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投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 5 月 28 日 19:02:08: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/2007/shuchou0528.html

日本共産党。そして右翼と左翼。その魅惑的な世界がよく分かる本、二冊。紹介します

(1)日本社会の縮図ですね。日本共産党は


いよいよ発売です。『私たち、日本共産党の味方です』


 今年初めての本です。筆坂秀世さんとの対談本です。もう店に並んでるでしょう。それにもう一冊、紹介します。雨宮処凛さんの『右翼と左翼はどうちがう?』です。これも書店に出ています。売れてます。

 では、筆坂さんとの対談本です。5月19日(土)、見本誌をもらいました。ビックリしました。素晴らしい出来です。装幀もいい。写真もいい。カメラマンがうまい。内容もいいです。対談といっても、メインは筆坂さんです。好奇心の強い私は、共産党について、あれもこれも…と聞いてます。筆坂さんは何でも答えてくれます。それから先に、グーンと話が広がり、問題点が浮かび上がります。

 共産党の組織論を聞いてるうちに、これは右翼でも左翼でも宗教でも市民運動でも、どこでも共通する問題だと思いました。いや、企業や学校や趣味のサークルや、ともかく、あらゆる「集団」「組織」に言えることだと思いました。その意味では日本共産党の問題は、きわめて「日本的」な問題です。そのことを考えさせられました。共産党を論じながら、〈日本〉そのものを論じていました。

 又、日本共産党は「祖国」「愛国」にこだわります。反米です。中国、ソ連、北朝鮮といった国々の「友党」とも喧嘩し、自らの「自主独立」を貫きました。選挙のポスターには富士山が描かれてました。日共系全学連の機関紙の名前は「祖国と学問のために」でした。「祖学」と言われてました。いい名前だなと、学生時代からうらやんだものです。

 それだけ愛国心の強い政党です。又、党員の一人一人は、真面目です。謙虚です。目立とうとしません。だって、自民、民主、社民に入る人は、皆、「国会議員になりたい」という野望を持って入ります。そして、議員秘書になります。しかし、共産党に入党する人で、「将来、国会議員になりたい」なんて野望を持ってる人は一人もいません。筆坂さんだってそうでした。金も名声も求めず、ただひたすら世の為、人の為に運動しようとする。そして少しでも住みよい、明るい、平和な世の中をつくろうとする。そういう人々の集まりです。朝、会社に行く前に、「赤旗」を配ります。かなり上の人までやってます。大変です。それも、無給でやってます。

 これは「滅私奉公」だと思いました。これこそ、日本人の美徳です。日本人の精神です。今の日本人が忘れたが、共産党の人々は持っている。これは凄いと思いました。しかし、そんな真面目で清潔な人々が、一般には「怖い」と思われている。かわいそうです。公安(警察)も莫大な人間と金を投入して、共産党を監視し、スパイを獲得し、情報をとってます。「受難の政党」です。何とかしなくてはなりません。

 これは勿論、筆坂さんも思ってます。憂えてます。そこで、二人は話し合ったわけです。筆坂さんが日本共産党をやめて初めて書いたのが『日本共産党』(新潮新書)でした。読んで驚きました。温かいのです。共産党への批判、提言はあるのですが、実に、優しいし、温かいのです。特に、党員に対してです。「党員はこんなにいい人ばかりか」「党員はこんなに頑張っているのか」と思いました。涙が出てきます。これは共産党への批判ではない。「エール」をおくる本じゃないかと思いました。

 もしかして、出来レースじゃないか。八百長、謀略じゃないか。とも思いました。つまり、筆坂さんは辞めた。党も批判している。しかし、わざとこの優秀な人を野に放ったのではないか。党は歴史や面子があって言えないことを、筆坂さんが代わって言う。それによって共産党への理解、支持もグンと増える。凄い「陰謀」だ…と。

 筆坂さんは勿論、笑って否定してました。それだけのことを考えられる党なら、もっと大きくなってましたよ、と。でも、結果的には、人々が日本共産党をよりグーンと理解するようになったのではないか。私はそう思いますね。

