★阿修羅♪ > 戦争91 > 862.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.asahi.com/life/update/0502/SEB200705020017.html
「戦争ほうき」。被爆地・長崎で、ほうきの形をした小さな手作りアクセサリーが広まっている。中心になっているのは、平和をテーマにした民間の展示施設ナガサキピースミュージアム(長崎市)。「平和の大切さを声高に叫ぶのではなく、静かに伝える手段にしたい」と、来館者に配ったり、作り方を教える体験会を開いたりしている。
戦争ほうきは手のひらに乗るぐらいの大きさ。柄に見立てた小枝の先に、フェルトで巻いた毛糸の房を取り付ける。
東京に住む環境市民団体メンバーの入江篤子さん(55)が、91年の湾岸戦争と自衛隊派遣の動きに反対の意思を示そうと発案し、胸に着けたのが始まりだ。
05年ごろ、入江さんの知人を通じて戦争ほうきがミュージアムに届けられた。これをきっかけに、ミュージアムの運営メンバーが作ったり、全国各地から寄せられたりした戦争ほうきを来館者に配り始め、その数は3000個を超えた。小学校や街頭での体験会も人気だ。
今年の元日、テレビ番組に生出演した長崎出身の歌手さだまさしさんが、戦争ほうきを胸に着けていた。さださんはミュージアム開設の呼びかけ人。ただ、番組の中で戦争ほうきについては何も語らなかった。
ミュージアム専務の増川雅一さん(66)はこう思う。「戦争をなくすための地道な活動は、押しつけでは長く続かない。さださんは戦争ほうきをそっと胸に着けることで、そのメッセージを伝えたかったのではないか」