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2007年仏大統領選挙
ニコラ・デュポンテイニャン(Nicolas Dupont-Aignan):《フランスはNATOから脱退すべき時だ》
シルヴィア・カトリ(スイスのジャーナリスト)によるインタビュー
《フランスの主な右翼政党の統合によって、アトランティスト(NATO支持派=親米派)がゴーリスト(ドゴール主義者=独立派)より優勢になり、そのチャンピオン、ニコラ・サルコジがUMP(与党の人民運動連合)の大統領候補になった。それに対抗し、候補の仲間入りをしたのがニコラ・デュポンテイニャンで、UMPを脱党し、大統領選への立候補を表明した。彼がスイスの週刊誌『オリゾン・エ・デバ』のインタビューに答える》
以上が記事の冒頭だが、長文なので重要な部分だけ訳出する。ニコラ・デュポンテイニャンについて少し述べると、パリ南郊のエソンヌ県出身で44歳の代議士である。2005年のヨーロッパ憲法の是非を問う国民投票に当たっては、政府や党の方針に反して拒否の票を投じるよう主張した。結局は国民投票でヨーロッパ憲法は否決された。
シルヴィア・カトリ:
今日、イスラエル・アメリカ連合による新たな中東戦争の予兆がありますが、確認しなければならないのは、ロワイヤル(社会党の大統領候補)もサルコジも、外交政策や、市民に関心がある防衛問題についていかなる明確なビジョンを語っていないということです。外交政策に関するあなたの立場はどういうものですか。
ニコラ・デュポンテイニャン:
もしサルコジ氏かロワイヤル女史が大統領に選ばれたら、フランスの外交政策に深い変化が起こります。二人とも米国寄りであることを隠していません。当然、フランス人は目覚めねばなりません。そして二人の立場を変えることです。なぜなら、外交政策の変化はわれわれの国に非常に損害を与えるからです。私は逆に、米国に対してかってないほどの独立した政策が必要だと思います。基本的にアメリカに反対するのではなく、まさに生まれつつある今後の多極化される世界に対処して行くということです。危機を緩和しようと望むなら、今やフランスはその立場を確立する時です。さらに、ヨーロッパ防衛の開始の口火を切るために、NATOから脱退する時です。
シルヴィア・カトリ:
ソ連邦の崩壊とワルシャワ条約の消失の後、NATOを保持するどんな理由があるのでしょうか。米国は今日、まるでこの地域の一員であるかのように振る舞い、対アラブ、対イスラム戦争にNATOを利用しているのではないでしょうか。またNATOのメンバーであるヨーロッパ諸国は米国に依存していませんか。
ニコラ・デュポンテイニャン:
NATOにもはや存在理由はありません。かつてドゴール将軍が築いた立場を再び樹立しなければいけません。そして同盟に加わることです。軍事組織に参加することではありません。NATOは、米国にとっての防衛、そして文明の衝突を増大させるための道具になってはいけません。これが、フランスができるだけ早急にNATOから距離を置かねばならない理由です。そして真にヨーロッパ防衛の柱を創るために、他に脱退したがっているヨーロッパ諸国を迎え入れることです。
シルヴィア・カトリ:
ヨーロッパの国々の間では大きな見解の相違があります。英国、ドイツ、オランダなどは米国の好戦的政策に頼っている。これらの国々は主権を失うことになりませんか。
ニコラ・デュポンテイニャン:
その通りです。しかし世論の変化には時が解決するでしょう。フランスは独自の立場から引っ込んではなりません。他の国に敵意を持たずに前進するべきです。われわれは先駆者となるでしょう。
ニコラ・デュポンテイニャン:
メルケル夫人(ドイツの首相)はヨーロッパの他の指導者たちと一緒に、フランスと他の人々に危険なヨーロッパ憲法を押し付けようとしています。フランスは抵抗しなければなりません。それが、私が大統領選に出た理由です。フランスの人民の主権を回避するような試みをやめさせるためです。問題は、フランスと他国の間の紛争ではありません。ヨーロッパのエリートと人民の間の不一致が問題なのです。
シルヴィア・カトリ:
他の会派の候補者と対峙して、あなたの考えがフランス人の多数をかき集めることができるとお考えですか。
ニコラ・デュポンテイニャン:
今は無理でしょう。しかし人生では常に未来を包含すべきです。どうなるか分かりません。
私の側に加わる大勢の左翼人がいます。右翼と同様に。もはや二人の候補者による政治ショーをまったく信じない自由な人々がいます。
http://www.voltairenet.org/article144921.html