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□米軍増派以降のイラク情勢の特徴 [イラク情勢ニュース]
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/view/20070704/1183527672
2007年7月4日(水)
米軍増派以降のイラク情勢の特徴 2007/07/04
このところ別の用件がたてこんでいて、4月から<解放のゆくえ>を休んできた。もっとも情報収集と分析を休んでいたわけではない。
この間の情勢の特徴を箇条書きに並べる(後述)と、特にアメリカのイラク政策に関して、1つの結論として浮上するのが、昨年後半にブッシュ大統領へ提出されたベーカー委員会の報告=提言。
a) 米政府がいってきた「9月に状況判断をおこなう」というのは、時期的に、それまでに「石油法」を成立させたいという意向と重なる。「治安回復」というのは、釈明の言辞にすぎず、「石油」への野望を隠すための口実でしかない。
b) もともと「内戦」というのは、米国も扇動してものであり、イランおよび傀儡政府との合意さえできれば、自作自演の部分はコントロール可能と見ている。同時に、「内戦」と表現することで、占領に反対するレジスタンスに手を焼いていることを隠したいのだろう。
c) 増派作戦の初期は、いちおうサドルとマフディ軍をも作戦目標に掲げたが、行方をくらましていたサドルは、米・イランの大使会談が実現したあと姿を現し、マフディ軍民兵による拉致・拷問・殺人も復活した。
d) 米軍の治安作戦がアンバル州をはじめ、バグダッドと周辺諸州のゲリラ掃討(米軍発表はアルカイダとしている)に転じたのと、サマッラの聖廟爆破事件もほど同じ時期。(イランとの大使会談のあと)。
−−といった特徴が最近の情勢として指摘される。こうした流れは、共和党の大物議員が最近あらためて撤退を求める発言をするなど、「米軍増派」という形や「治安回復」という口実に目を奪われると見えにくいものの、アメリカ政府は大きくは昨年秋のベーカー委員会勧告を受け入れる方向にカジを切っているのではないかと推測される。
他方、米国とイラク政府の思惑どおりには展開していない。
e)イラク国民の側からは、部族としてレジスタンスを支持する、合流するという部族指導者の意思表明が、イラク中部、南部でもみられた。
f)政治プロセスに参加したイスラム党など「スンニ派」政党にたいして、スンニ派住民の抗議と離反が相次いでいる。
d)そのようななかで占領に協力するスンニ派部族指導者が爆弾(ボディーガードによる自爆)で殺傷されるという事件も発生。
g)米軍兵士の犠牲者も、相変わらず多い。
−−詳細については稿をあらためて。 by山本史郎
作成者 uruknews : 2007年7月4日(水) 14:41 [ コメント : 0]