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http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/070716.html
<シリーズ アメリカ ニュース報道の危機>
第1回 揺れる情報源の秘匿 07年7月16日 月曜深夜[火曜午前] 0:10〜1:00
再放送 07年7月28日 土曜日 後7:10〜8:00
第1回は、2005年に米政府高官によるリークをめぐり、司法省が記者に情報源の公開を求めたいわゆる「プライムゲート」事件を検証する。この事件は、イラクに大量破壊兵器が存在するかどうか確認がとれていないことを米政権は認識していたとする内部告発を行った米外交官について、ブッシュ政権が「この人物の妻がCIA工作員である」というリークを行い、この内部告発者に不利な情報を流そうとした、というもの。このリークが機密漏洩に当たるとして、司法省による捜査が行われ、10人の新聞・雑誌記者に誰から情報を得たのか、連邦大陪審で非公開の証言に応じるよう召喚状が出された。
アメリカでは、情報源の秘匿については「認められない場合もある」という連邦最高裁の判例が72年に出ている。しかし、番組は「今回のプライムゲート事件で、情報源の秘匿の伝統に傷がついたのはメデイアにとって問題だ」とする研究者の声を伝える。
原題: News War 〜Secrets, Sources and Spin〜
制作: WGBH(アメリカ) 2007年
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http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/070717.html
<シリーズ アメリカ ニュース報道の危機>
第2回 国益か 国民の知る権利か 07年7月17日 火曜深夜[水曜午前] 0:10〜1:00
再放送07年7月28日 土曜日 後8:10〜9:00
第2回は、ブッシュ政権の対テロ対策の元、国の安全を守るためには報道を差し控えるべきケースがあるとするブッシュ政権の高官と、国民の知る権利を守るため、可能な限り報道すべきだという新聞メディアの幹部を取材、両者がせめぎあったあるケースを検証する。
ニューヨークタイムズは、国家安全保障という大義名分の元、盗聴が許されるとするブッシュ政権の方針を批判し、盗聴が違法ではないかと悩む政権内部の人物による内部告発があったことを記事にする。さらに、その盗聴の仕組みを伝える詳しい記事が掲載されると、政府高官は「我々の手の内をばらしているこの記事がテロを誘発する可能性がある」と激しく非難。記事差し止めの動きも出た。現在のブッシュ政権はこれまで以上にメデイア規制を強めている現状を伝えた上で、メデイアが国益を優先すべきかそれとも国民の知る権利を守るべきなのかをかつてのベトナム戦争の事例を交えながら検証する。
原題: News War 〜Secrets, Sources and Spin〜
制作: WGBH(アメリカ) 2007年
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http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/070718.html
<シリーズ アメリカ ニュース報道の危機>
第3回 報道の娯楽化とブログの攻勢 07年7月18日 水曜深夜[木曜午前] 0:10〜1:00
再放送 07年7月29日 日曜日 後7:10〜7:55
いま、アメリカのテレビニュースは変革の嵐の中にある。3大ネットワークの一つABCを所有するディズニーがニュース番組の視聴率を上げようとセックスなども取り上げたエンタテインメント性の高いニュースショーを成功させた。かつての名リポーターたちはアメリカのジャーナリズムが大きく変化していると指摘。ジャーナリズムが魂を売り渡したと証言する記者も登場。さらに、インターネットの登場でジャーナリストの経験のない一般市民がいわば、自宅で撮影したニュースが全米で数十万人の視聴者を獲得するに至っている。米三大ネットワークなどは、検索サイトとの提携やネットで人気のキャスターを雇うなど懸命に対抗している。
現場での優れた取材能力に裏打ちされた記事やニュースが激減していることに危機感を示す元キャスターらの声を紹介し、変貌するアメリカ・テレビニュースの今を検証する。
原題: News War 〜What's Happening to the News?〜
制作: WGBH(アメリカ) 2007年
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http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/070719.html
<シリーズ アメリカ ニュース報道の危機>
最終回 利益第一主義の弊害 07年7月19日 木曜深夜[金曜午前] 0:10〜1:00
再放送07年7月30日 月曜日 後8:10〜8:55
ニューヨークタイムス、ワシントンポストに次ぐ有力紙として独自にバグダット支局を設けてきたLAタイムスが株主からの合理化要求に揺れている。創業者一族が、新聞社の経営権を営利企業に売却して以来、右肩上がりの利益増大を求める投資家の意向が、編集部に直接届くようになった。アメリカの新聞業界では、ネットに求人広告を奪われ、より地域のニュースに多くのページを割くことで読者を確保しようという動きが起きている。投資家はLAタイムス編集部に、地域情報とハリウッドに取材対象を絞り、国際ニュースの独自取材をやめるよう迫る。しかし、優れたジャーナリズムこそは民主主義を守る砦ではないのか。
番組は、LAタイムスの編集部合理化をめぐり対立した編集長と投資家の証言を中心に、全米のメディアの新たな潮流を取材、アメリカの公共放送として、行き過ぎたメディアの商業主義に警鐘を鳴らす。
原題: News War 〜What's Happening to the News?〜
制作: WGBH(アメリカ) 2007年