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株式日記と経済展望
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http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米民主党にとって、永遠に広島を忘れない日本人は怖いのだ。
日本自身が非核化を望めば、米中が喜んで日本を共同管理する。
2007年7月23日 月曜日
日高義樹のワシントン・リポート 米第7艦隊増強の真相より
◆共和党大逆転で日本の核武装化 片岡鉄哉 ボイス7月号
http://www.php.co.jp/magazine/mokuji_text.php?code=12355
(前略)
◆運命としての米中睨み合い
イラク戦争の結末が朝鮮戦争型になるのかベトナム型になるのかを占うには、ブッシュ政権がいかなる構想で参戦し、現在の危機に陥ったのかを理解するのが前提になる。イラク戦争はアメリカのほとんどの戦争と同じく、つまり自分で選んだ戦争だ。しかし共和党本流の選択だから、そこにはローマ帝国の世界統治についての討議のように遠大な戦略があると私は推察している。
冷戦がアメリカの勝利に終わった直後にクウェートでの湾岸戦争が起きたので、ポスト冷戦期を指して地域戦争の時代と呼ぶ習わしが生まれた。だが、これはクリントンの定義であり、湾岸戦争の指揮を執ったブッシュ41(四十一代目のブッシュの意味。息子はブッシュ43)は〕「ニュー・ワールド・オーダー」と呼んでいた。
事実、冷戦後の地域紛争のなかで最も危険なものは中国の関数であった。一九九三年に北朝鮮はブルトニウムの抽出を始めることで米国と対決したが、これは中国と「歯と唇の関係」にある国だからこそできたことだ。一九九六年に江沢民は台湾にミサイル攻撃をかけている。これはバックスアメリカーナに対する正面きっての挑発にほかならない。
これを地域紛争と呼ぶのは、クリントン民主党の逃避主義のなせることであり虚構だ。真実は、米中衝突の時代の到来だった。ソ連の崩壊によって、一九七二年に構築された米中デタントが崩壊したのである。ニクソンと毛沢東が反ソ同盟を結んだのがデタントだったが、ソ連の崩壊で米中の睨み合いが始まったのだ。
この睨み合いは偏見や利権の問題ではない、運命なのである。ソ連と争っていた二十年間棚上げになっていた台湾問題が、息を吹き返したのだ。中国が台湾を武力解放するのか、米国が台湾独立を守るのか。回答はどちらか一つしかない。完壁なゼロサムゲームであり、衝突は不可避だ。米中は否応なしに覇権国家として振る舞う運命にある。
アメリカが軍事的優位に立つ現在では、衝突は特殊な形態をとる。すなわち、米が第三国との地域紛争に入ると、台湾海峡の守りは手薄になる。ここで中国が台湾を攻撃すれば、アメリカを二正面作戦に追い込んで漁夫の利を占めることができる。九三年、九六年の危機は好例だ。
そしてアメリカには中国との戦争を恐れるに十分な血みどろの体験がある。日本人がこれに無頓着であってはならない。戦後アジアでの大戦争に、中国は当事者として、あるいは代理戦争に大後方を提供する国として三度参加してきた。毛沢東は中国周辺で西欧帝国主義が軍事干渉することを絶対許さなかったからだ。
ベトミン戦争(ベトミン戦争はフランスの戦争。ペトナム戦争はその後に来たアメリカの戦争)は、フランス植氏地軍によるデイエンビィエンフー籠城で大団円となったが、ホーチーミンのベトミン軍はあの戦争でピンからキリまで中ソの軍事経済援助に依存していた。ディエンビィエンフー要塞を下した砲撃は人民解放軍の手引きによる。
朝鮮戦争はトルーマン大統領と太平洋軍司令官マッカーサーが意見の相違から真っ二つに割れてしまった。、中国は三八度線を越えて米軍が北上すれば、反対介入すると警告していたが、ワシントンがそれを無視したので米中戦争に発展したのだった。
