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毎日【イラク:安定化へ国際会議開催 米と敵対イランも同席へ】
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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070310k0000m030065000c.html
イラク:安定化へ国際会議開催 米と敵対イランも同席へ
【カイロ高橋宗男】イラクの安定化に向けた国際会議が10日、バグダッドで開催される。周辺国のほか、米英など国連安全保障理事会の常任理事国5カ国も参加。米国が敵対するイランやシリアと初めて同席し、イラク情勢を協議する。イラク側には「関係国の干渉が混乱を深めている」との不満が高まっており、関係国の協力を得て、自国内での支配権強化につなげたい考えとみられる。
治安回復の兆しが見えない中、イラク政府は周辺国や米国などの関係国へのいらだちを強めている。これはイランと米国が、イラクを舞台に対立することや、シリアがイスラム教スンニ派武装勢力のイラクへの流入に積極的な対策を講じていないことへの不満だ。そのため、イラク側には会議を、関係国の干渉が混乱に拍車をかける現状を是正するきっかけにしたいとの思いがある。
一方、こうした政権内の不満の高まりは、国内での求心力低下に危機感を抱くマリキ首相の焦りの表れともいえる。
首相はこれまでも米国に対し、治安権限の移譲を加速するよう訴えてきた。これは自身の指揮権の拡大を狙ったものだが、実際にはクルド地域に展開する国軍はペシュメルガと呼ばれるクルド人部隊で構成され、現実的に中央政府の指揮が及ばないなど、首相権限は限られている。首相が今月上旬に「2週間以内に内閣改造に着手する」と公表したのも、首相自身に忠誠心を持つ閣僚を増やし、求心力浮揚を狙ったものとみられている。
ただ、こうした政権の動きを、暫定政府の首相だったアラウィ氏率いる世俗派会派「イラク国民リスト」やスンニ派の「国民対話戦線」「イラク調和戦線」はシーア派の勢力拡大につながると警戒、連携を模索している。また、マリキ首相が属するシーア派連合会派「統一イラク同盟」からも、南部バスラを拠点とするファディーラ党がマリキ首相への反発から同調する構えを見せている。
こうした流れは国内に現政権への不満が高まっていることを反映しており、国際会議後に国内政治が流動化する可能性もある。会議が治安や政治状況の安定に直結する可能性は高くない。
毎日新聞 2007年3月9日 19時51分
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