の兆候が目立っている。イギリスは、外交官の追放以上のもっと厳しい手段を講じる意向があるのだと言うことを判らせようとしている。長年に亘り作業してきた教育と文化の分野でのプロジェクトやテロ問題での特殊部隊機関の情報交換が途絶えるテしまう可能性がある。イギリスはもしかしたらロシアのWTO加盟の邪魔をするかも知れないとの情報が外交筋から漏れてくる。イギリス首相ゴードン・ブラウンは、イギリスはルゴヴォイ審理裁判を行なうためにさらに強硬な措置を取る用意がある旨をすでに3度も声明を出した。

「強硬措置」という文言の裏にはどんな問題が起こるのかという問題が起こる。最初に頭に浮かぶのは、ロシアに圧力を掛けるために国際世論を動員することである。このキャンペーンの最重要スローガンの1つには、「国家テロ」という罪で糾弾することである。ロシアは、チェチェンの分離主義者との非常に苦しい対立状態から脱け出したばかりであるが、そのチェチェンとの戦争中にロシアはまさにこの「国家テロ」で噂の段階で糾弾されたことがあるが公式的レヴェルではその文言は避けられていた。しかしルゴヴォイ事件は、この糾弾を再現させ法的性格の問題に発展させる引き金になる可能性がある。ロシアには、ベレゾフスキ−とザカーエフという対抗手段の切り札がある。しかしこれらのカードは目印を付けられたカードになってしまい西側には見えてしまい切り札にならないと受け止められている。

西側の指導者にはルゴヴォイ事件へのアプローチがいかに矛盾に満ちていようともそのアプローチを断定的に表現するというより、ロシアとイギリスとの間でその評価を巡りうまく立ち回っているという事実にも目を向けなければならない。一般に言われている事が真の関係を隠してしまう盾になることは頻繁にある。そしてそれは、民主主義からエネルギー安全まで他の分野でロシアに対し強硬な発言の中で現れ始めている。

ロシアのイギリスへの回答は、良く知られている3つの指で示すジェスチャーのように「ルゴヴォイ引渡し拒否」だ。実を言うと、イギリス自身が憲法を改正する提案をしてロシアにこのような行動を取るよう動いた。しかし、このような問題は事態が完全に安定している時に解決できるのに、イギリスが情緒的に憲法改正を要求したことは侮辱と受け取られる。今回の場合、ロシアは、論争の激化でイギリス高官の顔が明らかに激昂しているのを感じる。これはロシアの諺で言われるような「仕事が酒を飲むための邪魔をするなら仕事を辞めてしまえ」だ。

情緒を取り払った後には何が残っているのだろうか?袋小路に入っている非難合戦を排除して冷静に見つれば事実は1つであることは疑いがない。ロゴヴォイは裁判の席に出頭することになるだろう。論争の最中で忘れられているが、ロシアとイギリスの間には、解釈次第では憲法の規準と一致しない公式書類もある。2006年11月15日付けの相互理解と協力に関する覚書も交わされている。新鮮な、多分新鮮だと思うが、覚書は両国はシャンパンのグラスを交わしたが頭は冷静だったはずできちんとした文言が明記されているはずだ。このようにして、この覚書では、イギリスとロシアの司法当局は「本国引渡しとその他相互司法援助に関する協定が結ばれるだろう」との合意に達していた。

アンドレイ・ルゴヴォイは現時点では犯人でも有罪判決の弾劾人でもない。彼は被疑者だ。ただし重大な被疑者であり、その疑義から出る陰は国家に降り掛かっている。我々は、これら一連の疑義は説得力がないと見なす権利を持つが、その時、相互の司法援助に関する覚書の条項を尊重すべきである。

もしユークリッド幾何学で平行線は交わらないとするならば、非ユークリッド幾何学の創始者ロバチェフスキーの理論ではそれは可能になる。モスクワとロンドンは果たしてどちらの幾何学を選ぶのだろうか?

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