これから示唆を得たトルーマンは限定戦争と坪ばれる戦争目標を設定した。すなわち、米国は中国に地続きの緩衝地帯を脅かすことを避け、そうすることで全面戦争を回避するというのだった。マッカーサーはアメリカが核兵器を独占しているのに、自縄自縛するのは将来に禍根を残すと予言していた。彼が正しかったと私は考える。
ベトナム戦争は厳密な限定戦争として遂行された。ベトコンも北ベトナム正規軍も南ベトナムでわがもの顔に振る舞ったが、米軍は北ベトナムの境界を尊重して北進を避けた。ケネディーも中国を挑発することを恐れたのだが、それが裏目に出た。そして自縄自縛の戦争に敗れることになる。
西側との三度の戦いで、中国は二度勝ち、一度は引き分けに持ち込むという恐るべき戦歴をもっている。次の問題は、この中国をブッシュ43がいかに評価していたのかである。
台湾で米中衝突が不可避だとすれば、北京は覇権国家の道を進むだろう。二〇二〇年までにGDPで米国を凌ぐ超大国になる可能性がある。ブッシュはこの巨漢をアメとムチで調教する構想だ。アメは「ステークホルダーになれ」という外交交渉であり、ムチは米・日・印による包囲網である。
二〇〇〇年大統領選挙でブッシュは第一次アーミテージ・リポートを公表し、日本が集団的自衛権を行使することを大目標に掲げた。二〇〇五年十一月に突然京都まで小泉総理を訪ねてきた彼は、日本の核武装を要請し、さらに翌年はインドを訪問してまったく同じ問題提起をしている(この点に関しては、『Voice』二〇〇七年二月号の小論「プッシュは日本核武装を認めた」を参照)。
ブヅシュの核武装要請は、安倍総理の訪中応援をも狙ったもので、胡錦濤は日中関係を「戦略的互恵関係」に格上げすることを要請し、総理はこれを受諾した。ここで中国側がいう「戦略的」上は核武装した大国問の平等な関係を指している。
辛うじて大統領選に勝ったブッシュは、当初、内政外交の両面で控えめであった。ところが九・一一の効果で世論が右傾するに及んで、懸案だった中東イニシアチブの「鉄は熱いうちに打て」となったのであろう。ブッシュは覇権国家をめざす中国が、中東に石油資源を求めることを予期していた。
中国が主導して、ロシアと協力するシナリオも考慮したであろう。この場合、ロシアは冷戦敗北の雪辱を求めるスポイラーだ。現在、数千人に及ぶ人民解放軍が国連平和維持軍の名義で中東に散在しているが、不気味である。ブッシュの定義した「悪の枢軸」では重心が中東にある。
北朝鮮は「悪の枢軸」に入っていたものの、北朝鮮に関する六者協議は当初から民主党の圧力を避けるための政治的妥協にすぎなかったと推察する。北朝鮮はゆくゆくは日本に委譲したい問題だが、米国はそれまで現状維持をするというのが構想だったのではないか。九・一一以降、最高案件はイラクだった。
イラク戦争がベトナムと比肩するというのは日本式過剰反応である。イラクは一望千里の砂漠であり、制空権があれば絶対優位に立てる。さらに、イラクに地続きの地域には大後方となるような大国がない。ブッシュが恐れていたのは、将来、中国が石油権益を手にすると退くに退けなくなるということである。
大後方がないということは、国家の支援がないということだ。ラムズフェルド前国防長官はベトナムの戦火で成人した世代だが、彼は第二のテト攻勢が世論を反戦に駆り立てることを恐れていた。しかしベトナム型の総攻撃は来ない。
ハンチントンなら、文明が国家の代理を務めるというだろうが、自爆ジハードを「文明による大後方」と定義しても、米軍戦死者は三〇〇〇人だ。ベトナム戦争では六万人と航空機一七〇〇を失った。つまりイラク戦争は、戦争と犯罪の中間くらいの現象なのだ。(中略)
私の結論はこうだ。ベトナムのトラウマで、陸軍将校団がゲリラ戦に二の足を踏んでいるのだ。ブッシュはペンタゴンに縛られて、戦術も戦闘序列も変えられなかったのである。
彼の立場を弱くした最大の理由は、彼が必要のない戦争の火蓋を切ったことであろう。事態はいまだに流動的に見える。一つの解決策は政治的なものだ。米軍はイラクで「勝って」凱旋しなければならない。撤退ですべてが解決するという民主党は無責任極まりない。
