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More Attacks As Sweep Goes On (ビデオ映像 1分57秒)
http://www.cbsnews.com/sections/i_video/main500251.shtml?id=2492767n
Attack on US base:2dead 17wounded
「今回は本当に大胆不敵な攻撃でした。
米軍基地に対し、白昼堂々と攻撃が行われたということです。
なるべく多くの米兵を犠牲にしようという意図で行われました。
バグダッド北方25マイルの Tarmiyah
この連携攻撃においては、武装勢力は
自動小銃やロケット弾などの通常兵器を使用しました。
自爆攻撃者は爆発物を満載したトラックで突っ込みました。
2人が死亡し、17人が負傷しました。
ヘリで病院へと搬送されました。
アルカイダ系のグループが直ぐにウェブサイトに掲載しました。
アパッチヘリも撃墜したと述べていますが、
米軍は否定しています。
ターミヤの街の状態は非常に緊迫した状況となっています。
米軍は街は米軍車輌によって封鎖されていると発表。
非常に異例な攻撃だと言えます。
普通は待ち伏せ攻撃をして、直ぐに逃げます。
米軍基地への銃撃攻撃は余り行わないんですが、
米軍の努力がバグダッドに集中しているということで、
バグダッド以外の場所の目標を狙ったということでしょう」
Two Soldiers Killed in Iraq Base Attack
http://abcnews.go.com/International/wireStory?id=2887341
「バグダッド新治安計画では、米軍部隊を市内とその周辺に
多くの前哨基地を設け、そこに配備する予定となっています。
その中の一つである百人の米兵がいる前哨基地が攻撃されました。
リスクが懸念されています。
武装勢力はバグダッド以外で攻撃をするのでしょうか。
小規模な前哨基地は危険にさらされるのでしょうか。
二台の自動車爆弾により、基地の外のコンクリートの壁に
大きな穴が開きました。
その数分後に兵士が現場に駆けつけた所、
もう一台の自動車爆弾が爆発しました。
その後数時間、激しい銃撃戦が行われたようです。
アルカイダ系の団体が犯行声明を出しましたが、裏付けは取れていません。
掃討作戦に参加する米兵はこのような前哨基地に配備されますが、
現在60箇所程が設けられる予定になっています。
これらの基地は他の基地と比べ、小さな規模であり、危険です。
武装勢力はこれまでイラクの警察署や基地を襲ってきましたが、
米軍基地への直接攻撃は珍しいものです。
(Maj. Steven Lamb:Multinational Division, Baghdad)
『これまではロケット弾や迫撃砲などで
遠くから攻撃するに止まっていました。
状況に応じて適応していくのでしょう』
バグダッドの警備は強化され、
武装勢力は既に戦術を変えているのかもしれません」
Triple car bomb attack on US military camp near at-Tarimiyah
launches complex Resistance assault on American facility.
http://www.freearabvoice.org/Iraq/Report/report800.htm
イラク・レジスタンスが「新治安作戦」に反撃
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/resistance_report_20070215.html
Iraqi Militants Launch Attack on U.S. Outpost
http://www.nytimes.com/2007/02/20/world/middleeast/20iraq.html?ref=middleeast
Brazen Pre-Dawn Attack on U.S. Outpost in Iraq Kills 3, Injures 17
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/02/19/AR2007021900095.html
ブッシュ政権の最後の賭けである「バグダッド新治安作戦」は、
「掃討作戦」を実施しても、米軍が去った後で、また武装勢力が舞い戻って
来るから失敗だったという『反省』に立ち、そうならない為と称して、
「掃討作戦」後も、米軍がその地域に留まる。
その為に、前線基地を数十作るというものです。
大規模な軍事基地とは違って、小規模なものになる為、防備が脆弱で、
米兵の被害が増えるのではないかと推測されていました。
ターミーヤの前線基地が攻撃され、甚大な被害が出ました。
武装勢力側は「新治安作戦が成功している」という報道をあざ笑うかのように、
ブッシュ政権の最後の賭けである「バグダッド新治安作戦」のその根幹であり、
その成功の可能根拠である「前線基地」を真っ向から白昼堂々と攻撃し、
甚大な被害を与えました。
武装勢力は、ブッシュ政権の新治安作戦を分析し、
その「弱い環」を、目的意識的に攻撃したのだと思います。
ブッシュ政権の最後の賭けである「バグダッド新治安作戦」に
真っ向から挑むという宣言であり、
従って、新治安作戦を葬り去るという宣言であり、
新治安作戦もまた成功しないのだと、内外に、
アメリカ国民世論までをも意識した作戦だったと思います。
イラク国民の71%が米軍の一年以内の撤退を望んでいるだけでなく、
米軍への攻撃を支持する国民が61%という背景に於いて、
占領軍である米軍を攻撃する行為はテロではなく、
レジスタンスです。
私が個人的に気になったことは、
イラクのアルカイダが主張する「イスラム国家」も、
スンニ派を主体とするイラク・レジスタンスと
公然と共闘している、いや現時点では、一体化しているという状況に
私はかなりショックを受けています。
イラク・レジスタンス・レポート自身がそう述べています。
“Islamic State of Iraq” organization,
the al-Qa‘idah movement on Iraqi territory.
