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国際的陰謀ではなく、機械工場だけがあればよい(Falluja, April 2004 - the book)
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投稿者 gataro 日時 2007 年 2 月 18 日 19:55:23: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://teanotwar.seesaa.net/article/34018705.html から転載。

2007年02月18日

国際的陰謀ではなく、機械工場だけがあればよい

イラク侵略の際に米国が用いた数々の嘘。日本政府が臆面もなく反復し、国際法に違反する侵略を憲法に違反して支援するために持ち出した嘘。現在、イランを攻撃するために、米国政府は同様の嘘を持ち出しています。その一つが、イラクのレジスタンスが使うEFP(爆発型貫通装置)。

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国際的陰謀ではなく、機械工場だけがあればよい
イラクでは、誰でも爆弾を作ることができる
アンドリュー・コックバーン
2007年2月16日
CounterPunch原文

爆発型貫通装置(EFP)として知られる爆弾----イラク駐留米軍兵士にとってとりわけ致命的な武器となっている----はイランで作られイラクに輸出されている。ブッシュ大統領は、最近、こう断言した。けれども、昨年の11月にバグダードの工場を襲撃した米軍兵士たちは、直径4インチの銅製ディスクの山を発見している。明らかにそのとき注文されたものの一部であることがわかる印がついていた。この不吉な発見----なぜか現在まで報道されていない---- は、イラクのゲリラたちがEFPを入手するためにイランに頼る必要はないことをはっきりと示している。

実際、作り方さえわかっていれば、EFPを作るのは簡単である。EFPを作るために必要なのは、政府の監視が必要となるような複雑な工程ではなく、銅製のディスク、強力な爆発物(イラクでは容易に入手できる)、そして容器----ちょっとしたパイプのようなもの----である。私は、こうした装置を専門としているペンタゴンのアナリストに、これを一つ作るのにいくらかかるか聞いてみた。「20ドルだな」。彼は簡単に計算してこう答えた。「かかったとしても、30ドルだろう」。

EFPは、爆発物を圧縮して溶かし、凹型に押し型されたディスクからできた金属製の発射物を特定の方向に発射するかたちで機能する。イラクに駐留する兵士たちは、EFPを特に恐れている。というのも、EFPはM−1戦車の装甲に穴をあけられるだけでなく、小型軽量なので、これまでの即席爆発装置(IED)----大型の砲弾を用いることがしばしばだった----と比べて、見つからずに運んで設置することがはるかに簡単だからである。

「標的を狙った5ポンドのEFPは、エネルギーのほとんどを標的以外に向けるこれまでの200ポンドIEDと同等あるいはそれ以上のダメージを与えることができる」とペンタゴンのアナリストは言う。米軍は(遅ればせながら)IEDの脅威に応えて、ハムヴィーをはじめ、防御力の弱い車両の「装甲を強化」したが、EFPは最も厚い装甲さえ「バターを貫通するように」貫通する、とあるイラク人退役軍人は私に語った。

現在のところ、これらの武器は、米軍に対して用いられる爆弾のうちわずかな部分を占めているに過ぎない。ペンタゴン筋によると、占領軍兵士が発見したIED3000個の中で、EFPはわずか2・5%だった。けれども、装甲車両の中にいる兵士たちがEFPをどうしてそこまで恐れるかは、別の統計が示している。EFPが用いられている率はわずかなのに、昨年11月以来の爆弾による米軍犠牲者の15%はEFPによっており、しかもその比率は刻々と増加している。この状況が意味するものを考えたいならば、1990年代にイスラエルがレバノンでした経験を参照すればよい。そうすれば、「それらの爆弾がイスラエルをレバノンから追い出した」と同じ結果を生むるかどうかがわかるだろう。以前、ペンタゴンで武器の効果を専門としていたある人物は、はっきりと私にこう述べた。

米国政府が、ほとんど情報がないにもかかわらず、イラクでEFPが増えていることをめぐって、すぐさまヒズボラーの同盟者であるイランを非難したのは、ヒズボラーがEFPについて専門知識を有していた過去があるためである。けれども、EFPの歴史はそれ以上に由緒正しい。IRAは北アイルランドで英軍兵士にこれを用いて致命的な打撃を与えたし、第二次世界大戦中にはフランスのレジスタンス戦士たちがドイツ軍に向けてEFPを用いた。誰かがタリバンにEFPの作り方を教えるのも時間の問題であるし、そうすればアフガニスタンに駐留するNATO軍も同じ試練に直面するだろう。

EFPが致命的な兵器であることは知られていたにもかかわらず、元米国国防長官ドナルド・H・ラムズフェルドは、軍「転換」プログラムの中でそれを考慮しなかった。「実際、ラムズフェルドが米軍に遺贈したのは、未来型戦闘システムだった。これには1680億ドルという巨額の費用をかけたコンピュータとセンサーそしてロボットが含まれる。ロボットの提案者たちは、これは敵を殺すのに極めて有効なので、米軍車両の装甲など全面的に廃止してもよいと考えていた」。

様々な「手製の」爆弾、とりわけEFPが無視できなくなると、ラムズフェルドは通常の手続き通り、問題に金をつぎ込むことで対応した。

この問題に対処するために、「共同IED撲滅」タスクフォースが結成され、昨年には33億2000万ドルの予算が割り当てられたが、ほとんど何の効果も生まなかった。確かに、現在イラクの路上をパトロールしているハムヴィーには、一つ10万ドルもする専用の妨害機が二つ取り付けられている。これらは、路肩の爆弾を爆発させる電波を妨害するためのものである。けれども、相手側は単に起爆装置を有線に変えたり、赤外線装置に変えるだけである。遠隔カメラを備えた100の塔----一つあたり1200万ドルである----が、幹線道路に爆弾を仕掛ける者を監視しているが、攻撃と犠牲者の統計はまったく改善されない。

ラムズフェルドの親分である防衛専門学者アンドリュー・マーシャルは、未来型戦闘システムを正当化するために「軍事の革命」というキャッチフレーズを売り込んでいる。けれども、軍事における真の革命は銅製ディスクにあり、それは「我々」の不利に働いているのである。

アンドリュー・コックバーンはRumsfeld: His Rise, Fall and Catastrophic Legacy の著者。


投稿者:益岡

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