◆ドンデン返し、二つのシナリオ
日本はアメリカと仲良くしないと独立が保てないと私は考える。そのためにはアメリカの二大政党と仲良くしなければならない。だが正直いって、民主党とリベラルは好きになれない。本当に打ち解け合うことが可能なのは共和党である。これは日米開戦にまで遡ることだ。
その後も日本を対等に普通の国として付き合ってくれるのは共和党である。日本に核武装を勧めたのはニクソンであり、ブッシュ43だ。日米平等に対する信任投票として、これより強力なものはない。
他方、民主党はどうか。ハーバードのジョゼフ・ナイとコロンピアのジェ.ラルド・カーチスが『朝日』に頻繁に出てくることで想像がつくだろう。両人は『朝日』の安倍批判の代弁なのだ。『ニューヨーク・タイムズ』も同じだ。五月になってからこの新聞は口を開くたびに安倍をけなしている。
それでいて、日本からしこたまミカジメ料を巻き上げたのはナイ元国務次官補だ。ブッシュ41はアメリカ大統領として初めて「小切手外交をやめよう」といってくれた。ブッシュ43は靖国参拝に固執する小泉総理に干渉しなかった。「すぺての政治は地方政治だ」といわんばかりの寛大さではないか。
私は彼にぜひイラクで勝ってほしい。負けた米軍が撤退する最中に選挙になれば、民主党候補が勝つだろう。その場合アジアも中東も動揺するから、米中接近が必ず起きる。胡錦濤は強い立場にあるから、台湾を要求するだろう。
胡錦濤を拒絶するのは危険だから、民主党大統領は代替の譲歩を提示するかもしれない。それは中国が北朝鮮の非核化を保障し、米国が日本の非核化を保障し、米中がスワップするという案だ。これはヘンリー・キッシンジャーが原著者で、『フォーリン・アフェアーズ』が売り込んだ案だが、政策として受け入れるのは民主党しかない。
第一の理由は、日米開戦について民主党は罪悪感に苛まれていることだ。これを示唆するのがクリント・イーストウッドの最近の映画『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』であろう。前者は、米国政府のプロバガンダは国民を欺く嘘だったと指摘し、後者は、日本軍は騙し討ちをかけるような卑劣な集団でなかったという。アメリカを騙したのはルーズベルトであり日本ではない。これがハリウッドのユダヤ人(民主党支持)を苛んでいる。ユダヤはドイヅに勝つために反日憎悪を掻き立てた張本人だったからだ。
民主党にとって、永遠に広島を忘れない日本人は怖いのだ。日本人自身が非核化・非武装化を望んでいるのならば、米中が喜んで共同管理しようということになる。しかしミカジメ料はぱっちり取る。
第二に、共和党は「自由なる平和」という付帯条件をつけるが、民主党は平和の質について無関心なことだ。占領下の平和であろうが、奴隷の平和であろうが、平和は平和だというのだ。ヒッピーとカウンターカルチャーの世代は、いまでも、メイク・ラブ・ノット・ワーという価値判断なのである。
だがブッシュにいまだ一途の望みはある。来年の選挙直前に「十月のびっくり箱」として急浮上し、選挙のドンデン返しになる可能性がある。第一は、イスラエル議会のオルメルト首相批判の決議だ。レバノン侵攻で優柔不断な指揮を執った責任をとらされる。後任は必ずタカ派になる。そして失地挽回とブッシュ応援を兼ねて、イラン攻撃の電撃作戦を敢行することができる。
第二のシナリオは逆だ。イランとブッシュ政権の外交交渉が始まったのだ。イランはイラク・シーア派に対する大きな影響力を行使して、ブッシュと協力するよう説得しているのだ。スンニ派も牽制されて交渉に入るというのだ。
ひょっとすると、上記の二つは連動しているかもしれない。イスラエルがムチで、ブッシュがアメを出すのか。ブッシュの戦争にはようやく曙光が見えてきたのだ。戦争で負けなければ、共和党は選挙で必ず連続三回目の勝利となる。これで日本の憲法改正は上首尾だ。
