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□パレスチナ人武装グループがガザ境界線からイスラエル軍拠点に突入 [News from the Middle East]
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070611_181803.html
パレスチナ人武装グループがガザ境界線からイスラエル軍拠点に突入
2007年06月10日付 Al-Nahar紙
■ パレスチナ人活動家がガザ地区の境界線を越えてキスフィム通行所のイスラエル軍拠点に侵入
2007年06月10日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【ロイター、AFP、UPI】
パレスチナ人の活動家らがガザ地区からイスラエル領土に潜入し、ガザ地区との境界線のキスフィム通行所にあるイスラエル軍の拠点に突入したことから戦闘が勃発し、攻撃したパレスチナ人側の1名が死亡した。パレスチナ人活動家によるこのような攻撃は、イスラエル軍兵士ギラード・シャリットが捕虜となった2006年6月25日以来初めてである。
白昼堂々と行われた攻撃は「熱い夏」と名付けられ、イスラーム・ジハードの軍事部門である「エルサレム部隊」と、ファタハ系の「アル=アクサー殉教者軍団」が共同で実行したものである。
アル=アクサー殉教者軍団に属する部隊のスポークスマンであるアブー・アリーと呼ばれる人物は、活動家らは国連のマークがあるジープに乗って通行所の門を突破したと説明し、援護のために迫撃砲やロケット砲が使われたと付け加えた。
エルサレム部隊のスポークスマンであるアブー・アフマドは、「作戦は画期的で複雑なものだった。キスフィム通行所のメインゲートを装甲を強化した四輪駆動車で突破し、車両を爆破した後、4人の殉教戦士たちが占領軍の兵士らと戦った。6グループからなる援護部隊が軍事拠点の方向に迫撃砲を発射した。3人の殉教戦士が作戦実行後、無事に戻ってきた。作戦の撮影を行った」と語った。そして、ガザ東部に位置するシュジャーイーヤ地区出身のムハンマド・ハリール・アル=ジャアバリー(21歳)がイスラエルの銃撃を受けて死亡したことを発表した。またアブー・アフマドはイスラエル兵1名が死亡し複数が負傷したと語ったが、イスラエル軍側はこれを否定した。
イスラエル軍によれば、攻撃に使用されたジープには、テレビの略称である「TV」の2文字が書かれていたという。一方でアブー・アリーは、車両には国連のマークがあったと述べた。
約3時間にわたる戦闘の間、周辺の地域では銃声や爆音が聞こえ、無人飛行機やヘリコプターが上空を飛行し、機関砲やミサイルを発射していた。
この攻撃はパレスチナ人活動家らがガザ地区境界線の下を通るトンネルを通って侵入し、シャリット兵士を誘拐して以来最大のものである。同兵士は今なおパレスチナ人活動家らの捕虜になっている。
キスフィム通行所への攻撃は、イスラエル陸軍部隊が装甲部隊の援護と空軍の支援爆撃の下でガザ地区南部に侵攻し、ラファハの近くでパレスチナ人活動家らと銃火を交えた 後に行われた。イスラエル軍の侵攻ではイスラーム抵抗運動ハマースの活動家が少なくとも1人負傷している。
地元住民の話では、戦車の支援を受けた兵士らが家から家へと捜索して回り、18歳から40歳の男性に尋問を行ったという。イスラエル軍報道官は、複数の住民が拘束されたことを認めた。
また一方、ラファハではファタハとハマースの内部衝突が再燃し、1人が死亡、40人が負傷した。