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毎日【英兵解放:英国とイラン、双方メンツ保って外交決着】
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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20070405k0000e030015000c.html
英兵解放:英国とイラン、双方メンツ保って外交決着
写真:4日、テヘランの大統領官邸でアフマディネジャド大統領との会談を終え、報道陣に手を振る英兵士ら=AP
【ロンドン小松浩】発生から13日目の4日に解決したイランによる英兵拘束事件は、英国とイランの拘束地点をめぐる見解の相違を脇に置いたまま、双方がメンツを保つ形で外交決着した。ブレア英首相は、イランとは対立点があっても平和解決が可能との考えを強調。イラン側に国際社会との対話を呼びかけた。
ブレア首相は4日、ベケット外相とともに首相府前で声明を発表。兵士解放は「大きな安堵(あんど)」だとしたうえで「国連安全保障理事会や欧州の仲間、中東地域の仲間や友人の役割に感謝する」と語った。さらに「イランの人々に悪感情はない。威厳ある歴史と誇りを持った古代文明の国として尊敬している」と述べ、不一致点は将来も対話で平和的に解決できると話した。
英国は先月23日の事件発生から5日後には政府間交流を凍結。安保理や欧州連合(EU)を通じ「国際圧力」を強める一方、対話の窓口も開けておく硬軟両様の外交戦術をとった。英メディアによるとこの間、外務省の担当者がイランの駐英国大使と8回も接触。首相側近のシャインワルド外交顧問がシリアなど周辺国に仲介要請を重ね、3日夜にはイランのラリジャニ最高安全保障委員会事務局長と電話協議するなど、水面下で激しい外交折衝が続けられた。
英国側は(1)謝罪はしない(2)イラク領海で拘束されたとの主張は崩さない−−の2点を維持したまま決着にこぎつけた。解放の裏でどのような条件があったかは不明だが、兵士15人が領海侵犯を認めて謝り、ベケット外相がこうした事態が起きたことに「遺憾」を表明したため、イラン側が事実上の「英国の謝罪」と解釈したとの見方もある。
ブレア首相は「断固として、静かな」英国の外交姿勢が効果を上げたと強調した。ただ、イランが急転して兵士解放に応じたのは、核問題で米国にも同様の「直接対話」を求めたメッセージという分析がある。米国が応じない限り、核問題ではイランは強硬姿勢を変えない可能性が高い。
毎日新聞 2007年4月5日 10時27分 (最終更新時間 4月5日 10時55分)
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