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(回答先: テスト 投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 8 月 18 日 20:19:43)
NASAの土星探査機カッシーニがとらえた画像の分析から、何重にも重なった土星の環(リング)の1つが、今まで知られていなかったメカニズムで形成されていることがわかってきた。
たとえば、E環は衛星エンケラドスが噴出した氷などで形成されている。また、F環を挟む2つの衛星プロメテウスとパンドラは羊飼いのような存在で、環を構成する粒子を現在の軌道にとどめている。しかし、G環の近くには衛星が存在しないため、どうして物質が散らばらずにリング状に集まっているのか説明がつかない。
そのヒントとなりそうなのが、土星探査機カッシーニがG環の一番内側に見つけた明るい円弧状の構造だ。G環が内側から外側まで6,000キロメートルほどなのに対して、円弧の太さはわずか250キロメートル。しかしカッシーニが土星へ到着した2004年以来何度も撮影されていることから、安定した構造らしい。どうやらさらに内側を回る衛星ミマスが、15,000キロメートルと離れてはいるが羊飼いに近い役割を果たしているようだ。
カッシーニの観測データを分析したところによれば、円弧には豆粒〜岩石サイズの小天体が潜んでいるようだ。そこへ惑星間物質が飛来してきて衝突すると、さらに細かい微粒子がまき散らされる。すると土星の磁場から受ける力が重力に比べて強くなり、外側へ、つまりG環へと引きずり出される。
円弧を構成する物質をすべてあわせると、直径100メートル程度の氷天体になるらしい。G環は、この貯蓄を少しずつ切り崩しながら保たれているというわけだ。
カッシーニは、1年半後にG環の円弧から約960キロメートルの位置まで接近し、実際に環の材料となる小天体が存在するか調べる予定だ。