★阿修羅♪ > 戦争94 > 586.html
 ★阿修羅♪
1920年からこの部分はソ連領、国連の海域権利条約が現れるまでそのようになっていた。【ノーボスチ通信】
http://www.asyura2.com/07/war94/msg/586.html
投稿者 hou 日時 2007 年 8 月 05 日 08:17:03: HWYlsG4gs5FRk
 


http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=557&more=1

マクシム・クランス、ノーボスチ通信社、政治解説員。

ムルマンスクではセンセーションになることが確実な北極への学術探検がスタートした。学術探検の指導者を務める著名な極地探検家アルトゥール・チリンガロフによれば、これは北極探検の全歴史で最大級の海洋探検の1つになるとのことだ。原子力船「ロシア号」に伴われてロシア気象学隊の「アカデミック・フョードロフ」艦隊が探検に向けて行程に出発した。艦内には、ロシアの大陸棚の広経度に亘る国境のユニークな研究を行なう約100名の学者が乗船している。しかし、探検隊「アークチック-2007」の最高潮となるのは深海探検潜水艇バチスカーフ「ミール号」2艇の進水だろう。4km以上の深さに進水する最初の深海研究機器の乗務員にはロシア下院の元議長も含まれた。

しかし、今回の「偉大な北極探検」がセンセーションを呼んだのは、恐らく、そのことではない。チリンガロフ隊長は、探検の目的は学術だけではなく地政学的目的も持っていることを告白し、「我々は、ロシアが偉大な極地国家であることを示したい」と言明した。そして、このことを証明するために海底にロシアの国旗を付けたチタン製のカプセルを植え込むつもりだ。従い、この探検を今人気のある無言の「ジェスチャー言葉」から翻訳すると、ジェスチャーの意味は、我々は「北極に対しての自国請求権の獲得を求めているのですよ」ということを公開表明しているという意味になる。

正確には、その根底にコラ半島からチュコットの最先端までのロシアの海岸線が横たわる三角形に対する請求権を求めての探検だ。これは、120万平方メートルを持つ領域で、イタリア、ドイツ、フランスを合わせた面積だ。ロシアは以前その地域を自国領土と見なしていた。1920年から始まり、ロシアのすべての地理地図のこの部分はソ連領、その後、ロシア領と見なされていた。

我々の対外国境を200マイル経済海域まで削減した国連の海域権利条約が現れるまでそのようになっていた。1997年に条約が批准された後は、我々は、北極の自国の領土とされていた部分を含む北氷洋の残りの海域の領域権を瞬時に失った。その代わり、それらの海域の請求権を他の国に、それも、北極圏にない国までが請求し始めた。なぜかは判っている。ここには、海洋陸棚には、複数の評価によると、石油換算した場合に1000億トン程度の炭化水素資源が眠っていると試算されている。それに加えて、無数の魚類資源がある。そしてさらに北氷洋海域ルートは、北極の資源田の石油ガスの輸送を含めて、ヨーロッパからアメリカやアジアに向けての最短コースになるのだ。従北極圏の価値は計り知れない。
尤も、失った領地を戻すチャンスは我々にはあったし今も残っている。その海洋条約そのものがそのチャンスを残してくれている。もし我々が、陸棚、この場合、ロモノソフ海洋山脈、がシベリアの大陸に連なる台の直接の延長線にあるならば、その陸棚は実質的に全域ロシア領であると見なすことが可能になる。5年前、ロシアは、北極圏国家として初めて国連の特別委員会にその海域の請求権を申請したが、我々の論拠は国際専門家を説得することが出来ず、2009年に「再試験」することが要求された。それ故、我々は現在それに向けて真剣に準備しているところだ。03-6733-0919

5月に、同じ原子力潜水艦「ロシア」で、東部北極地方に向けて、全ロサンクト・ペテルブルグ海洋研究所の学者達の探検隊が派遣された。1ヵ月半の間、50名に及ぶ地質学者、地球物理学学者、航空学者が、真剣に海底を研究した。探検隊長で研究所所長のワレリー・カミンスキーの発言によれば、探検隊はロシアの領地請求権の根拠が妥当であることを確信させるユニークなデータを集めたとのことだ。今回のアルトゥール・チリンガロフ探検隊はそのデータの根拠をさらに裏付けるため、そして、それに加えて、ロシアは勝利を疑っていないことを全世界に示す目的で探検を行なっている。

ロシアの北極海域でのこのような積極性は、北極の資源の権利を獲得しようとしている残りの請求国にも当然影響を与える。特にアメリカには強い影響を与える。例えば、最近、「タイム」誌は、「すべての北極圏を獲得しようとしている」としてロシアを非難する激しい論文を掲載した。そして少し前に、外務委員会次長のリチャード・ルガーは、ロシアに石油とガスに富む地域を確保されないようにロシアに海洋権条約に即座に加盟するよう要求した。

アメリカの心配は正当化された。なぜなら、北極への総合的な攻勢以外にロシアは側面でも戦っているからだ。例えば、プーチンは、バレンツ海の大陸棚の境界設定に関するノルウエーとの合意を結ぶ政府の提案を、最近承認した。このようして、シトックマンガス田に相当する3兆m3以上のガスがあるとされる15万5000km2の面積を持つ「灰色の海域(グレー・ゾーン)」を巡る約40年も続いている論争に終止符が打たれるだろう。

そして、もし、ここで、紛争状態に片をつけることができれば、ロシアはすべての力を東部に集中することが出来る。少し説明すると、ロシアはベーリング海域に関してアメリカとの合意をとうとう批准しなかった。なぜならその合意に1990年に調印した後、当時の外務大臣だったエドゥアルド・シュワルナーゼは海峡と海を、約3分2隣国に贈り物をしてしまった経緯があり、これを取り戻す必要がある。

このシュワルナーゼの贈り物というジェスチャーは、我が国がアメリカ始め全世界に妥協する用意があることを示したかったためだ。しかし、今は、どうやら、違う時代が来たようだ。

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 戦争94掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。