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創造科学を信じるブッシュ大統領
9.11事件の発生以後、神の啓示を受けたブッシュ大統領はイラク攻撃を突破口にテロとの長い戦いに乗り出した。敵はイラクやイランなどに巣食うイスラム原理主義者。対するブッシュ陣営は、キリスト教原理主義者や謀略、情報操作に長けたユダヤ人。何だか劇画のカルト戦争が現代に蘇ったような錯覚を覚える。
ところでブッシュ大統領やアメリカ国民の半数が信奉する「聖書」を一流の科学者や大学教授が研究している「創造科学」という学問がある。「創造科学」では聖書に記された「天地創造説」を受け入れ「宇宙や地球、すべての生物は6000年前に作られ、多くの生物は4000年前のノアの大洪水で地中に閉じ込められ化石になった」としている。
現代天文学では宇宙は百数十億年前のビッグバンで生まれ、また地質学では地球は45億年前に、生物は30億年前に誕生したとされている。しかし「創造科学」の学者は、化石の年代測定を行うカーボン14という方法は、5000年以前の測定には使えないという科学的根拠を示すなど、我々が常識と考えている「現代科学」を様々な角度から否定している。
さらに驚くべき事に、アメリカの連邦最高裁判所では「現代科学」と「創造科学」のどちらを教科書に採用すべきかを巡って、長年の間、法廷闘争が行なわれている。現代科学の発達したアメリカで、著名な科学者や大学教授が科学的に正しいと認めた聖書の「天地創造説」を、3000年前に作ったのは一体誰なのだろうか。