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http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070218_161004.html から転載。
シリアのアサド大統領がイランを訪問:アフマディーネジャード大統領と会談
2007年02月18日付 Iran紙
【政治部】イランのアフマディーネジャード大統領とシリアのバッシャール・アサド大統領は昨日夕方、歓迎式典の後、大統領府にて会談を行い、最近の二国間関係をめぐる状況や地域情勢、ならびにイスラーム世界の変化について意見交換した。
イラン大統領は、イランとシリアはともに意見を同じくする友好国・同胞として、イスラーム世界及び中東地域において重要かつ特別な地位を占めているとした上で、両国間のさまざまなレベルで継続的に意見交換・協議を行うことは極めて有効であると述べた。
アフマディーネジャード大統領はまた、地域情勢の変化の速度は極めて高いと指摘した上で、イスラーム諸国、中でもイランとシリアが思慮と警戒を怠ることがなければ、このような変化も地域の諸国民にとって利益へと変えることが可能となるとの見方を示し、さらに次のように付け加えた。「レバノン人民の勇敢なる抵抗によって同国に侵攻したシオニスト体制が敗北を喫したこと、そしてアメリカによるイラク占領がいまだ失敗を続けていること、これらはアメリカとシオニズムが凋落傾向にあり、日に日にその弱体化が進んでいることを明確に示している。イスラーム諸国は警戒を怠ることなく、連帯と思慮を保ち続けることで、覇権主義体制による新たな陰謀、特にムスリムの間に対立・分裂を引き起こそうとする陰謀を未然に防ぐことが必要だ」。
同大統領は、イスラームの諸宗派・諸民族間に分裂・内乱を引き起こさんとするアメリカの新たな計画に触れた上で、さらに次のように述べた。「彼らは新たな計画を提起することで、表面上地域諸国の利益に関心があるかのように装い、地域の安定と安全の確立を目指しているかのようなふりをしている。しかしその実、彼らは意見の相違を煽ることで、地域における自らとシオニストたちの立場を強化し、イスラーム諸国に打撃を加えることを目論んでいる」。
大統領はまた、アメリカはイラクにおける人民政府の樹立と強化を阻止し、先延ばしにしようとしていると指摘した上で、「シーア派とスンナ派を対立させ、あるいはイラクの領土保全と安定を無視したイラク解体論を提起するといったアメリカの陰謀は、すべての地域諸国にとって害を及ぼすものであり、またイラク人民政府の強化を妨げるものである。これは、占領軍のイラク駐留を継続し、同国の資源を掠奪し、地域諸国民に打撃を与えるための口実を用意するものである」と語った。
アフマディーネジャード大統領はまた、ハマースとファタハが衝突を終わらせるために合意に達したことを歓迎し、「ムスリム諸派の対立は、つねに地域諸国民にとって害であり、イスラームの敵を利することになる。ムスリムの間に分裂と対立を煽ることで敵が自らの邪悪な目的を達するようなことのないよう、そして抵抗の原理が弱まることのないよう、注意しなければならない」とした。
他方シリア大統領はこの会談の中で、さまざまな領域で両国間で交わされた経済的合意が実行に移され、進展を見せていることに言及した上で、経済・文化・産業の各分野における二国間関係は、これまで以上の拡大が必要だと強調した。
同大統領はまた、中東地域におけるアメリカの計画は失敗に終わっているとした上で、「アメリカはこの失敗の結果、地域における新たな計画に着手しようとしている。彼らがイランとシリアに対して新たな非難を繰り出しているのは、そのためである」と語った。
バッシャール・アサド大統領はまた、アメリカ及びシオニストたちがイラク問題やパレスチナ問題、レバノン問題などを提起することで、地域におけるイランとシリアの立場を弱めようとしていると言及した上で、「われわれはともに努力し、意見を一致させることで、アメリカとシオニストたちの邪悪な目的を、地域世論に周知させる必要がある。イランとシリアは地域人民の守護者であり、彼らの発展と繁栄を望んでいるのだ」と述べた。
なお、両国高官らによる協議が、両国大統領の主宰で、本日午前に行われる予定となっている。
▼ バッシャール・アサド大統領、ハーシェミー=ラフサンジャーニー公益判別評議会議長と会談
他方、シリア大統領は昨日、公益判別評議会議長と会談し、イラクやレバノン、パレスチナを初めとする地域問題や二国間の問題について話し合った。
この会談でハーシェミー=ラフサンジャーニー議長は、アメリカは地域、特にイラク・レバノン問題においてシーア派とスンナ派の対立を煽ろうと計画しているとした上で、「政治・宗教指導者らが警戒を怠ることがなければ、イスラーム世界とムスリムの団結・統一に打撃を加えようとする敵の陰謀を無力化させ、失敗させることも可能だ」と語った。
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(翻訳者:斎藤正道)
(記事ID:10205)