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マハディ軍とはどんな軍隊か 住民に人気の「黒服集団」 [アルジャジーラ]
http://www.asyura2.com/07/war88/msg/237.html
投稿者 white 日時 2007 年 1 月 27 日 16:26:23: QYBiAyr6jr5Ac
 

□マハディ軍とはどんな軍隊か 住民に人気の「黒服集団」 [アルジャジーラ]

 http://news.livedoor.com/article/detail/2999898/

マハディ軍とはどんな軍隊か 住民に人気の「黒服集団」
  【アルジャジーラ特約26日】マハディ軍は、イラクのイスラム教シーア派指導者、ムクタダ・サドル師に忠誠を誓い、2003年の米軍によるイラク侵略後に結成された。
 メンバーたちが黒色の制服に身を包んでいるのが特徴で、マハディ軍はイラク政府の手の届かないサービスを実施していることから、住民たちの間では人気が高い。
 サドルシティーの住民、アブ・バクルさんは、「マハディ軍は義勇兵の軍隊。兵士たちは夜には聖職者で、昼になると英雄となる」とたたえる。
 指導者のサドル師は、故フセイン元大統領の政権下で迫害されたシーア派聖職者一家の出身だ。
 バクルさんが続けて言う。「この軍隊は住民を助けている。兵士たちは通りを清掃し、学校を守り、燃料などを配給していくれる」
 イラク研究グループなどによると、マハディ軍は兵士6万人規模とされるが、イラク住民たちは同規模はもっと大きく、首都バグダッドからクウェートに近い南部国境に至るまで、どの都市、町にも存在していると話す。
 サドル師は米軍のイラク侵略に抵抗し、米軍の早期撤退を求めている。その拠点、サドルシティーでマハディ軍は闇市を禁止し、自動車による爆弾テロを阻止するため、検問を強化している。
 兵士の1人は、「誰にでも聞いていみるといい。われわれがいなければ、夜も安心して寝ることもできず、児童たちは学校にも通えないと言うだろう。ここはイラクのほかの地区とは違うのだ」と話す。
 これに対し、対抗宗派のスンニ派住民は、マハディ軍がスンニ派せん滅に向けて行動していると非難している。 
 バグダッドでは毎日、市内のあちこちに無残な遺体が見つかっている。そのほとんどには拷問を受けたあとが残されている。
 バグダッド在住の学生、アブドラさんはスンニ派教徒で、今、最も恐ろしいのがマハディ軍だという。
 アブドラさんは「マハディ軍の連中に、私がスンニ派教徒だと知れたら、即座に命を狙われる」とおびえる。このため、他のスンニ派教徒と同様に、アブドラさんは「身の安全を確保」するため、氏名を変えた別の身分証明書を携帯している。
 マハディ軍は治安警察軍の中にも浸透しているとされる。マハディ軍兵士は警察軍の制服を着て、偽の検問所を設置し、スンニ派教徒狩りを行っているという。
 マハディ軍は首都の数地区を支配下に置き、スンニ派教徒の追い出しを図っている。この結果、首都バグダッドは今や、スンニ、シーア両派の境界がはっきりと分かれた状態になっている。アブドラさんは「一カ所に封じ込められた気分だ」と漏らす。
 マハディ軍は米軍のイラク侵略の落とし子だ。同軍の直接の敵は駐留米軍だが、これまでに2度、同軍はファルージャで米軍の攻撃を受けたスンニ派を支援したことがある。
 その支援も2005年2月、シーア派の聖地にあるアスカリ聖廟が爆破されたのを機に、中止された。
 「この聖廟爆破ですべてが変わってしまった」とアブドラさんが言う。「スンニ、シーア両派はかつて、友人であり兄弟で、仲良く平和に暮らしていた。あの爆破は両派を引き裂くために故意に起こされたのかもしれない」と続けた。
 この聖廟爆破から数時間もしないうちに、シーア派の若者たちが軽トラックに乗り、銃を乱射し、復しゅうを誓いながら、首都を走り回った。
 イラクのマリキ首相はマハディ軍取り締まりに乗り気ではない。これに対し駐留米軍はサドル師とマハディ軍をイラク内の最大の脅威と警戒している。
 米軍はこれまでに、マハディ軍のスポークスマン、ダラジ師を拘束するとともに、同師がバグダッドで起きている殺人部隊の指揮者だと非難している。
 米軍とイラク軍との警戒が強まる中、武器を携帯している者は誰であれ、取り締まりの対象とされる。イラク政府側はこのほど、マハディ軍兵士400人を拘束したと発表した。
 その数日後、サドル師が2カ月続けてきた反イラク政府運動を中止すると発表した。
 アブドラさんはこれまでにも何度にもわたって治安取り締まりが実施されてきたが、それでも治安が好転することはなかったと話す。
 「宗派対立が問題の種。対立が深まると、それが教徒たちの間に広まり、幾世代にもわたって続くのだ。道徳・規律という樹が植えられ、それにより政治家や住民の間に和解の気持ちを根付かせることが大切。そうでなければ、この国が安定することはない」とアブドラさんは続けた。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)


2007年01月27日15時11分


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