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来年夏までの完全撤退要求 イラク米軍で民主党法案
http://www.usfl.com/Daily/News/07/03/0309_004.asp?id=52734
米民主党議会指導部は8日、イラク駐留米軍の戦闘部隊を2008年春か夏までに完全撤退させることを明記した法案を上下両院にそれぞれ提出する考えを表明した。イラクへの米軍増派を進め、撤退期限の明示に反対するブッシュ大統領は拒否権行使の構え。昨秋の中間選挙で勝利した民主党は08年11月の次期大統領選を視野に、イラク政策で政権側と全面対決する姿勢を打ち出した。
しかし党内にも右派を中心に撤退期限明示に消極的な議員がおり、法案の議会通過は不透明だ。
同党のリード上院院内総務は「大統領の破たんした政策に追従するのか、針路を変えるのかを議会は決断しなければならない」と訴えた。これに対しバートレット大統領顧問は「強硬に反対し、最終的には(大統領が)拒否権を行使する」と明言した。
議会多数派の民主党は同法案を、莫大(ばくだい)なイラク戦費が盛り込まれた予算案の付帯法案とし、米軍増派の足かせとすることを狙っている。
米メディアによると、リード院内総務が明らかにした法案は、四カ月以内にイラクからの撤退を始め08年3月31日までに全戦闘部隊の撤退を完了するとの内容。
下院歳出委員会のオビー委員長らがまとめた法案では、08年8月までに米軍を完全撤退させ、イラクのマリキ政権が有効な治安対策を取っていない場合は撤退時期をさらに前倒しする。ペロシ下院議長は来週にも同委員会で法案を採決したいとの意向を示した。
大統領はイラク国内の武装勢力を利することになるとして、撤退期限明示に強く反対してきた。(共同)