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http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY200705160151.html から転載。
戦争調整官ポストたらい回し 新設も不人気 米政策
2007年05月16日12時06分
ブッシュ米大統領は15日、イラクとアフガニスタンの政策のかなめとしてホワイトハウスに「戦争調整官」ポストを新設し、統合参謀本部の作戦部長、ダグラス・ルート陸軍中将を選んだと発表した。複数の大物の退役将軍らが打診を受けたものの、不人気な戦争を支える職務を敬遠して全員辞退したとの報道があり、注目されていた。
大統領が出した声明によると、人事は「大統領顧問兼次席補佐官」という形で発令された。ルート中将は湾岸戦争に従軍した経歴があり、04年6月から約2年間はイラク・アフガンを含む中東地域を統括する中央軍の作戦部長。06年9月から現職に就いていた。
このポストは当初、ロシア皇帝にちなんで「ツァー」と呼ばれる戦争の「総責任者」として、強い権限をふるう人物をホワイトハウスに配置する構想だった。
しかし、ワシントン・ポスト紙が先月、少なくとも3人の「四つ星(大将)」の退役将軍に辞退されて人事が暗礁に乗り上げていると暴露。打診された1人のシーハン退役海兵隊大将は同紙に、政権内はなおチェイニー副大統領らタカ派が仕切っており、「引き受けても潰瘍(かいよう)になって去るだけだ」と辞退の理由を語っていた。
イラク駐留米軍のペトレイアス司令官(陸軍大将)よりも「格下」の人物になったことで、戦争調整官の権威も限られたものになるとみられる。