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http://teanotwar.seesaa.net/article/37015602.html から転載。
2007年03月27日
私は毎月の食料配給の半分を売って逃げ出す資金を作ろうとしています
「イラク解放」から4年目の実態。以前、誰かがイラクを侵略しサダム・フセインを追放するよう毎日祈っていた人のお話し。
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私は毎月の食料配給の半分を売って逃げ出す資金を作ろうとしています
マルワン・フセイン
IRIN
2007年3月22日
Electronic Iraq 原文
マルワン・フセインは31歳の失業者で二児の父である。子どもは5歳のハラと7歳のイェヒア。家族は国内避難民となっており、バグダード郊外の放棄された学校に暮らしている。失業する前、彼は機械工で、ドラ地区で家族を支えるに十分な収入があった。妻のアブディヤは、いくつかの家族のために家事労働をして働いている。
「尊厳を持って生きるためにいろいろと試してきましたが、今や行き止まりまで来ました。イラクを離れる必要がありますが、そのための金がありません」。
「この7カ月間、私は月々の食糧配給[政府に登録された貧しい家族を支援するために貿易省が支援として配布している]の半分を売って、シリアに脱出する資金をためてきました。家族全員がシリアに行くためには多額の金は必要ありません。タクシー代金400米ドルくらいです。もうすぐ十分なお金が貯まるかも知れません」。
「平均すると、私が売る食糧配給の半分で20米ドルくらい手に入ります。スーパーマーケットは15ドルから20ドル払う、もっともよい買い手です」。
「アブディヤは家事仕事で付きにだいたい30ドルの収入があります。彼女は、その収入を私に渡し、イラクを離れる資金の足しにしています」。
「お金を節約するために、子どもを学校に行かせるのを止めました。それに、いずれにせよ、この国でこれだけの暴力が蔓延している中、教育はもはや重要ではなくなっています」。
「現在、さらにお金を貯める良い方法をもう一つ見つけました。空き缶を買い取る企業があるのです。そこで、毎日、できるだけたくさんの空き缶をゴミ箱から集めています。息子のイェヒアを手伝いに連れて歩いて、早めに作業を終えるようにしています」。
「ときどきは幸運にも、攻撃や爆発があったばかりの現場に出くわします。そんなときは急いで[スクラップになった金属の]残骸を集め、売るのです。何でも買い取る市場で売ろうとしています」。
「以前は立派な家と車と仕事を持っていた家族にとって、これが奇妙な事態だということはわかります。残念ながら、昨年、分派主義暴力が増大して私たちはすべてを失いました。その結果、他の何千人というイラク人とともに、家を追われる身となったのです」。
「政府の支援なしに暮らすことに私たちは皆疲れています。まったく自力で何とかしているのです。私の両親は、サダム・フセイン元大統領の時代に暗殺されました。妻の両親は、2004年8月、米軍がナジャフを攻撃したとき、米軍に殺されました」。
「以前、私は、誰かがイラクを侵略してサダムを私たちの前から取り除いて欲しいと毎日祈ったものでした。この頃は、神に許しを請うています。というのも、私たちの裏切りの結果、サダム時代よりもひどい死と拷問、飢えと乾きに私たちは苦しんでいるからです」。
このニュースは国連人道ニュース・情報サービスIRINから届けられるが、必ずしも国連やその機関の見解を反映するものではない。IRINの文書はすべて無料で再ポスト・再プリントできる。使用条件については、IRINのコピーライト・ページを参照のこと。IRINは、国連人道問題調整局のプロジェクト。
投稿者:益岡