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アメリカのイラン攻撃の可能性は非常に高く、可能性ではなく、「いつ攻撃するのか」ということを検討すべきであるとしている。
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投稿者 TORA 日時 2007 年 1 月 23 日 15:44:49: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
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アメリカのイラン攻撃の可能性は非常に高く、可能性ではなく、
「いつ攻撃するのか」ということを検討すべきであるとしている。

2007年1月23日 火曜日

◆「米のイラン攻撃を読む・幾つかの予測を下に」  1月21日 佐々木 良昭
http://www.tkfd.or.jp/news/today/1_20070122_1.shtml

日本では最近になってほとんど話題になっていないが、最近になって欧米各国の専門家やジャーナリストは、アメリカがイランを軍事攻撃する可能性について分析し、論文を発表している。

  その論文の結論のほとんどは、アメリカのイラン攻撃の可能性は非常に高く、現段階では攻撃の可能性についてではなく、「いつ攻撃するのか」ということを検討すべきであるとしている。

:アメリカは戦争をどう正当化しようとしているのか

  欧米の専門家やジャーナリストたちは、現状をどう判断し、どうアメリカのイランに対する軍事攻撃がはじまる、と見ているのだろうか。彼らのほとんどは、最近のアメリカの主張が、イラク攻撃の前とほとんど同じ、だと判断している。

  つまり、「イランはWMD(大量破壊兵器)を開発している」もっと正確に言えば「核兵器を開発しようとしている」ということだ。この核兵器は、中東に位置するアメリカの盟友国家である、イスラエルを第一のターゲットに考えて、開発されているということだ。

  当然のことながら、イスラエルはこのイランの核施設、もし、アメリカが破壊しないのであれば、単独ででも攻撃し、破壊すると主張している。イスラエルはイラクが原子炉を建設したときに、爆撃機を飛ばし、破壊している。イラクが建設したオシラク原発(タンムーズ原発)は、イスラエル空軍の空爆によって、一瞬にして灰燼と化した。

  この実績をイスラエルは忘れられないのであろう。昨今、ブッシュ大統領がよく口にする先制攻撃、つまり、危険を未然に防ぐという考えは、イスラエルがそもそも元祖であったのだ。

  イスラエルは既にジブラルタルとイスラエルとの間で、空中給油訓練を含めた遠距離に対する、空爆の訓練を済ませているのだ。

  そして、空爆するイランの核施設は、70フィートの地下に建設されていることから、第一弾で穴を掘り、その穴に小型核弾頭を打ち込む、という方法まで明らかにしている。

  その結果、生じるであろう放射能の被害については、小型核の爆発場所は、深度があることから安全であり、あまり問題ではないと説明している。アメリカはイスラエルのこうした方針を放置するわけには行かず、アメリカ自身がイランに対する攻撃を実施するということだ。

  第二のアメリカのイラン攻撃の根拠は、これもまたイラクの場合と同様に、「イランはテロの輸出国だ」ということを挙げている。テロリストたちに資金や武器を与えるばかりではなく、イランは自国へのテロリストの出入国の自由を与えている。また、イランからの攻撃を許している、と非難しているのだ。

  第三の理由は、これもまたイラクと同様である。つまり、「イランは国連の決議を無視している」というものだ。こうした理由に基づき、アメリカはイランに対する、軍事攻撃を断行するということだ。

  こうしたことに加え、アメリカの主張には次のようなものもある。イランはシリアやレバノンのヘズブラ、パレスチナのハマースを支援し、アメリカやイスラエルに敵対している。したがって、アメリカにも反イランの各組織、民族を活用する正当性があるというのだ。

:アメリカは現在何をしているのか

  それでは具体的に、いまアメリカはイランに対する軍事攻撃を前に、どのようなことを進めているのであろうか。各種の情報を集めてみると、およそ次のようなものになる。

1)アメリカはイランとの国境地域に軍を配備した。
  (国境地帯はイランの北西部、南西部、南東部を指す)

2)アメリカはイラクのクルド地区にある、エルビルのイラン領事館を急襲し、外交官6人(5人説もある)を連行し、領事館内から大量の機密書類、コンピューターを押収した。
  (アメリカは領事館ではないと主張、イラク政府もそれに準じた発言をしているが、ジバリ外相は連行されたイラン人を外交官と認めている。このイラク内部の相違は、発言者がクルドかシーアかスンニーか、によるのではないか)

3)アメリカの空母が、イラン周辺海域に集められている。
  (イラク攻撃時と同じパターン)

