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毎日【アブドラ国王:イラク駐留批判で米国に波紋広がる】
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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070331k0000m030071000c.html
アブドラ国王:イラク駐留批判で米国に波紋広がる
【ワシントン笠原敏彦】サウジアラビアのアブドラ国王が米軍のイラク駐留を「不法な占領」と批判したことから、サウジを中東の主要な同盟国に位置づける米国に波紋が広がっている。両国間では最近、パレスチナ政策などをめぐり不協和音が目立ち始めているだけに、米国はイスラム世界の盟主サウジの真意を測りかねている。
アブドラ国王はリヤドでのアラブ連盟首脳会議で28日、「イラクでは不法な占領と宗派主義の下で同胞の血が流れている」と発言。これに対し、ペリーノ米大統領副報道官は29日、「多国籍軍の駐留は国連安保理決議に基づき、イラクの要請を受けたものだ」と反論し、国王の認識に疑問を投げかけた。
米政府の困惑ぶりは同日のイラン問題をめぐる議会公聴会でも露呈した。バーンズ国務次官は国王発言について「少し驚いた。通訳の間違いの可能性もある」と述べ、サウジに説明を求める考えを表明した。
28日付の米ワシントン・ポスト紙は、4月17日にホワイトハウスで予定されていたブッシュ大統領招待の晩さん会を、アブドラ国王が明確な理由なしにキャンセルしたと報道。執筆者のコラムニストは、サウジの対米姿勢の変化を「ブッシュ大統領の国内での地盤沈下が外交能力もむしばんでいることの兆候だ」と指摘している。
中東ではサウジが外交面で主導的な役割を担う動きを見せている。先のパレスチナ統一政府発足で、イスラム原理主義組織ハマスの条件を穏健派のアッバス自治政府議長に受け入れさせたのもサウジだ。3月初めにはイランのアフマディネジャド大統領がサウジを訪問。米国はこうした動きを歓迎していない。
イラク情勢泥沼化を受けた中東政策の見直しから、ライス国務長官はパレスチナ和平への関与を強め、過去4カ月で4度も中東を訪問。大きな外交戦略として中東を「穏健派」と「過激派」に再編し、穏健派を政策推進の原動力に活用する方針だ。その中核であるサウジから実際に距離を置かれれば、米国にとって事態は一層深刻になる。
毎日新聞 2007年3月30日 20時13分 (最終更新時間 3月30日 21時55分)
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