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毎日【ゴア氏：米上下両院公聴会で「地球は緊急事態」と警告】
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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070322k0000e030051000c.html
ゴア氏：米上下両院公聴会で「地球は緊急事態」と警告
【ワシントン及川正也】地球温暖化の危険性を訴えているアル・ゴア前米副大統領（５８）は２１日、上下両院の環境関係委員会の公聴会で証言し、「地球は緊急事態に陥っている」と警告した。副大統領経験者の議会証言は異例。ゴア氏は、京都議定書に代わる「より厳しい内容の新協定」を米国も締結し、２０１０年に始動させるべきだと訴えたほか▽二酸化炭素など温室効果ガスに対する排出課税▽白熱電球の使用禁止など１０項目の法制化を提言した。
ゴア氏は同日午前に下院エネルギー・貿易委員会と科学・技術委員会の合同委員会、午後は上院環境・公共事業委員会に出席。自身が出演した映画「不都合な真実」がアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞して「時の人」となり、０８年大統領選出馬のうわさが絶えないゴア氏の証言とあって多くの傍聴人や内外報道陣が詰め掛けた。質疑ではユーモアを交えながら持論を冗舌に語って存在感を示した。
ゴア氏はこれまで議会証言を断ってきたが、世界中で講演を続け、地球温暖化への関心が高まったことを背景に出席を受け入れた。民主党は「地球温暖化防止のリーダー」（ボクサー上院環境・公共事業委員長）と歓迎したが、地球温暖化の危険性に懐疑的な共和党保守派は反発している。
上院の公聴会ではインホフ議員（共和）が、ゴア氏の自宅で通常の数倍の電力が使われていることを追及。回答を待たずに質問を続け、ボクサー委員長が「前副大統領に回答の機会を与えるべきだ」とたしなめるハプニングもあった。
「ゴア人気」の高まりが、０８年大統領選の民主党陣営への注目度の向上に一役買っているのは事実。共和党内には、今回の公聴会出席も自身や民主党のアピール効果を狙ったもの、といういら立ちも見え隠れする。
米メディアの大統領選支持率調査では、「出馬の計画はない」と繰り返すゴア氏がヒラリー・クリントン、バラク・オバマ両上院議員に次いで３位となるケースも多い。クリントン氏が最もおそれるのがゴア氏の出馬との見方もある。この日の上院公聴会ではクリントン議員が夫クリントン前大統領とコンビを組んだゴア氏に質問する場面もあったが、淡々とした質疑応答に終始した。
毎日新聞 2007年3月22日 11時51分 （最終更新時間 3月22日 11時56分）
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