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毎日【イラク:近く武装組織の掃討作戦開始 過去最大規模】
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070206k0000m030044000c.html
イラク:近く武装組織の掃討作戦開始 過去最大規模
【カイロ高橋宗男】イラク駐留米軍とイラク軍は近く、03年3月のイラク戦争開戦後、最大規模となる武装、民兵組織の掃討作戦をバグダッドで開始する。イラク軍や警察などの治安部隊の軍事顧問を務める米軍大佐らが4日、ロイター通信に語った。米軍大佐は「作戦の成果は9月ごろに明らかになる」と述べ、作戦の長期化を示唆した。
作戦への参加人員は明らかにされていないが、「かつてない規模」といい、バグダッドと周辺に展開する米軍1万5000人に、既に増派された約8000人の米兵が加わる見通し。イラク軍は北部に展開するクルド兵を首都に派遣する方針だ。
大佐らによると、作戦本部は5日に発足。本部はイラク軍の将軍が指揮するとして、イラク治安部隊の主導的な役割が強調されている。だが同時に「米軍はイラク当局の命令を受けない」とも説明しており、実際には米軍主導の作戦になるとみられる。
米軍が今回の作戦で強調するのは、イスラム教シーア派民兵組織にも聖域を設けないという点だ。昨年5月の正式政府発足後にバグダッドで実施されてきた掃討作戦では、シーア派主体の治安部隊が、同派の対米強硬派サドル師派の民兵組織マフディ軍への攻撃をためらい、思うような効果を上げられなかった。米側は、マフディ軍の牙城であるバグダッド東部サドルシティーについて「必要なら掃討する」との決意を示している。
「マフディ軍解体」は米国のイラク新政策の鍵となっており、イラク政府のマリキ首相も年明けから「宗派で区別はしない」と述べ、マフディ軍の民兵600人の拘束を発表するなど米国との共同歩調を強調してきた。
しかし、マリキ首相は政権基盤の維持にサドル師派の支持を必要としており、本格的な作戦を前にしたサドル師派への警告には、米軍との全面対決回避を求めるメッセージの意味合いがあるとの憶測も流れている。
現地からの報道によると、マフディ軍の幹部らは既に国外に避難し、武器も隠したという。このため、同軍によるスンニ派を標的とした攻撃は激減している半面、スンニ派武装勢力によるシーア派へのテロが突出する形となっている。
米軍とイラク軍の掃討作戦がスンニ派武装勢力の攻撃抑止につながらない場合、シーア派の間に不満が高まるのは必至だ。逆にマフディ軍の摘発が中途半端な形に終われば、スンニ派の猛反発が予想される。作戦の展開次第で、宗派対立が一層悪化する恐れも出ている。
毎日新聞 2007年2月5日 19時28分 (最終更新時間 2月5日 19時37分)
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