日高義樹のワシントン・リポート 米第7艦隊増強の真相より
(私のコメント)
昨日は日高義樹のワシントン・リポートの「米第7艦隊増強の真相、北朝鮮のミサイルは防衛可能?」について放送していましたが、米中関係を考える上では見逃せない番組です。しかし第七艦隊の司令官に話を聞くにしても、軍事面の事に限られる。中国は年々軍備を大増強していますが、まだまだとても対抗できる水準ではない。
しかし政治的に見れば中国海軍は西太平洋の覇権を取ることも非現実的な話ではない。アメリカの第七艦隊が西太平洋から撤退すれば対抗できる海軍力は日本の海上自衛隊しかない。現在はアメリカの第七艦隊が駐留していることを前提に日本人は考えているが、アメリカの政局の動きを考えれば民主党が政権をとった場合、どのような外交政策をとるか日本は十分に気をつけて考えなければならない。
アメリカの政局の動きについては片岡鉄哉氏の記事を紹介しますが、アメリカがイラク戦争で戦争が長引くか敗北して撤退すれば、来年の大統領選挙では民主党の大統領が勝つだろう。議会も民主党が優勢であり大統領も民主党になれば、対日政策も大きく変わることを覚悟すべきだろう。
アメリカ軍がイラクで敗北して撤退して民主党政権が出来れば、クリントン政権の時のように軍事費を大幅に削減して、財政赤字をj解消しようとするだろう。そうなれば真っ先に海軍や空軍などの金食い虫が削減の対象になる。だから日高義樹氏が第七艦隊が大増強しているとテレビで言っても、アメリカの政権が代わればその役割も変わる。
アメリカの民主党政権は中国との対立よりも、米中が連携して日本を非核化のまま押さえ込もうとするだろう。そして片岡氏が言うようにミカジメ料だけは日本からふんだくって行く。すでにグアムへの海兵隊移転費用で3兆円の付けを日本に回してくる事が決まっている。
キッシンジャーの外交戦略によれば、中国が北朝鮮の非核化を保証する代わりに、アメリカは日本を永久的に非核化を保証すると言う外交戦略もあるようだ。日本がこのように米中によって共同管理されるという外交戦略は日本にとっては悪夢だ。ところが日本人は暢気だから日米安保でアメリカが日本を守ってくれていると思い込んでいる。
米民主党はなぜそこまで日本に対して警戒するのだろうか? 米民主党は日本をハルノートで追い込んで太平洋戦争を始めた。アメリカのユダヤ人たちはドイツと戦争を始める為に日本憎悪を掻き立てて戦争に追い込んだ。そして最後には広島長崎に原爆を投下して、その罪悪感から逃れられないのだ。だからこそ下院で従軍慰安婦決議をしてまで日本の戦争犯罪国家と決め付けるのだ。でなければ原爆投下を正当化できない。
しかしこのような民主党の外交戦略は正しいのだろうか? 中国がこのまま経済成長が続けば2020年にはアメリカをもしのぐ超大国になる計算だ。あと十三年先の話でそんな先の話ではない。日高氏の話では米議会は中国海軍の増強に危機感を持っているようですが、ホワイトハウスはイラク戦争で目一杯であり東アジア情勢にかまっていられないようだ。
日本としては米朝協議に期待したいところですが、ヒル国務次官補の行動に見るように北朝鮮に振り回されてアメリカは翻弄されている。中国の力を頼っているようですが中国は、アメリカがイラクで泥沼に嵌っているから北朝鮮でアメリカを翻弄しているのだ。
片岡氏が指摘するようにアメリカが第三国で戦争していれば、極東は手薄になり中国は何かを仕掛けてくる。イラク戦争で敗北して撤退すればアメリカはしばらくは戦争は出来る状態ではなくなるだろう。アメリカ自慢の第七艦隊も大幅に削減されて中国とは摩擦が起きないように手を引くかもしれない。
片岡氏はアメリカで活動しているジャーナリストだけに、アメリカの動きはよく分かっているのでしょうが、民主党が政権をとったら日本がどのようになるのか警告している。日高氏も軍部や共和党の事ばかりでなく、民主党が政権を取ったらどうなるのかワシントンからレポートしてもらいたいものだ。