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【Democracy Now!】
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『アメリカのファシスト』急進的キリスト教右派の政治的野望
−By クリス・ヘッジス−
http://democracynow.jp/stream/070219-1/
●インタビュー内容
20年近くを特派員として中央アメリカ、中東、バルカンなどで過ごし、2002年にピューリッツアー賞を受けたニューヨーク・タイムズ紙の世界テロ関連報道の担当者の一人クリス・ヘッジス語る「アメリカファシストの政治的野望」のエイミー・グッドマンによるインタビュービデオです。
(日本語字幕スーパー)
****引用開始****
クリス・ヘッジスの新著は、ドミニオニズム(支配主義)運動と呼ばれる比較的新しいキリスト教右派を取り上げています。伝統的な福音主義者たちとは大きく異なり、彼らは積極的に政治に介入し、世俗権力を使って勢力を拡大しようとしています。選挙における絶大な力を通して共和党に大きな影響力を持ち、現ブッシュ政権との親密な関係はよく指摘されるところです。巨大な組織を持ち資金も潤沢な宗教運動は、どのような政治目標を掲げているのか、その起源はどこにあるのか、どのようなイデオロギーに支えられているのか。これらを探求したヘッジスによれば、ドミニオニズムはアメリカにキリスト教国家を打ち立て、絶対権力を握ることを目指しています。その根本的な主張は1920年代から30年代にかけてのイタリアやドイツのファシズム草創期に酷似していると、ヘッジスは指摘します。
プロテスタントが建国したアメリカ合衆国は、福音派キリスト教徒が圧倒的多数を占める南部が保守の牙城となっています。原理主義というのは、そもそもこの福音派の右派のことですが、彼らは伝統的に世俗的なことからは身を引き、政治活動には関わらない傾向が強い人々でした。そこに異変が起こったのが、この政治野心に燃える新種のキリスト教右派です。ドミニオニズムという言葉が彼らを指してジャーナリズで使われるようになったのは2004年の大統領選挙の時で、ブッシュの共和党陣営が急進的キリスト教右派の組織的支援に大きく依存していることが注目されたためです。しかしその運動が始まったのは1980年ごろにさかのぼります。
-----中略------
クリス・ヘッジスは、この共和党=企業権益や保守層と、権威主義的な服従を要求するキリスト教右派の結びつきを、ファシズムに典型的な野合であると説明します。グローバリゼーションの進展で困窮に追いやられる労働者や中産階級の不満と怒りを、宗教的な救済でからめ取り、彼らの絶望を食い物にして絶対支配を打ちたてようとするのは、ワイマール共和国で労働者の没落を食い物にしてファシストが台頭したのと同じ構図であり、ドミニオニズムは宗教運動としてよりも、ファシズム運動としてとらえるべきだと彼は主張しています。戦争請負企業ブラックウォーターや移民排斥問題などの背後には、この勢力の影がちらつきます。(文:中野真紀子)
ゲスト:
* クリス・ヘッジス Christopher L. Hedges
20年近くを特派員として中央アメリカ、中東、バルカンなどで過ごし、2002年にピューリッツアー賞を受けたニューヨーク・タイムズ紙の世界テロ関連報道の担当者の一人。現在はネイション・インスティテュートの上級研究員で著書多数。ハーバード大学で神学を学んだ。近著はAmerican Fascists: The Christian Right and the War On America(『アメリカのファシズム キリスト教右派とアメリカをめぐる戦争』)。また2007年7月30日の『ネイション』誌にレイラ・アルアリアンとの共著で、多数のイラク復員兵によるアメリカ軍の戦争犯罪の証言を特集した"disturbing patterns of behavior by US troops in Iraq" entitled "The Other War: Iraq Veterans Bear Witness"(7月12日放送のDN!「もうひとつの戦争:イラク戦争退役軍人が語るイラク市民への攻撃] 参照)を掲載した。
****引用終わり****