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中東ジョークで笑いの渦 グループ名は「悪の枢軸」
2007.05.13
Web posted at: 12:28 JST
- CNN
米フロリダ州フォートローダーデール(CNN) 「アラブ人は米国を口汚くののしるのが大好き。ただし、すべて英語でね。アラブ語で言ったら神様に聞かれてしまうからさ」――こんなジョークが、客席に笑いの渦を巻き起こす。ステージに立つのは、中東系男性4人のコメディアン・グループ「Axis of Evil(悪の枢軸)」だ。
悪の枢軸は、ブッシュ米大統領が02年の一般教書演説でイラン、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を指して呼んだ言葉。グループは05年11月、パレスチナ系米国人のアロン・ケイダー氏らが結成した。米国人が中東に抱く固定観念を逆手に取り、戦争やテロ、自爆犯などをネタに笑いを取る。
一歩間違えば強い反発を招きかねない路線だが、グループの人気は上々だ。動画投稿サイト「ユーチューブ」に掲載されたショーは20万件以上のアクセスを記録、ケーブルテレビのコメディ専門チャンネルでは特別番組が放送され、全米15都市を巡るツアーでは行く先々で満員の観客を動員している。「ここではパレスチナ人だと名乗るだけで、武装勢力やテロリストを連想されてしまう。笑いを通してそのイメージを覆したいのです」と、ケイダー氏は語る。
もう1人のメンバー、イラン系のマズ・ジョブラニ氏は、こんなジョークを披露する。「報道陣のみなさん、お願いだから、中東の人々が何か良い事をしているニュースも流してください。クッキーを焼いたなんていう話題なんてどうかな」――常連の観客からは笑いとともに、共感の拍手が沸き上がる。「多くの人が、紋切り型の中東報道に飽き飽きしている証拠だ」と、ジョブラニ氏は説明する。
3人目のメンバーは、パレスチナ系で元弁護士のディーン・オベイダラ氏。「01年の米同時多発テロまで、中東系を自覚したことはなかったのに」と振り返る。「今では出身地を言うだけで白い目で見られ、なまりがあるだけであらぬ疑いをかけられる。ステージに立つのは自分自身のためだけでなく、同じ思いをしている親類や友人たち、さらにもっと多くの人々のためだ」という。
4人目のアハメド・アハメド氏はエジプト系。米連邦捜査局(FBI)の指名手配リストに同名のテロリストが掲載されているため、空港ではいつも呼び止められる。「でも、コメディアンの友人はいつもこう言うんだ。『一緒に笑っている相手には、憎しみなんか抱けないものだ』ってね」と、同氏はあくまで前向きだ。「観客席で、アラブ人もユダヤ人もメキシコ人も白人も、みんな同じように笑っている光景は素晴らしい。食べ物や音楽と同じように、笑いは世界共通なんだ」と、目を輝かせた。
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200705130007.html