★阿修羅♪ > 戦争89 > 526.html
 ★阿修羅♪
労働組合とコミュニティの連帯:シントラカルボンの態度表明(益岡賢のページ)
http://www.asyura2.com/07/war89/msg/526.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 3 月 07 日 20:36:25: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/col251.html から抜粋。

労働組合とコミュニティの連帯:シントラカルボンの態度表明
スザンヌ・マクネイル
2007年2月19日
Colombia Journal 原文

歴史的にコロンビアでの暴力は、特定のグループにとりわけ大きな影響を与えていた。コロンビアの労働組合が暗殺され弾圧される率は、世界のどこよりも大きく、また地方のコミュニティは武装グループの手による貧困と虐殺、強制追放に苦しんできた。一方、多国籍企業は、自分の利益になるならば、人権侵害と共謀したり直接人権侵害に関与しながら、コロンビアで経済活動を自由に行ってきた。けれども、もっとも力が弱く攻撃されやすい人々が力を合わせるとき、世界経済の中でもっとも影響力の強いビジネス・プレーヤーでさえ、防衛的な立場に立たされることがある。

コロンビア北東部のグアヒラ州で必死に生き延びている多数のアフリカ系コロンビア人コミュニティと先住民コミュニティが、石炭産業労働者の全国組合であるシントラカルボン----多国籍企業が所有するセレホン炭坑の労働者を代表している----と同盟関係を結んだ。労働組合が武装グループによる攻撃に晒されている中、シントラカルボンは最近の団体交渉で勇気ある立場を採り、炭坑が地元のコミュニティを不当に扱っていることを改善する要求を主張したのである。

2006年11月に発表した声明の中で、同組合は、「これらのコミュニティはセレホン社から体系的な攻撃を受けている。セレホン社はコミュニティを取り囲む地域の肥沃な土地を買い占め、各コミュニティを包囲して、住民の仕事を破壊している。シントラカルボンは、炭坑の拡大により被害を被るこれらコミュニティの闘いに献身する」。

この驚くべき連帯行動の起源は、アフリカ系コロンビア人の小さなコミュニティ、タバコの人々が強制的に家を追放されたことにある。2001年8月、それまでずっと住民を強制的に排除しようと脅しをかけていた政府と炭坑の治安部隊が、2001年8月、ついにタバコのコミュニティを破壊したのである。この強制追放は、世界最大の露天掘り炭鉱であるセレホン炭鉱を拡大するために実行された。

タバコに暮らしていた人々は、ほとんどまったく補償のないまま追放され、アフリカ系コロンビア人コミュニティとしての存在も認められず、また、コミュニティの主張を認めるコロンビア最高裁の裁定も実施されないままに放置された。最高裁裁定は、多国籍石炭企業----BHPビリトン、アングロ・アメリカン、シストラナ/グレンコール----のコンソーシアムが強大な政治的影響力を持つこの地域では、役に立たない慰めに過ぎなかった。

周囲を浸食していくセレホン炭鉱の回りに住むアフリカ系コロンビア人や先住民の他のコミュニティも、タバコと同じ運命を被る恐れがあるばかりでなく、炭鉱操業のすぐ近くで暮らすことの困難に日々苦しんでいる。セレホン社の社員は誰一人、炭鉱の被害を受けているコミュニティには暮らしていない。以下のような宣言は、労働組合にとって企業のコミュニティに対するふるまいがいかに衝撃だったかを示している。シントラカルボンは次のように述べている:「国連は『貧困』および『赤貧』というカテゴリーを設けているが、これらのコミュニティが追いやられた状況は、『生ける屍』とさえ言えるものである。生存のために必要な最低限の状況さえ、彼ら彼女らにはない。これらコミュニティの人々は、セレホン社による日常的な攻撃と人権侵害に苦しんでいる」。

コロンビアでビジネスをする企業にとって、軍や非正規軍と契約を結んだり自前の私設治安部隊を使って自分たちの操業を防衛することはありふれており、セレホン社も例外ではない。セレホン社の役員たちは、ゲリラや政府転覆を狙う者たちから自分たちの操業を守らなくてはならないと述べるが、周辺コミュニティの人々は、嫌がらせや家畜の盗難、移動の自由に対する制限といった日常的な攻撃を受けていると述べる。

治安部隊を使った脅迫は、炭鉱会社が力を悪用している一例にすぎない。土地をめぐってコミュニティの一部が炭鉱会社と「交渉」プロセスに入ったが、人々は、まず相手を騙す戦略を用い、次いで、タバコの人々が最終的に自分たちの土地から追放される前に被ったように、脅迫や脅しが使われるのではないかと恐れている。「セレホン社が使う背筋の凍るような悪辣な戦略の中には、他に、コミュニティの電気を定期的に切断するといったこともある」とシントラカルボンは指摘する。「これはコミュニティを絶滅させようとする体系的な手段の一要素で、こうして絶望を引き起こし、弱い絶望的な立場で交渉に引き出して、会社の条件に個別に従わせようとするのである」。

シントラカルボンによる炭鉱会社との契約交渉によって認められた要求はわずかであり、会社はタバコ・コミュニティへの補償についても集団的際移住についても妥協しないままである。けれども、シントラカルボンは、炭鉱会社がコミュニティが土地にいることを認めることを今後の交渉に含めるよう主張することに成功した。「最初、セレホン社の立場は、交渉の場でコミュニティの問題には一切触れないというものだった」とシントラカルボンの組合員ハイロ・キロス・デルガドは言う。彼はまた、北米と欧州のグループによる国際的な連帯が会社の見解を変える一助となったと指摘する。「結果は私たちが望んだ通りではないが、こうした多国籍企業の実状を考えると、政治的な前進だと思っている。今後、組合は、会社の社会プログラムに関係することにはすべて関与し、コミュニティとの交渉にも出席する」。

シントラカルボンのような組合の支援を得ることは、資源も技術的な支援もあまりなかったコミュニティの人々にとって多少なりとも前進するために大いに役立ち、また、自分たちの利益になるような条件を押しつけることができる企業の極めて有利な立場を揺るがす一助ともなる。炭鉱の被害を受けたコミュニティが直面する苦しみをアメリカ合衆国の人々に知らせるために活動してきた歴史学の教師アビバ・チョムスキーが指摘するように、「ここには、世界でももっとも力の弱い人々----資源も電力も水も持たない先住民----と、もっともひどい攻撃に晒されている組合----労働組合活動家に対する暗殺と弾圧が世界でもっとも激しい国の組合----が今日の世界でもっとも力のある多国籍企業のいくつかと対抗している。私たちは彼らの例から多くを学ぶことができる」。

スザンヌ・マクネイルはコロンビア・ジャーナルの暫定編集者。

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 戦争89掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。