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□「バグダッドはメチャメチャだ・・・」 ダール・ジャマイルの中東速報 [イラク情勢ニュース]
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URUK NEWS イラク情勢ニュース （転送・紹介歓迎）
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2007/05/28 (月)
［飛耳長目録 today's news list］
☆「バグダッドはメチャメチャだ・・・」
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☆★「バグダッドはメチャメチャだ・・・」
"Baghdad is a smashed city..."
ダール・ジャマイルの中東速報 ２００７年５月２７日付
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次に紹介するのは、私の親友であり通訳であるアブ・タラットから受け取った
ばかりの電子メールである。彼は家族と一緒にバグダッドから逃れてきて今はシ
リアで難民となっているが、残してきたもの（自家用車や家に残した所有物など
）を持ち出そうと、最近、バグダッドに戻ってみた。彼が書いている内容は現在
のイラクの首都（バグダッド）の生活環境を知るのに役立つ。以下は、彼からの
メッセージの全文である。
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バグダッドはメチャメチャだ・・・車を走らせる道路もない・・・ほとんどの
道路がアコーディオン式の鉄条網をつけたコンクリート製の障害物で閉鎖されて
いる。さらに、イラク軍の存在がある。彼らは黒い覆面で顔を隠し、彼らに目を
やると撃たれるんじゃないかと恐ろしくなる、そういった感じで銃を手にしてい
る。
行く先々のほとんどの地域で、商店はシャッターを閉めていた。５５歳のアブ
・ファディルという知りあいの商店主を訪ねてみたのは、彼の店が略奪されたと
聞いたからだ。ドアは閉められてカギがかかっており、彼の姿はどこにも見あた
らなかった。
サドル・シティーに向かう途中では、バグダッドの南部から北部にむかう道路
の３本に２本は、部分的であれ全面的であれ、道の途中が閉ざされていた。君は
バグダッドのハイウェイを覚えているだろうか・・・現在はその大部分が閉鎖さ
れるか、障害物で壁が造られている。これでも市内の治安情勢はいくぶん改善さ
れているらしい！ 毎日、バグダッド市内では２〜３件の自動車爆弾事件が発生
し、大勢の市民が殺されている。
私が住んでいたアダミヤ地区に戻ってみると、兵士たちが私の身分証と車を点
検するまで立ち入ることができなかった。警備に立っているのが同じ住宅街の人
で私のことをよく知っているにもかかわらずである。そして彼らは自動車爆弾が
ないと確認するために、車を点検した。それでも、アメリカ軍によってコンクリ
ートの壁が設置されたにもかかわらず、毎日のように住宅地に迫撃弾が飛来した
。アメリカ軍はそんなことをしても、この小さな住宅地の安全さえも彼らは保証
できない。
言うまでもないが、バグダッドはゴミの街になってしまった。どこでも行って
みれば判る。行く先々で死体の腐臭がにおってもいる。
電気について言えば、今は１日に１時間しか供給されない。私たちが泊まって
いるバブ・アル・ムダダムの市民会館からは、バルコニーから外を眺めると、と
ても暑いのに扇風機やエアコンを動かす電気がないため、屋根で裸同然になって
寝ている人々の姿を見ることができる。このビルに大型発電機が２台あることを
神に感謝しよう。
私たちが泊まっているビルは、毎日、午後２、３時頃まで閉められていて、昼
間は出入りができない。これが安全を確保する方法であり、そうして翌朝まで安
全が維持されている。
こんな状況だから、午後２、３時から翌朝（午前７時に玄関が開く）までは、
まるで刑務所に入っているようなものだ。
息子は病院に働きに行くが、最近の２日間は、水道水が出ないことに気づいた
。（ダール注：彼の息子はイラク最大の病院であるメディカル・シティーで働い
ている）。息子の話では、ここ２週間ばかり、イラク最大の病院であるのに、病
院ではエアコンも動かず、ほとんど患者もなかった。
息子の妻も医者だが、婦人科の医者が極端に不足しているため、彼女は別の病
院に応援に行かなくてはならない。彼女は３日連続で病院に泊まり込み、４日目
に息子が来るまで迎えに行って家に連れ帰る。彼女の安全のためであり、バスや
タクシーは使わないことにしている。
私の娘は、やりとげなければならない仕事で１度外出した以外には、私たちが
泊まっているこのアパートから、この２週間ほど外に出たことがない。
私の妻はたった１度だけ、（シリアに行くので辞めた）職場に１年の休暇をと
るために出かけた。神のおかげで休暇がとれる。
私はと言えば、車が壊されていたので、修理しなければならなかった。そのた
め修理工を家に呼んで修理してもらった。修理工場はすべて閉店し、修理しても
らえる場所もないので、車を修理工のもとへ運ぶことができなかったのだ。この
手の修理工場はすべて閉店している。
修理工と会ったとき、彼はこう言った−−「もう生きておれないよ。仕事さえ
見つけることができない」。
ダール、この短いメールは君にバグダッドの最新事情を垣間見せるだろう。次
のメールでは、またいろんなことを伝えるつもりだ。
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