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読売【撤退期限明示の補正予算案、米大統領が来週にも拒否発動へ】
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http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070419i212.htm
撤退期限明示の補正予算案、米大統領が来週にも拒否発動へ
【ワシントン=貞広貴志】イラク駐留米軍の撤退期限を盛り込んだ補正予算案について、ブッシュ米大統領とペロシ下院議長ら米議会指導部の会談が18日、不調に終わったことで、イラクを巡るブッシュ政権と民主党議会の折衝は手詰まり状態に陥った。
大統領が来週にも補正予算案に対し拒否権を発動すれば、イラク駐留米軍の作戦に支障を来す事態も予想される。
18日午後、ホワイトハウスの閣議室。「イラク戦争についてたっぷり対話するのを楽しみにしている」と大統領は語ったが、右隣には民主党のペロシ下院議長、左隣にも同党のリード上院院内総務。重要政策を実行するには民主党の支持が不可欠になった、昨年11月の中間選挙後の現実を象徴する光景だった。
上下両院が3月、賛成多数で可決した補正予算案は、政府が9月までの追加駐留費用として要求した約1000億ドル(約12兆円)に対し、米軍の撤退期限を追加条項として盛り込んだもの。下院は「遅くとも2008年9月1日までに戦闘部隊撤収」、上院も「2008年3月末が撤収目標」との条件を付している。
民主党が巧みだったのは、戦費の額については政府の要求をのみ、「予算を削って米軍を危険にさらした」という批判を回避したことだ。逆に大統領を、「イラク戦争勝利のためには早期成立が必要」である予算案に対し拒否権を使わざるを得ない立場に追い込んだ。
大統領との協議後、ウェストウィング(大統領執務棟)の外で記者団に囲まれたペロシ議長は、「この戦争を縮小し、わが国の安全を確保するため、行政と立法が協力するための歴史的好機。大統領に白紙小切手を与えるつもりはない」と述べた。
これに対しホワイトハウスと共和党も強気の構えを崩していない。議会が大統領の拒否権を覆すには両院で3分の2以上の支持を集める必要があるが、共和党議員の造反が予想外に小幅だったため、民主党が何度「撤退期限付き予算」を出してきても突き返せる自信がある。ダナ・ペリノ大統領副報道官は、民主党の主張する撤収期限を「降伏日」と切り捨て、ブッシュ外交の最重要課題であるイラク政策では簡単に妥協しない姿勢を明確にした。
研究機関「新アメリカ安全保障センター」のデレク・ショレット研究員は、「現状は深刻な意見対立であると同時に、どちらが折れるかの我慢比べでもある」との見方を示している。
(2007年4月20日0時37分読売新聞)
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