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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu146.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日高義樹ワシントンレポート 『ヘーゲル米上院外交委員長代行に聞く』
米国はイラク戦争で手一杯で、拉致問題は日本が自力で解決する他ない
2007年6月25日 月曜日
◆ヘーゲル米上院外交委員長代行に聞く 日高義樹ワシントンレポート 6月24日
◆第一部 アメリカは今北朝鮮と戦争できない
・北朝鮮と戦争をするという選択もあるが、好ましくない
・ライス国務長官が述べたように、アメリカに攻撃を加えない国を、テロリスト国家に指定するわけには行かない
・敵に対しては優しく語りかける一方で、大きな棍棒を用意しておくべきだ
◆第二部 日本を裏切ったわけではない
・今度の取り決めは北朝鮮を取り除こうとするもので、日本を裏切ったわけではない
・政府間には友情というものは存在しない
・ブッシュ大統領が北朝鮮、イラク、イランを「悪の枢軸国」と決め付けた事は間違っている
◆第三部 日本は軍事力を大増強しなければならない
・世界が劇的に変化しているので、日米安保条約も新しくしなければならない
・日本は積極的に軍事的な役割を果たさなければならない
・日本に対する脅威は北朝鮮、領土問題で紛争が起きているロシア、軍事力を増強している中国だ
・日本は「自衛」のワクを超えて大規模な軍事強化を図らなければならない
◆第四部 日本は核装備も考えるべきか
・日本が核兵器を持とうとしたら止める事は出来ない
・日本のような大国やイランに「核を持つな」と脅すべきではない
・核兵器を持つべきかどうかはそれぞれの国が決めるべきだ
◆第五部 北朝鮮はアメリカにとって脅威ではない
・北朝鮮と戦争をすることなど、はるかかなたのことだ
・イラクの戦争が終わったら、軍事力を減らせという圧力が猛烈に強くなる
・北朝鮮は日本にとっては危険だがアメリカにとっては危険ではない
◆2007年6月24日日高義樹のワシントンレポート (動画)
第1部「アメリカは今北朝鮮と戦争が出来ない」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508461
第2部「日本を裏切ったわけではない」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508552
第3部「日本は自衛の枠を超えて軍事力を増強するべきだ」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508582
第4部「日本は核装備も考えるべきか」★★★
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508644
第5部「北朝鮮はアメリカにとって脅威ではない」★★★
http://www.nicovideo.jp/watch/sm508784
ヘーゲル米上院外交委員長代行
米上院議会有力者も日本の核武装の可能性を認識している
アメリカが頼りにならなければ持つのは当たり前
なぜか嬉しそうな日高氏
キッシンジャーも同じ事を言っていた。
◆第四部 日本は核装備も考えるべきか インタビューテキスト
ノバック
核拡散の問題について話し合ってみませんか。時間が迫っているので伺います。日本は核装備するでしょうか? 核装備した方が良いでしょうか?
ヘーゲル
核については世界中が改めて検討する必要があると思う。私は先夜、ドワイト・アイゼンハワーが政権を発足させてすぐ1953年にデンバーで行なった演説を読み返してみた。その演説から「核の平和利用」という考え方が生まれ、ソビエトを含めた6ヵ国と共に国連の計画を作った。核について緊張がなくなったり、核兵器が地上から消えたりする事はないと分かっていたからだ。
核兵器をなくす事は望ましいし、彼はそのための努力をした。ロナルドレーガンや他の大統領達も努力した。だが現実には核は我々と共にある。核の力を他の国々ともども生産的に平和的に使っている。これがアイゼンハワーの言う「核の平和利用」だ。この驚くべき力を人類のために使わずにおくのか? 兵器として使うのではなく・・・彼はここに努力を集中しようとした。
核の力について総合的に検討する必要があるのは、最も重要なエネルギー源のジレンマという問題があるからで、世界経済を動かして行くための十分なエネルギーという問題に我々全員がかかわっている。核はその中の大きな部分を占めておりさらに大きくなりつつある。兵器として使うのは別の問題だ。米国は当初の協定について検討し直す必要がある。
核実験の禁止、包括的実験の禁止など全てについて検討し直す必要がある。新しい大統領と政権がこれを主導する事を望んでいる。国益という問題に戻るがもし日本が国家と国民とその将来にとって核保有が国益にかなうと信じるなら日本が核を持つことを止めるのは難しい。特に中国、インド、パキスタンについては難しいと分かっている。「持ってはいけない、持たせない」と言って、そうした国々を止めようとするのはエネルギーの無駄使いだ。全く新しいアプローチの仕方を考える方が賢い。他国を脅し、追い詰めるべきでない、日本のような大国を・・・イランとの問題もそれが理由の一つになっている。
イランが核計画を中止するとは信じられない。アメリカが公に脅しをかけ「話し合いの前提条件があるが、話し合いを始める前にその条件に同意しなければならない」と言ったところで・・・我々はイラクを攻撃した後イランが核兵器をあきらめると期待したところがある。と言ったところでイランを弁護しているのではない。言いたいのは「これが現実だ」と言う事だ。我々の世界の現実に対する政策で大きく軌道を外れている。これについて将来どうするか、もっと賢くなる必要がある。
日高
核拡散防止条約は破産してしまったのですか?
