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http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070108/mng_____kok_____002.shtml から転載。
スンニ派の30人殺害
イラク軍、武装勢力掃討
【カイロ=萩文明】イラクからの報道によると、イラク軍は六日夜、バグダッドでイスラム教スンニ派武装勢力の拠点を襲撃、三十人を殺害した。マリキ首相が同日の演説で宣言した大規模な掃討作戦に着手したもようだ。だがスンニ派は反発を強めており、シーア派民兵を封じ込める勝算も低いとみられている。
軍事作戦はバグダッドのハイファ地区で実施、武装勢力との間で激しい交戦となった。
マリキ首相は「宗派や政治的立場にかかわりなく、違法な武装勢力をたたきつぶす」と宣言していた。米国が近くイラク戦略の修正を発表し、一時的増派に踏み切るとみられており、首相にはこれを視野に、内外で高まる「無能批判」を封じ込める狙いがある。
だが、六日夜の作戦対象はスンニ派だけ。スンニ派は以前から、首相が同派だけを攻撃し、治安悪化の主因のシーア派民兵に手を付けないことを「二重基準」と指弾してきた。スンニ派だけへの攻撃が続けば、報復による暴力の連鎖がさらに激化するのは必至。作戦の成果が乏しければ、首相への政治的打撃となる。
シーア派の反米指導者サドル師派の民兵「マハディ軍」や、同派最大の政治勢力「イラク・イスラム革命最高評議会」の民兵「バドル旅団」は、イラク軍や警察に浸透し、スンニ派住民への無差別殺害を続けているとされる。米国やスンニ派は民兵解体を求めているが、政権基盤の弱い首相をサドル師派が支えているため、首相は事実上、民兵を放置してきた。
掃討作戦はイラク軍が主体で米軍も支援。昨夏、同様の作戦を実施した際には一時的に暴力は減ったが、すぐに報復合戦が拡大。内戦状態に陥り、米軍が作戦失敗を認めるという極めて異例の事態に追い込まれた。