4)湾岸の親米諸国に対し、新型のパトリオット迎撃ミサイルを、専門の要員を送り配備している。
  (イラン側の航空攻撃に対応した動き)

5)イラク駐留アメリカ軍の増派。
  (含む空軍。ブッシュ大統領がイラクに増派することを決めたのは、イラクの状況改善が目的ではなく、イラン攻撃を考慮したものだと見ている)

6)アフガン駐留アメリカ軍の増派。(含む空軍)

7)ソマリアのイスラム法廷政府打倒と、親米穏健派政府の樹立。

8)イラン包囲網の確立。

9)反イラン組織への武器その他の提供。

10)イラン周辺諸国からの、イラン攻撃支持の取り付け。

11)欧州からミサイルをイスラエルに移動する。(イラク戦争と同じ方式)

12)マスコミが反イランを煽る。

13)世界中で反イラン機運を盛り上げる。(悪の枢軸国家、WMD開発国家、テロ輸出国家)

14)ブルガリアにタンカーを派遣し、B-2長距離爆撃機に給油が可能な状態にする。

  上に列挙したように、アメリカは既に、イランに対する軍事攻撃が出来る状況を創り上げている。したがって、既に戦争は阻止出来ない段階に入っているというのだ。

 :アメリカの反イランのエスカレーション

  アメリカが既に、相当の段階まで戦争の準備をしているようだが、欧米の専門家たちは、2月中に準備は完了すると見ている。つまり、アメリカは3月以降なら、何時でも戦争を開始できるということだ。

  そのなかには、ホルムズ海峡のイランによる封鎖作戦を前提にしたのか、あるいは、ペルシャ湾の船舶に対する攻撃を想定してか、機雷処理船の派遣も含まれているのだ。述べるまでもないことだが、イランはアメリカが攻撃してくれば、当然ペルシャ湾の出口にあるホルムズ海峡を、封鎖することを考えよう。そして、それには機雷の敷設が最も簡単な方法であろう。

  既に述べたように、湾岸の各国には、対空ミサイルの配備が指示されてもいるのだ。しかし、そのことは現段階で、アメリカはイラン攻撃を国際海域から行なうと言っているが、そうではなくて、湾岸の国から行なうということではないのか。ミサイルの配備だけでは、湾岸諸国は航空攻撃を阻止することは出来まい。アメリカの専門要員が配置され、彼らを守ることが、アメリカ軍には同時に必要になるからだ。

  アメリカはイランを、周辺諸国から攻撃すると考えるのが当然であろう。例えば、イラクがそれであり、イラクの場合には、アメリカと最も関係が良好な、クルド地域からということになろう。

  クルドの一組織は、既に戦闘訓練を受け戦闘態勢に入っている、と伝えられているし、他の組織は、情報収集の目的で、既に何十回となく、イランに潜り込んだようだ。彼らの情報収集活動の成果が、アメリカに1,700箇所の核施設とか、70フィートの地下、といった情報をもたらしたのであろう。(これまで、日本ではほとんど知られていないクルド組織、イラン・コマラ・グループがある。この組織は共産主義組織なのだが、最近では、思想的には穏健化しているということだ。組織のトップはアブドッラー・ムフタデと言い、アメリカで開催されたイラン・マイノリティ会議にも参加しているということだ)

  イラク南東部も、イランへの侵攻の拠点であろう。かつてサダムが大統領の時代に、イランとの戦争を始めるにあたり、イランの南西部地域(フーゼスタン)が、アラブ系イラン人が居住していることから、イラクが軍事侵攻すれば、彼らフーゼスタンの住民が歓迎し、協力してくれると計算していた。

  しかし、実際にはそうはならず、フーゼスタンの住民はイラン国民であるという立場を崩さなかった。(イラン側もイラク南部のシーア派住民が、反イラクでイラン側について戦う、と思ったがそうはならなかった)

  アメリカはイラクのクルドやイラクの南部地域からの、イランに対する攻撃・情報活動を進めるばかりではなく、アゼルバイジャン人やパキスタンのバルチスタン人を取り込むことも進めている。

  アゼルバイジャン人はイラン国内に2千万人いるといわれており、イランの西部地域一体は、アゼルバイジャンの領土だ、とアゼルバイジャン分離独立運動組織は主張している。既にアゼルバイジャンに対しては、アメリカばかりではなく、イスラエルの情報機関も拠点を持ち、イラン攻撃に備えての、工作を進めているということだ。

