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□ヒズボラの「星」が輝きを失うのか レバノン政争での動きがアラブ民衆の失望買う [アルジャジーラ]
・こういったヒズボラの『転落』ぶりは,イラクおにけるサドル一派の姿を思わせるものがあります。
サドル派/マフディ軍も2004年にはナジャフでアメリカ軍と大規模な戦闘を行ないましたが,その後の彼らは…。
http://news.livedoor.com/article/detail/3006603/
ヒズボラの「星」が輝きを失うのか レバノン政争での動きがアラブ民衆の失望買う
【アルジャジーラ特約29日】アラブのジャーナリストや政治家の間では、先にイスラエル軍の伝説を打破したレバノンの「ヒズボラ」グループの評判がひどく落ちている。その理由は、ヒズボラが行った先週の一連の反政府抗議行動で採用された戦術がアラブ世論の大半を失望させたためだという。
ヒズボラのイスラエルに対する昨年8月の軍事的成功は、この政党をアラブ世界で最も人気のある政治組織の一つにした。同時に、イランもアラブ民衆によって称賛されたが、それはイランがヒズボラに対する最大の支援者であると信じられ、その支援が同戦役の遂行にとってなくてなならなかったと見られたからであった。
「ヒズボラはわれらの尊厳を取り戻した」「ヒズボラはアラブ諸国の軍隊がやり遂げることができなかったことをやった」というようなスローガンがアラブ諸国の街頭で叫ばれ、アラブ世界の報道機関に報じられた。
ヒズボラ参加のテレビ局、アル=マナールのフセイン元イラク大統領処刑の光景報道もアラブ諸国ばかりでなくイスラム世界全体で多くの怒りを買った。元イラク大統領が絞首される模様が携帯電話による撮影映像となってテレビ画面に現れ、彼が最後の祈りを捧げる時、シーア派教徒の立会人に嘲られており、しかも同テレビ局の基調が小気味よさそうで勝ち誇っているように見えたのである。
このテレビ局にかかって来た電話は処刑とそのやり方に喝采するものであった。
1月19日、ヒズボラ最高指導者、ハサン・ナスララー師のインタビューが同テレビ局で放映され、同師はこの結果を認めたものの、アラブ世界でヒズボラの人気が下がっていることを質問されると、人気などに興味はないと答えた。
ナスララー師は「われわれが権力あるいは権威にこだわっているというのは誰が考えようと間違っている。・・・私の息子をはじめすべての殉教者を返してくれるとでもいうのだろうか。それなら私は幸福だし、すべてのメディアとアラブの諸会合がそう誓ってくれればいいのだ」と発言した。
シリアの政治的活動家であるアクラム・アル=ビンニ氏は、ヒズボラの評判は先週、起きたレバノンでの騒擾(じょう)でさらに悪くなったと言う。同氏は「ヒズボラは抵抗運動の指導集団から権力を望む戦闘集団に変わってしまった。道路を封鎖したり、タイヤを焼いたりした先週の出来事は、この政党が対話を望まず、むしろ脅迫の言語を好み、自党以外を排除しようとしているのだという見方を強くさせた」と述べた。
ヒズボラのシェイク・スブヒ・アル=タファイリ事務局長は27日、レバノンのヒズボラとイラクのシーア派指導者であるアブド・アル=アジズ・アル=ハキム氏はイランの最高宗教指導者であるアリ・ハメネイ師の指示に従っていると発言した。
ビンニ氏はこの点に関連して、「ヒズボラとシリアやイランなど外国の代理人たちとの連係ははっきりしている。例を挙げれば、ハメネイ師が最近、レバノンはイスラエルと米国を打ち負かすための戦場であると声明下の対し、ヒズボラからは何のコメントも聞こえてこない」と話した。
シーア派がスンニ派の指導者としてのサダム・フセインに復讐したのだという処刑に対する宗派的な感じ取り方はアラブ世界では多くの人に見られる。スンニ派が二つの国を除いてアラブ世界では大きな多数派を占めていることを考えると、ヒズボラが当時、祝賀したことは不快に受け取られている。
ヨルダンの新聞、アル=グハドのアイマン・アル=サファディ編集主幹は、サダム・フセイン処刑をヒズボラが祝賀したことは大衆の支持を犠牲にしてしまったとして、「私はサダム・フセインを認めないし、彼は過ちを犯した。しかし、処刑の光景で彼が扱われやり方、彼の身の処し方の全ては確かに人々の心の中に長く長く残るだろう。多くの人々がこれまでに自分たちの意見や忠誠心を振り返ってみた、ヒズボラに対する気持ちの変化はヨルダンでも他の諸国の街角でも見られる」と話した。
サダム・フセイン処刑に対する抗議はアラブ。イスラム諸国に広がったのである。
ヨルダン国会でイスラム主義者を代表するザキ・イルシード議員はヒズボラに対しその声望をもう一度勝ち取るために国内で具体的な行動に踏み切るよう呼び掛けて、「ヒズボラは宗派的な思考を放棄するよう、まじめに踏み出すべきであ。人々の支持を取り戻すのか永久に失ってしまうのかはヒズボラの選択次第だ。われわれはこの抵抗組織が廉潔で宗派主義から無縁でいることを本当に望んでいる」と語った。
イラクにおける抵抗運動に関して、ヒズボラの態度があいまいで表裏別々の動きをしていると批判する人たちもいる。
イルシード議員は「ヒズボラはイラクの抵抗運動を明確に支持すべきだ。イラクの抵抗運動の支援が足りない一方で、レバノンでは国民に抵抗運動の支持を求めることはできない。われわれは現実の場で行動の適応を要求する」と語った。
ビンニ氏は、ヒズボラの人気回復については異なる意見を持っており、「私の考えでは、ヒズボラは一団の登場者の中の一人として物事を考えるようにすべきだ。抵抗運動の一組織として振る舞い続けるのではなく、むしろ、力によって奪われた諸権利を奪い返すための一つの手段として抵抗を採用いている国家を構成する一部と考えるようにすべきだ。先週のような事は、この政党がチームの一部であることに対する関心を示していない。もしこの政党が信頼を勝ち取りたいなら、態度を変えるえきだ」と話した。
ナスララー師は29日、シーア派の祝祭日に集まった群衆を前にして、ヒズボラは宗派主義的な問題にこだわらないしレバノン国民に対して武器を取るようなことはしないだろう」と言明した。
「われわれは宗派間の抗争、内戦を退けるし、何人にもわれわれの武器を向けるつもりはなく、イスラエルのためになるようなことはするつもりはない」と。(アハメド・ジャナービ記者:翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2007年01月31日16時33分