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深夜山奥滝そばの庵
電磁波掻き消えるけたたましき静寂に
息も絶え絶えの意識を置きに行く
私の手の中には蛾が一ひら
コンビニの前ですでに虫の息
虫には虫の
生き様と役割はどこにある
虫は虫
当前の一生なのか
降り積もりしぶきあげて
川として流れて逆らえず
世の流れはいつも正しいか
我々は正しい選択をしてきたか
登る山道 道脇を一匹のハクビシンがのそのそ歩いていた
私の気配に気づくも 私のそばを歩いている
なぜ逃げぬか目を留めた
自然はこれほど鈍重だったか
今日の昼間にはツバメが私の前に現れて
飛びも鳴きもせずじっとしている
「どうする?」と手を差し伸べ訊ねると
私の肩まで乗りあがってきた
親がアホで外界の怖さを知らせていないのか
それとも奇妙な日常に私が迷い込んだか
これほど明確に自然の声を聞こうとしたことが無い
庵に篭りたくなった
私はまた新たな旅支度を整えなくてはならない
世話になった松の木々に礼をした