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□覗き見司令官ジョージ・W・ブッシュ [暗いニュースリンク]
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/01/w_a3ca.html
01/06/2007
覗き見司令官ジョージ・W・ブッシュ
合衆国大統領は米国民の郵便物を令状なしに覗き見する権利がある・・・最新の郵政改革法に署名するにあたって、ブッシュはそういう内容を大統領特記事項として書き加えた。1月4日付け報道で、ニューヨークデイリーニュース紙が伝えたスクープである。署名したのは昨年12月20日−民主党が議会で多数を占める直前に、大急ぎで大統領の特権を拡大しておいたことになる。
既存の法律でも、緊急時において政府機関は裁判所の令状なしに郵便物開封を伴う捜査権が認められている。(ただし、事後に令状申請が義務付けられている)したがって、NSA盗聴問題同様に「令状申請手続きが捜査を停滞させる」という言い訳は本来通用しない。にもかかわらず大統領が特記事項を加えた動機は、ブッシュ政権側の実施する“テロ対策活動”の中身をおそらく議会にも裁判所にも知らせたくないのだろう。
そんなわけで2007年のアメリカでは、大統領の気分次第で、あらゆる電話は盗聴され、手紙も盗み見されることになったわけだ。
かつて個人の自由を護るために戦ったはずのアメリカ人たちは、今ではホワイトハウスとその周辺人物達のエゴを護るために、言葉もわからない遠くの国で戦わされている。しかもそれを憲法も議会も止めることができない。
それでも、現政権に対する怒りは拡がりつつある。以下に紹介するシアトルタイムズ紙の社説もその一例だろう。
覗き見司令官ジョージ・W・ブッシュ( George Bush, Snooper in Chief)
シアトルタイムズ紙社説2007年1月5日
http://www.commondreams.org/views07/0105-27.htm
第110期米国議会が開始された矢先に、有権者によって11月に成立した分裂政府での役割に沿った任務を民主党議員達は遂行することになる。郵便物を覗き見しても刑事免責されるというブッシュ大統領の主張に異議を唱えることだ。
ブッシュ大統領は、既存の法律や、米国郵政公社の通常法規に対して独自の解釈手法を行っている。ニューヨークデイリーニュース紙が木曜日に伝えたところによれば、行政機関はアメリカ国民の郵便物を裁判所の令状なしに開封できると、大統領は主張しているという。郵政責任強化法への署名直前に、ホワイトハウスが何をしていたのかは誰も知る由もない。下院決議第6407法の大統領署名声明文で、行政機関は緊急対応できるように法を“解釈”できるとされている。これは、新法案署名時、その法律の適用は完全に大統領に委ねられるという大統領注釈事項の新たな一例である。
米国内通話の令状なし盗聴で、ブッシュ大統領は同様のやり方をしている。
民主党議員は選挙で与えられた任務に取り組まねばならない。従順で弱腰の共和党議員が落選したのは、必要とされる場面でまさしく国民を失望させたからである。
既存の法に基づく手続きがなぜ不適切なのか、大統領に説明させるべきである。緊急時や脅威の恐れがある場合に備えて、すでに簡素化規定が存在している。現在のホワイトハウスや、将来の民主党政権もしくはその行政機関が、これら大統領声明特権を乱用しないなどとは、もはや文字通り誰も信じない。
法に従うべきだ。思いつきで新しい権力を発明したり、行使したりすべきでない。大統領にその行為を説明させ、弁明させるべきだ。これこそ愛国的抵抗活動というものである。
(以上)