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人民新聞・編集一言
2007/01/06 12:24更新
「チャベス暗殺発言」を黙認する米政府
チャベス大統領は、二回にわたる米CIA国内買弁派によるクーデター危機を人民の力に依拠して乗り切った。だが、それでも悔い改めないのが帝国主義大国の本性である。
ブッシュ当選に大きく寄与した米キリスト教保守派のパット・ロバートソン伝導師は、〇五年夏に、公然と「チャベス大統領を消せ」とTVで公言した。チャベスはベネズエラを「共産主義やイスラム過激主義の拠点にしようとしている」「わが国は彼を消し去ることができる」「暗殺の方が戦争より安上がりだ」。とんでもないキリスト伝導師で、まさに公然たるテロリストである。
さすがに米内外から批判が巻き起こった。
全アフリカ教会会議(三九ヵ国・一億二千万人のキリスト教徒の団体、本部ナイロビ)のムブメ・ダンダラ事務局長は、「チャベス大統領殺害を公然と米国に要求することは、福音書へのまったくの裏切りだ」「政治的目的のための手段として暴力、特に選挙で選ばれた指導者の殺害を呼びかけるというのは、聖職者として受け入れられない」と強く批判した。(八月二六日)
ロバートソン師は、「謝罪する」とは言ったが、チャベス大統領を排除する方法は、「誘拐も含め、殺害のほかにも方法は沢山ある」「我々には彼を排除する能力があるし、その能力を行使する時期が来ている」(八月二四日)と、その本音を隠さなかった。
ブッシュやチェイニーら首脳は、このテロ実行発言に対してほうかむりし、撤回を求めることはなかった。ベネズエラのランヘル副大統領が八月二三日に、米司法当局に厳正な処置を求めたが、何か行動をおこしたという報道は何一つない。
米大帝国の道徳崩壊はここまで進んでいるのである。
以前紹介した国連における《米国(表向きはグァテマラ)対ベネズエラ》の対決で、米国は勝てないでいる。人口三億人、世界軍事費の半分を一国で占めて核兵器、通常兵器で並ぶ国のない軍事超大国。ソ連崩壊後は、唯一の超大国を誇示する大米帝国は、人口二五〇〇万と十分の一以下、軍事力ははるかに及ばないベネズエラに肉迫されている。
そのチャベス大統領は、キューバ・カストロ議長を尊敬してきたことを公然と語っている。この二人の偉大な指導者は、米CIAによる暗殺(テロ国家の常套手段)にさらされ続けてきたが、人民の海に守られて屈せずに革命をさらに前進させてきた。(キューバ円卓会議共同代表 樋口篤三)