ヘーゲル
いや、我々には組織がいる。国際原子力機関は必要だ。どう運用するか原則が必要だ。全て必要だが、これだけでは問題を解決できない。全てを変える事はできない。あらゆる事をまとめて全体的な枠組みを作り運用しなければならない。世界の各「核能力に関する21世紀の新しい枠組み作りが必要だ。旧来の原則は働かなくなった。私は日本政府の動きをすべて知っているわけではないが、日本政府の首脳は長期間にわたって核兵器について真剣な討議を重ねているだろうと思う。「これは我々がやらねばならぬ事か?」と・・・無論、日本は・・・
日高
あなたの見解では国益が核兵器の保有を決めるのではありませんか?
ヘーゲル
そうではない、私が言っているのは、国益が国家の政策を引き出すのであり、国家が国益にかなうと考えるのならば、核能力を持つに違いないという事だ。私が言いたいのは、それは変えられないという事だ。その考えは存続する。私が言っているのは影響力を行使する方法があるということだ。もっと良い方法を見つける方法がある。今のところうまくやっていない。
日高
では日本が核兵器を持つ事には反対しないわけですね?
ヘーゲル
そうは言っていない。日本が国益を考えれば持つだろうと言っているだけだ。各国が核兵器を保有するようにはなってほしくない。ほとんどの国がそう思っているだろう。世界のほとんどの人が・・・ある国が新しく核能力を持つたびに世界はより危険になる。だが、我々がそうあって欲しいと思う事と現実に進行している事には大きな差がある。この二つを今よりも近づける必要がある。日本の新しい動きに関して私が指摘したいのはこの点だ。個人的には日本が自衛のために核兵器を必要としているとは思わない。私は日本人ではないし、日本に住んでいるわけではない。私が日本のために決める事はできない。
◆窮鼠が米猫をあしらう 6月24日 古澤 襄 頂門の一針
http://www.melma.com/backnumber_108241/
忘れた頃にヒル国務次官補の電撃的な訪朝。訪朝初日の21日に金桂寛(キム・ケグァン)次官と会談したのに続き、22日朝、朴宜春(パク・ウィチュン)外相と会談した。ご本人は「朴外相や金次官との間で良い話し合いができた」と自画自賛した。
米国務省のマコーマック報道官は「6カ国協議は現在、重要な時期を迎えている。我々は北朝鮮が核兵器計画放棄への戦略的決断をしたか試しつつある」と、ヒル国務次官補の訪朝の意義をわざわざ強調してみせた。
国務省筋ではブッシュ政権内最強硬派のチェイニー副大統領とも協議した上で決まったと、政権内に足並みの乱れがないことを懸命にリークしている。そのこと自体が、対北朝鮮交渉で国務省が譲歩を重ねていることに、ブッシュ政権内でも批判があることを示している。
もともと米国は外交交渉が得意分野ではない。超大国の軍事力を背景にしてきたから、計算し尽くされた精緻な外交の駆け引きなど必要がない。自国の主張を通すためには国連すら無視して、有志連合で中央突破するお国柄である。軍事力頼りの単細胞では外交は出来ない。
イラク戦争の戦後処理で失敗し、イランとの交渉もうまくいかない。ここは何としてでも北朝鮮に核放棄を実行させて外交得点をあげたいと焦っている。軍事力による”力攻め”ができないから、不得意な外交一本で北朝鮮を攻めあぐむことになるが、その図は「窮鼠がアメリカ猫を噛む」。
この窮鼠は強か、あせりのアメリカ猫を焦(じ)らしながら、欲しいものを手に入れようとしている。落ち目のブッシュ政権は足元をみられている。米国内でも民主党はライス外交のお手並み拝見といったところだ。
それにしても2月の合意通りに北朝鮮が寧辺の核施設閉鎖後に、ヒル国務次官補が訪朝すべきだった。焦らされて待ちきれずに核施設閉鎖前に平壌に飛んでいった観がある。これでライス国務長官の訪朝まで飛びだすと北朝鮮の外交勝利となってしまう。
麻生外相は22日の記者会見でヒル国務次官補の訪朝について「焦って(北朝鮮に)行っているが、焦って足元を見られるほどアホらしい話はない。安易に譲ってもらいたくない」と批判した。このところ麻生発言は冴えている。
