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□イラク国家治安顧問の訪米 [News from the Middle East]
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070517_042440.html
イラク国家治安顧問の訪米
2007年05月16日付 al-Sabah al-Jadid紙
■ムワッファク・アッルバーイー:国会の休暇は1週間、石油法9月には施行
2007年05月16日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
国家治安顧問ムワッファク・アッルバーイーは、国会の夏期休暇が2ヶ月ではなく1週間余りになる事、9月には石油ガス法が施行され、また、バアス党廃絶法による作業もこの年末には開始される事等を明らかにした。
(5月9日付)ニューヨークタイムズ紙が伝えるところによれば、アッルバーイーは、イラク政府関係者らが複数の武装グループと話し合いを行った事を明かし、米軍のイラク撤退を呼びかけているジョン・マーサ並びにカール・レバイン上院議員らと個別に会見して米軍撤退が惨事となるだろうとの見方を示した。
同紙によればアッルバーイーは次のように述べた。「米国の忍耐が尽きかけている事も、政治ゲームの必要性もよく承知しているが、我々は成功に向けた道のりの最後の行程まで来ている。今我々が見捨てられれば全てを失うだろう。(今回の)合衆国訪問は、米政権ではなくイラク政府の意志であり、我々の観点から、イラクが直面している課題や困難の本質を示し、我々が何もせず手をつかねているわけではない事を理解してもらうためである。」
同紙は、(国内の)政治的和解を試みるイラク側の努力は、同国の安定化に向けた米戦略を評価するうえで決定的要因のひとつとなるため、ルバーイーはイラクの政治家達がこの任を拒否しているわけではないというのを熱心に訴えたと見ている。イラク国会は、通常の2ヶ月を短縮して1週間余りの夏季休暇しか取らない事も確認された。長期休暇について、米議員の間では、イラク側が緊急事態を認識しているという態度を示さないのであれば米軍が命を犠牲にする必要はないなどの議論も出ていた。
またアッルバーイーは、本年9月には石油収益分配法が施行され、2008年県議会選挙の日程も決められる、改憲関連の作業は現在進行中であり、バアス党廃絶政策については年末にはその見直し作業が終了すると述べた。かつてのバアス党員は、その大多数が既に役職を追われている。
ニューヨークタイムズ紙によればアッルバーイーは、反体制派の隊列を崩しアル=カーイダ組織に対抗させるためとして、イラク政府関係者が、イシュリーン革命軍、スンニー支援軍なども含めた武装グループと対話を行った事も明らかにした。しかし、ブッシュ政権関係者は、ホワイトハウスが国内政務に専念できるよう、イラク政府は政治的進展を実現すべきであると、訪米中のルバーイーに伝達した。
同紙が要約するところによれば、マーサ議員は、可及的速やかに米軍が撤退できるような枠組み作りをイラク側に強く要請し、他方、アッルバーイーは、レバイン議員との会見で、イラクは長年にわたる専制支配の遺産を克服するという歴史的取り組みの最中であり、米軍撤退が混乱を招く事を強調した。
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(翻訳者:十倉桐子)
(記事ID:10908)