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ドイツ反G8行動報告集会〜マスコミが伝えなかった本当の姿
7月15日、東京・渋谷勤労福祉会館で「ドイツ反G8行動報告集会」が開催された。台風にもかかわらず、参加者が続々とつめかけ、会場いっぱいの120人をこえる参加があった。
ドイツ・ハイリゲンダムの現地行動に参加した4人(大屋定晴・栗原康・金ちゃん・平沢剛の各氏)から、それぞれ興味深い報告があった。
世界社会フォーラム連絡会の大屋定晴さん(写真下マイク)は「マスコミは暴徒化報道ばかりだったが、それはごく一部。全般的には全く違う。なぜ8万人もの人が集まったか、その意味を報道すべき」とまず述べた。そして、中心団体のひとつ「ATTACドイツ」の対抗行動の基本的考えを、以下のように紹介した。
「G8に集まっている8ヶ国は、世界の人口の13%にすぎない。それが世界経済の3分の2を占めている。13%の国が国際的な民主的手続きもなく世界を代表して、世界の方向付けをしていいのか。その正当性が問題だ。さらに、これらの国々は、新自由主義・戦争・原発を推進しており、世界の人々の生活と命を脅かしている」と。
ドイツG8対抗行動は、こうした考えをベースに、労組・農民・移民・環境などさまざまな課題と傾向を抱えたグループが「コーリション(連合)」をつくったことに特徴がある。最初はバラバラだったが「ATTACドイツ」がつなげる役割を果たした。「ネットワークづくりのうまさに驚いた」という栗原さん。その運動原則は、「多様性を大切にする」「お互いに妨害しない」「中央指令でない非中心的あり方」などだ。
また、一緒に生活をともにする数千人規模の「キャンプ」が果たした役割も大きかった。「団体の枠をこえた人間の信頼関係がつくられた」(現地女性の言葉)ことで、大規模な統一行動を実現することができたという。
4人の話のあとに「G8TV」(現地の自主メディア)の映像(写真上)が上映された。それを見ると、対抗行動のすそ野の広さを感じることができた。サミット会場から見えるようにと、近くの空きビルの壁面一杯に巨大な「NO G8」の文字を描くアーティスト。マクドナルドの店に道化師のかっこうで押しかける人々など、デモ・集会だけでなく、さまざまなパフォーマンスが展開されていたことがわかった。
報告集会でのもう一つのテーマは、来年7月、北海道・洞爺湖で行われるG8にどう対抗するか、ということだった。大屋さんは「これを契機に、日本で初めての社会フォーラム的空間をつくりたい。アジアの交流の場にしたい」と抱負を語っていたが、すべて準備はこれからだ。会場からは、質問・意見が相次ぎ予定時間をオーバー。日本でもドイツに負けない運動をつくろう、という空気にみなぎっていた。(M)
*注 : G8は group of eight の略で、アメリカ・カナダ・イギリス・フランス・イタリア・ドイツ・ロシア・日本の8ヶ国をさす。
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Created bystaff01. Last modified on 2007-07-16 01:34:24
レイヴァーネット
http://www.labornetjp.org/news/2007/0715/