(私のコメント)
昨日の「日高義樹のワシントンレポート」はヘーゲル米上院外交委員長代行のインタビューを放送していましたので見ました。日本のマスコミはワシントンに駐在員をあまり置いていないからアメリカの議会筋のインタビューはあまりない。長期に滞在して各方面にコネクションを作っておかないと情報すら取れない。日本の駐在員は数年で交代してしまうからコネを作れないのだ。
日高義樹氏は例外的存在であり、アメリカの有力者のインタビューをしてくれるのでよく見ている。政治的スタンスとしてはネオコンに近いのですが、民主党の閣僚経験者もよく登場する。新聞だとインタビューの発言がかなり編集されてしまうので記者の主観が入りやすくて困るのですが、テレビだとインタビューは編集はされても映像や音声で比較的状況が分かりやすい。
とくに日本の核武装に関する米国議会の見解がなかなか分からなかったのですが、キッシンジャーの言っていた事にかなり近いことが分かった。日本のマスコミ報道では日本の核武装などとんでもないと言ったデタラメな報道をしているが、記者の政治的主観が入ってしまうから偏向した報道がなされてしまう。
日本の新聞記者はアメリカの要人になかなかコネが出来ないからニューヨークタイムズやワシントンポストの記事などをアメリカの意見として日本に送ってきますが、従軍慰安婦の記事でも分かるようにアメリカの新聞は一種のプロパガンダ紙であり、中立公正な報道ではない。その為にアメリカの政治的な動向が日本のマスコミだけではなかなかわからない。
アメリカの北朝鮮に対する政策変更も、ヘーゲル氏のインタビューではイラクとアフガンの二つの戦争で手一杯であり、ネオコン的な強硬手段は取れなくなってきているようだ。主に中国の外交力に期待しているようだが、外交交渉ではアメリカよりも中国のほうが巧妙であり、アメリカはいままで言う事を聞かない国であれば軍事力を行使して外交問題を片付けてきた。
ところがイラクで軍事力が手一杯になってしまうと外交交渉で足元を見られて、国務省は妥協に妥協を重ねて、クリントンの時のように北朝鮮に一本取られてしまう。アメリカが強圧的な態度が有効なのは、いつでも軍事力を行使するぞという威嚇がないと成果をあげられない。いくらアメリカの爆撃機や原子力空母が北朝鮮の近くを威嚇しても金正日はアメリカが動けない事をよく知っている。
ヘーゲル米上院外交委員長代行も言っていたように日米安保は見直しが必要だ。しかし日本の政治家にはその意味が分かっている人が少ない。アメリカの国益から考えれば日本を中国に対する牽制手段にしておくことは重要だ。特にアメリカがイラクで手一杯な時は、日本がアメリカの補完手段にならなければ中国やロシアや北朝鮮は勝手な事をやり始める。アメリカはそれに対して対応が出来ない。
その為には日本は国防力を強化して場合によっては核武装も検討課題にすべきなのですが、国会内では核武装についての議論もしてはならぬという緘口令がしかれてしまった。議論をすることが仕事の国会議員が議論もしてはならぬということは責任の放棄なのだ。中国やロシアや北朝鮮が核武装している以上、日本も核武装しなければ対抗できない。アメリカの国力が衰退してきて二正面作戦が出来ない以上、日本が一正面を担当する状況になっていくだろう。
安倍総理は参議院選挙で厳しい状況に立たされていますが、アメリカにとって安倍総理を退陣させる事がアメリカにとって国益なのだろうか? アメリカの北朝鮮に対する譲歩が日本との外交的亀裂を生じさせていますが、北朝鮮の問題を中国に任せているから裏切られるのであり、日本を強化して中国・北朝鮮政策では日本に任せるしかないかと思う。ボーア戦争で苦しんでいた英国と同じ状況にアメリカは立っている。
しかし米国下院ではこのような状況がよく分かっていない下院議員が多いようだ。従軍慰安婦決議は可決されれば日米の外交的亀裂は決定的となり、安倍総理も窮地に追い込まれることになる。それに対する米国下院議会筋の動向がよく分からない。日本のマスコミが伝えてくれないからですが、ワシントンの特派員は何をしているのだろう? 韓国の新聞を見ないと動向がわからないのだ。