「全レジスタンス組織が作戦を強化しているという。
イスラムの国、イスラム軍、アンサール・アル・スンナ、ラシード軍、
ムジャヒディンそのほかのレジスタンス組織が、
今日、すべての行動を1つの作戦のもとに展開している」
イスラム聖職者協会は、レジスタンスは支持するが、
一般市民へのテロを行うアルカイダを一貫して批判してきました。
1920年革命旅団は、アルカイダと戦闘までしてきました。
私は、一般市民へのテロを否定する質を持ったレジスタンスを望んできました。
しかし、現状では、そうなってはいないと認めざるを得ません。
『宗派間抗争』と言われているものが進行してしまった結果なのでしょうね。
スンニ派武装勢力側は、今やシーア派が主敵になってしまったかのようです。
一般市民への無差別テロを行う行為がテロリズムです。
その行為を行う者がテロリストです。
イラクのアルカイダはテロリストです。
しかし、イラクのアルカイダが占領軍を攻撃する行為は
テロではなく、レジスタンスです。
テロリストがレジスタンスを行っているのです。
イラクのアルカイダが占領軍を攻撃する限りにおいて、
地元武装勢力にとって、共闘の対象となってしまうのだと思います。
米軍の占領が続く限り、イラクのアルカイダには、
テロリストとレジスタンスという二重規定が許されてしまうのだと思います。
しかし、それでも、レジスタンス統一司令部は、従来は、
米軍との停戦条件を提示し、
「もしアルカイダが停戦に従わなければ粉砕するまでだ」と豪語していました。
スンニ派を主体とする武装勢力の主要な三つか四つの勢力の一つである
1920年革命旅団やいくつかの部族は、アルカイダと何度も戦闘を行い、
アルカイダと戦うことを他の武装勢力に呼びかけていました。
そう言えば、今回の報道には、1920年革命旅団の名前が記されていません。
アルカイダとの共闘を拒否したのかもしれません。
1920年革命旅団は、イスラム聖職者協会とも近い関係にあります。
イスラム聖職者協会事務局長のダーリ師への逮捕状、ダーリ師の国外退去
という状況が作り出されました。
アメリカは、2006年には、
「レジスタンスとテロリストを区別する」と語りました。
その意図は分かりませんが、
アルカイダ系を除くスンニ派を主体とする武装勢力と数か月前に
アンマンで交渉を行ったことは、事実だと思います。
アメリカの意図は何なのか。
武装勢力内に亀裂を生み出し、弱体化したいだけなのか、
それとも本気で、地元武装勢力とアルカイダを切り離し、
アルカイダ系だけを粉砕したいのか。
それは私には分かりませんが、
少なくとも、現実には、後者のようには進展していません。
むしろ反対に、アルカイダ系が勢力を増大させているように私には思えます。
更には、地元武装勢力との共闘関係にまで至ってしまったようです。
アメリカが連邦制を望むのなら、
スンニ派地域では、スンニ派地元武装勢力が、
スンニ派地域の軍事力へと編入していかねばならないと思います。
そうでなければ、スンニ派住民自身が納得しません。
他の地域では、その地域の勢力が軍事力も握っているのに、
スンニ派地域だけが、そうならないのでは、不公平です。
クルド地域では、クルド民兵ペシュメルガが、公的軍事力となっています。
シーア派地域では、シーア派民兵が軍、警察を担っています。
にも関わらずスンニ派地域だけが、スンニ派勢力が軍、警察を担わないのでは、
スンニ派住民自身が納得できないと思います。
ボスニアでも、コソボでも、東チモールでも、ネパールでも、
レバノンでも(ヒズボラを除く)、パレスチナ(これからですが)でも、
紛争を収めるには、民兵組織を公的機関へと編入してきました。