  バルチスタンについては、バルチスタン分離独立運動のリーダーがイギリスに亡命しており、時期が来れば分離独立運動に立ち上がる体制になっている。今回のイランに対する軍事攻撃は、彼らにとって、パキスタンからの分離独立の絶好のチャンスであろう。

  パキスタンの南西部と、アフガニスタンの南西部からなるバルチスタン地域は、アメリカ軍の攻撃拠点となるものと思われるからだ。アメリカ軍に対するバルチスタン人の全面的な協力が期待できるということだ。

  アメリカはイランの周辺地域ばかりではなく、イラン国内にも要員を既に潜伏させているということだ。こうした手順を踏んだ上で、ブッシュはエルビル作戦に許可を出したのだ、ということを忘れてはなるまい。

:ブッシュ大統領は何故イラン攻撃にこだわるのか

  アメリカのイラク戦争は失敗であった、と見るのが妥当であろう。もちろん、専門家の一部には、アメリカが当初の目的を果たしている以上、敗北ではない、とする見方をする者もいる。

  パレスチナのガザにあるアズハル大学のイブラヒム・イブラシュ教授は、アルクドス・ル・アラビー紙2006年11月28日付けで、およそ以下のような点を列挙し、アメリカは当初の目的を果たしていると論じている。

1)イラクの工業技術能力を破壊した。

2)イラクを分裂させた。

3)イラクおよび湾岸アラブ諸国のエネルギー資源を支配した。

4)湾が並ぶ諸国のほとんどに米軍基地を建設した。

5)アラブ諸国の分裂を生み出した。

6)湾岸アラブ諸国と治安協定を締結した。

7)湾岸アラブ諸国の資金を消耗させた。

8)アラブ統一を止めイランを地域で強化した。

9)パレスチナ・イスラエルの直接交渉を可能にした。

10)民族抵抗運動をテロリストと断定することに成功した。

  しかし、ブッシュ大統領自身が口にしているように、イランがイラクに介入しているために、戦後の治安確保と復興が、うまく行っていないことは事実だ。このことから、ブッシュ大統領はイラク戦争を勝利に導くためには、イランを叩かなければならない、ということになる。シリアも同様であろう。

  最近では、ホワイト・ハウス内部から聞こえてくる、イランに対する非難が、2003年3月に始まったイラク戦争前の、イラク非難以上に激しさを増している、という見方がある。それほどブッシュ大統領にとって、イランは憎い相手になっている、ということだ。そのことからも、アメリカによるイラン攻撃は、確実だということだ。

 :アメリカ勝利のシナリオ

  それでは、ブッシュ大統領が望むイラン戦争の勝利は、どのような形でアメリカにもたらされるのであろうか。 

  欧米の専門家やジャーナリストたちの見方によれば、「アメリカはイランに対し空爆のみを行う」ということだ。結果的に、イラン国内の核関連施設は、ことごとく破壊されることになろう。地下深くに建設されているとは言え、施設のほとんどは、相当のダメージを受けるであろうことが予測できる。

  イラン側はアメリカの攻撃に対し、どのような反撃をするのであろうか。いまの段階で想像できるのは、以下のようなものであろう。

1)ホルムズ海峡封鎖。

2)イラク国内シーア派の本格的反アメリカ攻撃の開始。

3)レバノンのヘズブラによる本格的なイスラエル攻撃。

4)パレスチナのハマースによる本格的なイスラエル攻撃。

5)湾岸諸国の石油施設に対するミサイル攻撃。

6)世界中に潜伏するイラン工作員による、アメリカ人や施設に対するテロ攻撃の開始。

  しかし、欧米の専門家やジャーナリストたちは、イラン側の反撃をあまり深刻に捉えていないのではないか。それどころか、以下のような楽観的な見方をしているようだ。

1)イランは米艦船攻撃にロシア製ミサイルは使わない。

2)イランは湾岸アラブ諸国の石油施設攻撃をしない。

3)バグダッドのグリーン・ゾーンは攻撃しない。

4)新たなムスリムの悲劇をアピールし、世界のムスリムの怒りを煽る。

  ブッシュ大統領はイランに対する空爆を終えた後に「アメリカはイランの核攻撃の脅威から解放された」と勝利宣言をするというのだ。そのブッシュ大統領の言葉は、麻薬のようにアメリカ国民に、勝利の快感と安堵感を与ええることは間違いあるまい。

