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パレスチナ・ニュースソース
2007/5/18
「2007年5月(11)」 ニュースソース
刑務所で生まれた子ども 癒えぬ心の闇 パレスチナ囚人 もう一つの“罰”
2007年5月9日 東京新聞 朝刊
イスラエルの刑務所で生まれた二男ヌールちゃん(右)を抱きしめる母親のガネムさん
イスラエルの刑務所で生まれたパレスチナ人の子どもがいる。「釈放」後も心理的な後遺症が残り、家族や外部にうまく適応できない。子どもの無邪気な笑顔と、苦悩する母親の証言からは、イスラエルで収監されているパレスチナ人の現況が浮き彫りになる。(パレスチナ自治区ヨルダン川西岸トルカレムで、萩文明、写真も)
二〇〇三年四月、トルカレムの難民キャンプに住むマナル・ガネムさん(32)はイスラエルに逮捕された。直接の容疑は、自爆テロ犯に爆発ベルトを手渡したこと。ガネムさんは「でっち上げ」と言うが、イスラエルに追われるパレスチナ人の指名手配犯をかくまってきたのは事実だった。
逮捕時は妊娠四カ月。取り調べは、し烈を極め「妊娠を信じてもらえず、背中などを激しく殴られた。妊娠を証明する検査も拒否された」。
女性刑務所で、妊婦保護に必要な措置は特に講じられず、出産前の母体には食事の量も不足していた。「囚人への暴力や長時間立たせたり、食事を抜くなどの懲罰が頻繁にあった」という。
逮捕の半年後に病院へ運ばれて、二男ヌールちゃん(3つ)を出産。病院での扱いは適切で、人道的だったもようだが、産後の体調不良を訴えても、出産の三日後に刑務所へ二人一緒に移された。
ヌールちゃんには衣類が与えられず、ガネムさんは毛布でくるんだ。家族の差し入れも拒まれ、国際人道団体を通じて、初めて衣類が届いたのは出産の二カ月後だった。
ガネムさんは母乳で育てたが、食事面の配慮はない。家族が差し入れようとした玩具は壊され、ボールは投げ捨てられた。接見を拒否された父親がヌールちゃんを初めて見ることができたのは、生後七カ月。法廷で、五分間だけだった。
ヌールちゃんへの暴力はなかったが、夜泣きすると看守が激しくののしった。発熱しても、二日間は診察を拒まれた。
ヌールちゃんだけが、ガネムさんの刑務所生活での希望だった。だがヌールちゃんが二歳七カ月になった時、司法決定で母子は引き離された。罪のない子どもを適切な時期に「外の世界」に移す判断だった、とみられるが、ガネムさんは「一人になった後が、人生で最もつらかった」と話す。
自宅に移ったヌールちゃんは「恐怖心の塊」だった。初めて目にする「男性」や「子ども」におびえ、常に部屋のドアを閉めるよう訴えた。
「福祉施設に連れて行っても一緒に遊べず、人間関係を築けない。見るもの、聞こえる音、すべてが恐怖の対象。おもちゃやウサギも怖がる」と家族。特に検問所でイスラエル兵を見ると、激しい恐怖感を示す。
今年四月にガネムさんが釈放され、母子は一年ぶりに再開した。だが、ヌールちゃんはガネムさんを「母親」と認識できず、世話役の親類女性に寄り添ったままだった。
イスラエルからみれば、子どもの心的後遺症は、母親が「テロリスト」をかくまった代償だ。専門家の指導で、徐々に回復しつつあり、母子関係も改善に向かっている。
「パレスチナのために戦った人たちを助けたことを後悔はしない。だが私の『罪』に比べ、罰は重すぎた」とガネムさん。「子どもの世話が私の新たな使命。今後は、そのためだけに生きる」
<メモ>パレスチナ囚人 パレスチナ自治政府によると、「テロにかかわった」などとしてイスラエルで収監中のパレスチナ人は1万400人で、子ども340人、女性120人。衝突が激化した2000年秋以降に激増。8割以上がヨルダン川西岸出身。具体的嫌疑のない「行政拘禁」800人や、自治評議会(国会に相当)議員40人も含まれる。法手続きや人権上の問題が指摘され、国連視察団は4月、子どもの処遇改善を要請。パレスチナは「拷問」も告発しているが、イスラエルは「適切」としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007050902014622.html
ガザ、給料未払いで自殺未遂 ほか
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705012354.htm
ヨルダン渓谷への立ち入り禁止解除 ほか
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705042349.htm
尋問、拷問、処刑 ほか
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705080049.htm
「誰がこの苦しみを負うのか」 ─イスラエル軍のガス攻撃を受けて
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705092119.htm
板垣雄三氏インタビュー@「インパクション」
http://0000000000.net/p-navi/info/info/200705102127.htm
拘束されている兄弟に面会に行こうとして、女性が拘束される
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705110153.htm
消される村、取り上げられる土地 ほか
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705132343.htm
刑務所で生まれた子どものその後
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705142336.htm
新しいナブルス通信が出ました
http://0000000000.net/p-navi/info/info/200705160207.htm
パレスチナ・ラップの画像
http://0000000000.net/p-navi/info/column/200705162357.htm
ガザに空爆 7人が死亡 ほか
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200705172109.htm
日々の雑感 44
パレスチナ・2007年 春 30
2007年5月4日(金)
「イスラエル国旗」と「日の丸」
http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20070504.html
日々の雑感 45
パレスチナ・2007年 春 31
2007年5月5日(土)
ヘブロン、ユダヤ人入植者たちの自己正当化
http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20070505.html
日々の雑感 46
パレスチナ・2007年 春 32
2007年5月9日(火)
東エルサレムの家破壊
http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20070509.html
漫画/ジョー・サッコ『パレスチナ』、日本語版刊行
Posted by:情報センター・スタッフ
http://palestine-heiwa.org/news/200705040441.htm
2つの「ナクバ」 ──パレスチナとイラクで
「ナクバ」/ ナジュワ・シェイフ
El Nakba / Najwa Sheikh
2007年5月14日
─ナブルス通信2007.5.16号による─
http://www.onweb.to/palestine/siryo/nakba-najwa14may07.html
占領から40年─エルサレムの見えない壁 福田直美(JVC)
http://www.ngo-jvc.net/php/jvcphp_epdisp.php?ThreadName=p01&ArticleNo=211
イスラエル再戦争の瀬戸際
2007年5月8日 田中 宇
http://tanakanews.com/070508israel.htm
イスラエルの大学スト続く
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_f93f.html
ガザ国境検問所の経済効果
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_e2bf.html
パレスチナ・ニュースソース
http://star.ap.teacup.com/palestinia/