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□バグダッドの治安とマフディ軍 [イラク情勢ニュース]
▽バグダッドの治安とマフディ軍 上
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan2006/view/20070120/1169277150
2007年1月20日(土)
バグダッドの治安とマフディ軍 上 2007/01/20
※興味深いニューヨーク・タイムズの記事(要旨)を2回に分けて紹介する。
イラクの治安問題で改善の実績を示すようブッシュ政府からの圧力が強まるなかで、イラク政府の高官が17日、イラク国内ではシーア派最大の民兵組織(マフディ軍)の幹部数十人を逮捕したと発表した。
これはマリキ首相がマフディ軍に対しておこなった初めての顕著な軍事行動だった。マフディ軍を率いるサドルはマリキを首相にするのを助けたが、マフディ軍がバグダッドでおこなう殺人が重大問題となるなかで、その取締りを求める圧力が強まっていた。
イラク駐留米軍の幹部は最近の数週間に民兵の指揮官の半数以上を捕らえたと述べた。そして、いつものようにすぐに釈放されることもなかった。匿名で話した米軍将校は確実に姿勢の変化があると語った。
17日に外国人記者と懇談したマリキ首相は、ここ数日のうちに400人のマフディ軍民兵を逮捕したと語った。(のちに政府当局者が電話で10月以降の56の作戦で420人を逮捕したと訂正した)。
一部の米軍高官は、これはアメリカ政府むけの一時的なポーズではないかと疑っているが、街頭でも変化が見られる。バグダッド市内のシーア派居住地では、最近、民兵の姿が見えなくなったと住民が指摘した。
北バグダッドで民兵相手に商売していた商人は、検問所にも彼らの姿が見えなくなって、彼らは武器を隠したと語った。シーア派で影響力を持つ指導者は、マフディ軍幹部が国外に出るために新しいパスポートを作製中だと話した。
こうしたことが幹部の逮捕お恐れるがゆえか、はたまた米軍増強に備えてのことか、まだ確実ではない。だがイラク政府と米軍高官は、民兵こそが暴力の連鎖の中心となっており、彼らは特にシーア派居住地に自由に隠れたり移動することも可能だったと認めた。米軍の諜報将校はバグダッドに約7000人のマフディ軍民兵がいると推測している。
他方、民兵指導部は明らかに取締りに抵抗して戦う姿勢を見せてない。米軍の指揮官は2004年の時のような抵抗はないし、米軍が逮捕しているメンバーは政治活動家というより犯罪者であり、サドルからも裏切り者と見なされていると説明した。サドルが政府と米軍を使って自分に不都合な者を粛正しているのではないかという評価もある。
(つづく)
作成者 uruknews : 2007年1月20日(土) 16:12 [ コメント : 0]
▽バグダッドの治安とマフディ軍 下
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan2006/view/20070120/1169277218
2007年1月20日(土)
バグダッドの治安とマフディ軍 下 2007/01/20
(前メッセージの続き)
17日の懇談では、マリキ首相は自分がサドルの影響を受けているという指摘を否定し、「まるまる4年間、彼とは2度しか話してない」と強調した。
マフディ軍が強い基盤を持つ地域に住むイラク人は、彼らが米軍との全面衝突を避ける主な動機は金(マネー)だと説明した。それによると、彼らはイラク政府の中央官庁とイランから資金提供を受けて裕福になり、その新たに獲得した地位を失うのを恐れるがゆえに米軍と直接は戦いたくないらしい。
前述したシーア派の商人は、「彼らは米軍と戦えば、すべてを失うことを知っている」と話した。
イラク政府の高官は、サドルが暗殺チームと距離を置いたので、暗殺チームに対して強攻策を開始した、と説明した。
マフディ軍の拠点の一つであるウル地区は殺害した死体の捨て場となった感があるが、地元警察によると1月に入っての死体発見数は25体にとどまったという。先月の同期には68体だった。
バグダッドへの米軍増派をひかえて、シーア派居住地は特に変化した。スンニ派住民を排除してシーア派居住地となった西バグダッドのトプチ地区では、シーア派は秩序を維持するために部族、民兵、地元警察の綿密なネットワークを張りめぐらせた。住民は米軍兵士が入ってきたら大変なことになると話す。「米軍は混乱を作りだす。米軍がやってきたら、たぶん、戦闘になるだろう」。
サドル・シティーに住むあるマフディ軍メンバーは、「米軍の新戦略はマフディ軍に対するものだと感じている。米軍がわれわれの地域を攻撃しないかと心配している」と語った。民兵は地元社会に溶けこんでいるので、軍事行動は困難を極めるだろう。
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以上はニューヨーク・タイムズ紙1月18日付 Shiite Fighters Are Arrested, Iraq Says の要旨。この記事ではさらに、シーア派地区にあるバグダッド大学において16日に発生した爆弾事件はマフディ軍メンバーが検問所に着く時間を狙ったもので、スンニ派による犯行だろうという住民の話を紹介している。だが、それは「今では地域の平穏を乱しているのはスンニ派の暴力だ」という結論に結びつける構成になっている。そのような展開を読んでいると、逆に、スンニ派云々を問題にしたいがためにシーア派民兵が潜行しているのかという疑問が浮かんでくる。
作成者 uruknews : 2007年1月20日(土) 16:20 [ コメント : 0]