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イスラエル 外相、首相に辞任要求 与党内でも退陣論強まる
2007年5月3日 朝刊
【カイロ=萩文明】昨夏のレバノン紛争の戦闘失敗を受け、イスラエル政府調査委員会の中間報告で事実上、「指導者失格」のレッテルを張られたオルメルト首相に対し、退陣要求が二日、強まった。首相は続投に意欲を示すが、頼みの連立与党で辞任を求める声が拡大。首相は政権発足以来、最大の危機を迎えた。
有力な首相後継候補のリブニ外相は二日、オルメルト首相と会談。会見で「首相に辞任を勧告した」と述べ、首相が率いる連立与党の中核・カディマの党首を、首相に代わって自ら目指す方針を示した。
ただ外相は、自身の辞任については否定。現地情報では、首相が外相を更迭する可能性もある。
国民の支持が強いリブニ外相は、カディマ内で党勢回復への「顔」として、待望論が強い。その同氏が「首相降ろし」にかじを切ったことで、退陣要求が加速するのは必至だ。カディマ最高幹部も同日夜の党内協議で首相に辞任を迫る構え。
一方、イスラエル軍放送は、連立第二党の労働党の党首で、首相と同様に報告書で厳しく指弾されたペレツ国防相が、引責辞任を検討していると報道。同党で来月予定される党首選の有力候補の一人は「自分が党首になればオルメルト政権から離脱する」と宣言した。
首相は当初、与党の批判は封印できるとみていたが、二日付現地紙が一斉に掲載した世論調査では、73−65%が辞任を要求。総選挙になれば「カディマ大敗、労働党横ばい」との結果が出た。報告書の批判が予想以上に厳しく、与党は選挙を回避したいため、首相退陣で局面打開を図る意向に傾きつつある。
こうした情勢を受け、地元紙は「首相(の役割)は既に終わった」「あと数日から数週間」と指摘。調査委最終報告が出る八月以降も首相がポストにとどまれるとの見方は皆無に近い。
オルメルト首相は、中間報告が示した改善策の履行で政権浮揚を図りたい意向だが、展望は開けないままだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007050302013396.html