アルカイダ系を除く、スンニ派武装勢力を、スンニ派地域での公的機関へと
編入することなしに、解決できないのではないかと思われます。
その為には、スンニ派武装勢力と交渉し、
停戦を実現し、スンニ派地域から米軍が撤退し、
スンニ派武装勢力自身にアルカイダ系を粉砕してもらう。
米軍は、クルド地域に撤退し、
その約束が守られるかどうかを見極めればよいのではないでしょうか。
もし守らないのであれば、元の木阿弥だとプレッシャーをかければ
よいのではないでしょうか。
まあこれは2005年までなら、あるいは実現できたかもしれませんが、
現在は、新たな状況が加わっている
・『宗派間抗争』と呼ばれるものが進行し、
シーア派対スンニ派という構図ができてしまっている
・イランとの問題
イランの核開発という問題と、
イランのイラクのシーア派民兵との関係という問題
いや、更には湾岸諸国や、中東全体にまで波及しかねない。
国内に多数のシーア派を抱える湾岸諸国、
イランがヒズボラやハマスを支援する構図
、、、等々、、、
そもそもアメリカがイラクの泥沼に引きずり込まれている間に、
世界情勢は激変しています。
中露を中核とする上海機構の軍事同盟化
上海機構へのインド、パキスタン、イランのオブザーバー参加
ベネズエラとボリビアの左傾化、
南米全体の非米化
ロシアとサウジが天然ガスのOPECを結成へ
ロシア、ベネズエラ等の産油国の結束:第二OPEC化
ウクライナでは親露政権の復活
アメリカは、もはやイラクに留まっている余裕などありません。
イラクの泥沼に引きずり込まれている間に、
反米、非米の全世界的包囲網が着々と進行しています。
ふと気付いてみると、たった一人ぼっちということになってしまいました。
まあ日本だけがくっ付いていますが。
、、、ということでアメリカは一国も早くイラクから撤退せねばなりません。
それがアメリカの国益になるのです。
その為には、スンニ派武装勢力と停戦し、
スンニ派地域の安定を取り戻さなければなりません。
私がスンニ派を主体とする武装勢力に納得できないのは、
アルカイダ系の無差別テロを容認してきた点です。
もちろん、一体誰がやったのか分からないテロが多いと思います。
おそらくは周辺諸国やアメリカやイスラエルも関与していたのかもしれません。
しかしそれを許してきた内在的根拠は、スンニ派武装勢力自身が
無差別テロを明確に否定し、根絶すべく努力してきたのかという点です。
シーア派はシスターニ師の下、よく我慢に我慢を重ねてきたと思います。
シスターニ師は、息子一人を残して全て殺されても報復しないと、
何度も何度も諌めました。
シーア派側の抑制が効いている内に、
アルカイダをはっきりと根絶するべきだっと思います。
根絶できなくとも、少なくとも否定し、戦う姿勢だけでも
明確に示すべきだったと思います。
無差別テロを否定する純粋なレジスタンスなのだと
自己証明せねばならなかったと思います。
歴史は不可逆です。
もし、こうだったらと言っても仕方ありません。
しかし、アメリカが実際に行う現実は、
『新治安作戦』が一定程度『成功』し、
それを花道に、煙幕にして、
イラクからの段階的撤退を始めるという筋書きが
最も可能性が高いように私には思われます。
その場合でも、スンニ派地域がやはりキーポイントとなると思います。
スンニ派住民が納得がいくスンニ派地域の再生を果たさない限り、
アルカイダ系は根絶できません。
少なくとも、アメリカにはアルカイダを延命させる役割しか果たせません。
米軍がイラクに存在するからこそ、
アルカイダに存在意義を生じせしめているのだからです。
米軍がスンニ派地域から撤退し、スンニ派自身にアルカイダを
粉砕してもらうしか他に方法があるとは思えません。