  ブッシュ大統領はイランに対する勝利の国民的歓喜の奥底に、イラク戦争の失敗を押し込めてしまうことができるということだ。

:幾つかの疑問

  ここに記したように、アメリカのイラン攻撃が展開するだろうか、という疑問を読者の皆さんは思い浮かべるだろう。私も同じ疑問を抱いている者の一人だ。

  まず、アメリカが思い切ったイラン攻撃を始めるには、それなりのアメリカ国民の戦争を覚悟させるだけの、火花(要因)が散らなければなるまい。アフガニスタンとイラクに対する攻撃の開始には、9・11という立派な(?)口実があった。

  そのため、一部の国際問題専門家は「イラン戦争の前に、第二の9・11事件が、アメリカ国内で起こるのではないか」と懸念している。

  欧米の専門家やジャーナリストの予想とは異なり、イランは私が列記したような、最終戦争の戦術を取ってくる可能性は捨て切れない。そうなれば、世界経済は、破滅する可能性が十分にありえよう。幸いにして、欧米の専門家やジャーナリストが予測するように、事態が推移したとしても、イラン戦争でアメリカが勝利した後、中東の親米諸国体制は、おしなべて不安定化し、危険にさらされることになろう。そのことは、同時に、中東からのエネルギー供給が不安定化する、ということを意味しているのだ。


(私のコメント)
1月10日にアメリカのイラン攻撃の可能性について書きましたが、ブッシュ大統領の発言や行動を見るとイラン攻撃の可能性が強まっている。それに対して米国議会は反対決議で牽制していますが、ブッシュ大統領はイラク攻撃を決断したようにイラン攻撃を決断する可能性が高まってきた。規模からすると原子力関連施設への空爆に留まるようですが、イランはおとなしくしている訳がない。

私の予想としては常識的にありえないと判断してきたのですが、常識的にありえなかったイラク攻撃を決断したようにブッシュはイランを攻撃するかもしれない。これはイランに対する挑発でありイランが反撃してきたら全面戦争を始めるつもりなのだろうか?

来月にもアメリカのチェイニー副大統領が来日しますが、イランとの戦争に関する秘密会談が行なわれる可能性がある。アメリカやイスラエルがイランに攻め込む事はないがイラン中を空爆でぼこぼこにする可能性がある。空軍力と海軍力は圧倒的な優勢だから、イランの反撃を封じ込める自信でもあるのだろうか。

しかしイランとイラクは地続きであり、陸上の戦闘が始まればイラクのアメリカ軍は15万人しかいないから包囲されてしまう可能性もある。ホルムズ海峡の封鎖もあるだろうし、ロシア製の対空ミサイルも配備されているからイラクのようなわけには行かない。

欧米の軍事専門家やジャーナリストはイラン攻撃に対して反撃は限定的だろうと楽観的ですが、戦争と言うものは3週間で終わるとか3ヶ月で終わるとかいう楽観論で始まり長期の泥沼戦争になって行く。イランはイラクに比べて人口も国土も3倍以上もあるからアメリカといえども油断は出来ないのですが、ネオコンたちは妙に楽観的なのが不思議だ。

イスラエルから見ればヒズボラとの戦争に見られるようにイスラエルは危機的な状況であり、ヒズボラを援助しているイランをぜひともアメリカ軍によって叩いて欲しいと思っている。アメリカ政府と議会はイスラエルロビーの工作活動で思いのままに動かす事ができるからアメリカ国民の反戦意識は政治に反映されない。

軍部はイラクの時と同じくイラン戦争に反対しているが、中央軍司令官を入れ替えるなどして体制を整えている。中東はこのような緊張状態が続いているのに日本のマスコミはほとんど中東情勢を報道していない。さいわいネットでは世界の情勢を伝えているからネットで注目し続けなければならない。


◆すでに米イラン戦争が始まっている?  1月16日  田中 宇
http://tanakanews.com/070116iran.htm

人々を驚かせたのは、演説の最後の方で述べられた別の戦略だった。ブッシュは「イラクの近隣国であるイランとシリアは、イラクの反米ゲリラに資金や武器を供給したり、ゲリラを軍事訓練したりして、アメリカのイラク再建を邪魔している。イランとシリアの妨害工作を潰すため、戦線を拡大する」という戦略を明らかにした。アメリカでは多くの分析者が「この戦略は、米軍がイランやシリアに侵攻することを意味している」と考え、英語のマスコミやネット上には「イランとの戦争が近い」という分析がいくつも現れた。


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