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チェイニー米副大統領は何のために来日したのか? 2007/02/27
http://www.janjan.jp/world/0702/0702220457/1.php
チェイニー米副大統領が20日来日した(報道:「朝日新聞2月21日付朝刊政治 4・総合面」など)。
朝日新聞によると、その目的は、日米同盟の重要性を再確認、イラクへの米軍増派の理解、北朝鮮核開発を巡る6者協議への対応などアジアの安全保障についてということだ。
テレビ朝日系のニュース番組・報道ステーションでも、21日、このニュースが取り上げられた。ここでは、米副大統領が久間防衛大臣と会談しなかったことを大きくとりあげた。そこでは、来日の理由を、久間防衛大臣が先月、イラク戦争に批判的な発言をしたためとしていた。
安全保障などの問題で、アメリカが強引に日程をこじあけ、実現させた米副大統領の来日であるにもかかわらず、防衛大臣の久間防衛大臣と会わないのはおかしい、何の目的で来日したのだろうかと、司会者も首をひねっていた。会談の内容はまだ、報告されていないという。
おなじ日にTBS(JNN)でも、短い5分ニュースの中でチェイニー米副大統領来日のニュースを取り上げていた。そこでは、副大統領と阿部首相が会談し、お互いに「拉致問題解決が重要な問題であるという認識を確認した」というものだった。
本当に、それだけのために強引に日程をこじ開け、来日したのだろうか。
一応の成果を見せた6カ国協議の米代表は、ヒル国務次官補である。それ以上の位の人間が来日するということは、それ以上の内容の会談が行われなければ不自然である。久間防衛大臣曰く「チェイニー米副大統領は、イコール、ブッシュ大統領なのだから、私などが会うのは失礼だ」と言っていた。
正直、拉致問題解決が重要だなどという会談をするのなら、6カ国協議の中ですればよい。そんな話をするために、副大統領が、日程をこじ開け、わざわざ来日するとはとても思えない。
隠された目的はなんだろうか。
北朝鮮関連で言えば、第一次段階の重油5万t支援はいいが、残りの95万tは、必ず支援して欲しいと言いに来たのだろうか。
それもあるかも知れない。しかし、それだけではまだ足りない。
イラクへの米軍増派理解への関連で言えば、増派したから、もっとお金を出してくださいと言いに来たのだろうか。しかし、日本はもう、イラク戦争の戦費30兆円以上負担している。
朝日新聞には「米、イラン空爆策定(英報道)」という記事も見つけた(2月21日付朝刊 7・国際面)。それによると、外交筋の話として、米政府がイランの核関連施設だけでなく、主要な軍事施設に大規模な空爆を行う非常事態計画を策定したそうだ。
まさかとは思うが、イラン戦争の戦費を日本に調達しに来たということだろうか。しかし、このレベルの内容なら、副大統領が日程をこじ開け来日する理由にもなる。
今、アメリカでは、ブッシュ政権の支持率は著しく降下し、同じ共和党内部の者にもイラク戦争のことで激しく叩かれている。イラン戦争を計画しても、この世論では、その戦費をアメリカ国内で調達することは難しい。それでもイランと戦争したい。そのとき、アメリカはどうするのだろうか。
イラクの人道組織によると、2003年3月に始まった米国のイラク侵攻以降に殺害された数は12万8000人に達すると発表している(2005年7月11日付け)。
我々の血税が、いったい何に使われるのか、しっかり見届けたい。
(衿出るか)