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http://teanotwar.seesaa.net/article/35212193.html から転載。
2007年03月04日
ファルージャの人々はカオスの中で抵抗している
ファルージャの状況。米軍による攻撃にも関わらず、抵抗は続けられています。
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ファルージャの人々はカオスの中で抵抗している
ダール・ジャマイル&アリ・アル=ファディリー
2007年2月23日
Electronic Iraq 原文
ファルージャ発・IPS。米軍による猛攻撃と治安作戦の強化にもかかわらず、ファルージャでは、米軍に対するレジスタンスの攻撃が続いている。
2004年に米軍がファルージャに加えた二度の大攻撃で、ファルージャ市は流血の場となり、推定25万人から35万人の住民が家を追われた。
しかしながら、この軍事作戦とそれ以後にも続けられた攻撃も、バグダードの西アル=アンバル州にあるこのファルージャ市内および周辺のレジスタンスを弱めることはできなかった。
先月、米軍は、地元のイラク警察と一緒に、地元のスンニ派民兵の支持も得て、新たな治安作戦を開始した。
レジスタンス・グループは治安部隊とも戦っている。ある出来事では、4台の車に乗ったレジスタンスの戦士たちが、ファルージャ最大の警察署の一つをロケット駆動擲弾と機関銃で攻撃した。
市会議長アッバス・アリ・フセインは身元不明の暗殺者に殺された。この1年で殺された市会議長は彼で4人目である。
「米軍がファルージャで犯した大きな誤りは、スンニ派の秘密警察をファルージャに呼び込んだことだ」。市会議員の一人がIPSにこう語った。「ラマディ、ヒート、ハディサを含め、アル=アンバル州全土が、今や破滅的な状況にある」。
IPSは、少し前に、米国主導の連合軍が、ファルージャ周辺で、ますます強まるレジスタンスと戦うために地元の民兵を支援し始めたと報じた。ファルージャ住民の多くは、米軍はシーア派民兵の支援も続けていると考えている。
混乱と暴力が蔓延する中、住民たちは、問題を起こしているのは占領軍だと批判する。
「アメリカ人は、私たちがお互いに殺し合いをするよう金を払っているのです」と地元の部族長はIPSに語る。「これはとても卑劣な報復です」。
この部族長は、米軍がファルージャで4月28日と30日(2003年)、武器を持たない抗議デモ参加者17人を殺し、それにより武装レジスタンスを引き起こしたのだと語る。
ファルージャに住むカッタブは、以前は暴力を拒否していたが、米軍に拘束され、1年以上にわたってアブグレイブ監獄とバスラ近くのキャンプ・ブッカに拘留されたのちに、考えを改めた。
「アメリカ人は、今や、自分たちが雇った傭兵の陰に隠れています」と彼はIPSに語る。「占領と闘っている勇敢な人たちに私も加わっていればよかったと思います。以前、私は闘うのはよくないと思っていたのです。米軍の看守たちは私に一つ良いことをしてくれました。看守たちのおかげで私は判断力を取り戻し、ムジャヒディーン(レジスタンス戦士たち)を信じるようになったのです」。
ファルージャの警察はIPSに、ファルージャでは米軍のパトロールに対して毎日平均5件の攻撃が加えられ、また、イラク治安部隊にも5件の攻撃が加えられていると説明した。
イラク警察筋が匿名を条件に独立系通信社「イラクの声」(VOI)に語ったところでは、2月17日に起きた出来事で、武装戦士たちがファルージャの西にあるアル=ワヒダ橋近くで車列を攻撃し、米軍の戦車一台を燃やしたという。この人物は、さらに「戦士たちは、RPG(ロケット駆動擲弾を使っていた」と述べた。
2月20日には、イラク治安部隊のパトロールがファルージャ市の中心部で武装戦士から攻撃を受け、ハムヴィーが一台破壊された。これもまたRPGによるものだった。
イラクの多国籍軍は、「アル=アンバル州で作戦遂行中の」米軍兵士が殺されたと、繰り返し発表してきた。正確にどこでなのかは、発表では通常、特定されない。
「イラク連合軍犠牲者カウント」のウェブサイトによると、これまでに、アル=アンバル州では1172人の連合軍兵士が命を落とした。この数は爆発寸前の首都バグダードを含めた他のどの地域よりも多い。そして、イラクで殺された米軍兵士3100強のうち、かなりを占める。
米軍は、「ゲリラ」を殺すのに成功したと主張し続けている。そうした一つに、ファルージャ近くのアミリヤでレジスタンス戦士の隠れ家と疑われた家に空襲を加えた:出来事がある。米軍は、この攻撃で13人が死亡したと発表した。
この空襲による死者と負傷者が運び込まれたファルージャの病院で働く医師のアフメド・アル=アミは、記者団に対し、7人の子どもの遺体を含む30人の遺体が運び込まれたと語った。
以上述べたことすべてにも関わらず、ファルージャは抵抗を続けている。
「私たちは、この聖なる都市ファルージャでアメリカ人によって流された私たちの息子の血をそのまま無駄にするわけにはいきません」とファルージャに住む35歳の教師はIPSに語る。他の多くの人と同様、彼もまた名前を明かしたがらなかった。
「この度は、私たち全員がアメリカ人に対するレジスタンスに加わります。アメリカ人たちが、私たちを殲滅し、根絶やしにしたがっていることが明らかだからです」。
米軍が続ける襲撃侵入捜査と逮捕は、そうした怒りをさらに引き起こしている。
最近、イラク警察----多くの人がイラク警察はシーア派民兵のメンバーからなっていると考えている----がたくさんの人を逮捕した。その中には、地元の石油配給機構の監督、そしてアル=ラヤ人権NGOの書記長カリッド・アブドゥラー・ハメードも含まれていた。
石油配給監督は4日後に解放されたが、ハメードは今も拘留されている。バグダードを逃れた難民たちが、彼の拘留に抗議してデモを行った。
「カリッドは私たちが住むところを見つけることを助けてくれ、必要なものを供給してくれました。けれども、警察は彼と私たちの二人を連れ去ったのです。二人はのちに解放されたのですが」。難民の一人はこう述べた。
ファルージャに暮らす人々の多くは、匿名であっても、話したがらない。
「すぐにファルージャから立ち去ることをおすすめします。というのも、いつ状況が爆発するかわからないからです」とある住民はIPSの特派員に言った。「今回は、深刻なものになるでしょうし、メディア関係者は秘密警察の輩の気に障るでしょうから」。
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ダール・ジャマイルは、『ファルージャ2004年4月』の著者の一人。米軍がファルージャに加えている行為は、イラクで米軍がやっていることの縮図ともなっています。
投稿者:益岡