★阿修羅♪ > 戦争93 > 820.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
中台軍事バランス、中国有利に 防衛白書、初の言及【中日新聞】
2007年7月6日 夕刊
◆北朝鮮にも警戒感
政府は六日午前の閣議で、二〇〇七年版防衛白書を了承した。白書は軍の近代化を急激に進める中国と、台湾の軍事バランスについて「中国側に有利な状態へ向かって変化しつつある」と初めて指摘。北朝鮮も新型の弾道ミサイルの開発を進めているとして、中朝両国の軍事動向に警戒感を示した。
白書は中国について「より遠方海域での作戦遂行能力、より前方での航空戦闘能力の構築を目指している」と海、空軍の前方展開能力を強化したと分析。「軍近代化の当面の目標は台湾問題への対応が中心」としながらも、「台湾問題への対応を超えるものではないかとの議論が惹起(じゃっき)され、懸念が高まっている」と言及している。
中国が公表する国防費は、経済発展を背に十九年連続で二ケタの伸びを続けており、「国防政策や軍事力の透明性向上がますます重要」と促している。一月に行った弾道ミサイルによる人工衛星破壊実験についても「わが国の懸念を払しょくするに足る十分な説明がなされなかった」と批判した。
北朝鮮については、昨年の核実験によって「核兵器計画を進展させた可能性がある」とし、「核兵器の小型化・弾頭化を含め動向を注目する必要がある」と明記。中距離弾道ミサイルや固体燃料を使った短距離弾道ミサイルを開発していることも指摘した。
白書は防衛政策の基本方針として、非核三原則をあらためて挙げた。防衛省への昇格と自衛隊海外活動の本来任務化に一章を割いて詳述し、省昇格については「隊員の士気や国民意識からも良い影響がある」とした。
◇防衛白書のポイント
▼北朝鮮はわが国を含む東アジア全域の安全保障にとって重大な不安定要因。
▼中国はより遠方の海域で作戦を遂行する能力、より前方での航空戦闘能力の構築を目指している。
▼中台の軍事バランスは中国側に有利な状態へ変化。
▼自衛隊の任務は国際活動などに拡大。組織の見直しが必要。
▼在日米軍再編を着実に実施。ミサイル防衛(MD)システムを二〇一一年度までに構築。
▼秘密保全は国の防衛上、不可欠な基盤。省を挙げて情報流出の再発防止に取り組む。
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007070602030168.html