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国連安全保障理事会は12日、ミャンマーに人権状況の改善を求める
米英提出の決議案を採決したが、常任理事国の中国とロシアが
拒否権を行使したため否決された。
中国による拒否権行使は1999年2月以来で、ロシアは2004年4月以来。
中露(ソ連)がともに行使したのは1972年9月、中東紛争に関する
停戦決議案の採決以来、初めて。
採決では米英仏など9か国が賛成。中露と南アフリカの3か国が反対し、
インドネシア、カタール、コンゴ共和国の3か国が棄権した。決議案は
ミャンマー軍政に、自宅軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんら
すべての政治犯の解放や、民主化につながる「実質的な政治対話」の
開始、少数民族地域での軍事攻撃停止などを求めていた。
米国は、ミャンマーからの難民流出などを理由に、「放置すれば、
地域の平和に危険をもたらす」と主張したが、中露は「ミャンマー情勢は、
安保理が扱う『国際の平和と安全に対する脅威』を構成していない」
として、決議案を「門前払い」した。他の反対、棄権国も人権問題は
国連の他の機関で扱うべきとし、安保理は国連事務総長による調停の
後押しに努めるべきだとした。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070113i203.htm
※中国は2006年現在までで、拒否権をわずか5回しか行使していません。
それも全て台湾がらみです。常任理事国中最低の回数です。
(アメリカは82回。そのうちイスラエルがらみが37回だそうです)
ミャンマーは以前は日本と関係が非常に深かったのですが、
アメリカの圧力などで徐々に迂遠になり、現在ミャンマー政権は中国との
結びつきを非常に強めています。
中国が台湾がらみ以外で初めて伝家の宝刀を抜いたというのは特筆すべきだと思います。
もっとも、前任のボルトンがクビになって後釜に座った米国ウルフ大使が叫ぶような
「これらが取り返しのつかない平和と安全への脅威になる前に安保理や国際社会
が対応しなければならない現代の脅威だ」などはどこにもなく、
要するに安保理が対応するような「脅威」など全くないということです。
中露が主張したように、国連の他の機関の問題であるというのが正当だと考えます。
(日本は2006年で非常任理事国を退きましたが、もしメンバーだったらどうだったでしょうか。最近は人権理事会でもイスラエル側に味方したり、イランの油田から撤退したり、以前はあった独自のスタンスすら、ポチ化が進んで消えつつあります。)