 本のタイトルは、『私たち、日本共産党の味方です』。凄いタイトルですね。情報センター出版局で、1200円です。筆坂さんは何でも答えてくれました。そして、私も、「これは我々の問題でもある」と思いました。筆坂さんだから初めて出来た本だと思います。それに、出版社の人が優秀です。又、まとめた荒井香織さんも優秀です。これは、正直、舌を巻きました。資料集めから、脚注づくりから、本の構成から、よくこれだけやったと思います。優秀なスタッフに支えられて、この凄い本は出来ました。

 本の帯には、こう書かれています。

〈投票用紙に「日本共産党と書けないあなたへ。
 再生の道はどこにあるのか。元・最高幹部と、新右翼の論客が、「かつての革命政党」を語りつくした〉

国会前で。筆坂さんと


 そして、「語られなかった共産党のリアルとこれから」と書かれています。うまい文章ですね。たしかに、「リアル」と「これから」に話は集中しました。この帯には二人の写真が出ています。

 そしてページをめくると、対談中の二人の写真、そして見開きの写真は、何と国会前でのツーショットです。たしか、5月7日(月)の朝に撮影したんですね。そして、校正も急ピッチでやり、5月19日(土)には出来上がって私の手元に届いている。すごーい。奇跡です。

(2)「ここまで喋っていいんかい?」と思いましたね


 国会前で二人はにこやかに微笑んでいます。いい写真です。カメラマンがうまいです。筆坂さんのコメントがついてます。

〈共産党の最大の壁は「共産主義」を前面に掲げた名前でしょう。本気で政権政党になろうと思うのであれば、真っ先に党名変更するしかありません〉

 私もコメントしとります。

〈学生時代、僕らには「いい敵」がいた。全共闘であり、“共産党”だった。彼らがいたおかげで僕らも鍛えられた。√
 いま、国政の場だって、そうした存在が絶対に必要だ〉

 では目次を紹介しよう。


目次です(その1)


 いやー、ここまで話しちゃっていいのかと思う話が沢山ありました。特に、「自分の意見はグッとかみ殺すテレビ出演」「ガマン強さの美徳が残る党大会」「〈癒し〉に向かう若い党員」…などは初めて聞く内情で、ビックリしました。それにこれは「内部暴露」ではない。聞いていて、共産党は何て人間らしい組織なのか、と思いました。「共産党は日本型組織の縮図である」という筆坂さんの言葉もその通りだと思いました。


 しかし、すんごいタイトルですね。初めは、いろんな案がありました。「日本共産党再生論」「日本共産党再生会議」「日本共産党と日本人」…と。筆坂さんは「日本共産党と日本人」が一番気に入っていたようでした。でも、これになりました。ウン、いいと思いますよ。パッとみて、一番、分かりやすいでしょう。日本共産党について、ただ客観的に論じてるのではない。自分の問題として考えている。

 又、罵倒してるわけでもない。チャカしてるわけでもない。本当に、愛し、心配している。やはり〈味方〉だ。この言葉に嘘はありません。

 筆坂さんは、新潮新書を出した時に、「ここまで落ちたか」と共産党からは叩かれた。この本が書店に並んだら、さらに叩かれるでしょう。右翼と一緒になって共産党を批判するなんて、「ここまで落ちたか!」と。それを覚悟の上で、対談して下さった。ありがたいと思います。

 私ですか?私はもうないでしょう。“落ちた”なんて。今さら。「やっぱり」「どうせ、そういう奴だよ」と皆、諦めているでしょうし。でも、堕天使の私の質問にも面白いものがあって、凄い本になっています。偏見を持たずに手にとってほしいですね。

 そういえば…と思い出しました。1970年に三島由紀夫と共に自決した森田必勝氏です。「楯の会」の学生長になる前に彼は、民族派の学生団体に属してました。それをやめて、「楯の会」に行きました。ところが、前の団体は森田氏を「除名」しました。「共産主義者に魂を売った」という理由です。でも、別に、共産主義者になったわけではありません。学生団体にすれば、我々の運動をやめるということは、我々の勢力を削ぐし、結果的に、共産主義者を利することになる。そういう理屈なんですね。

 他の民族派団体でも、そんなことがありました。でも、やめた人はいても、(本当の意味で)「共産主義者に魂を売った」人は一人もいません。民族派運動の「生き証人」の私が言うのだから本当です。

 ただ、例外は一人います。本当に「共産主義者に魂を売った」男が一人いました。誰あろう、私です。だって、こうやって堂々と、「日本共産党の味方です」と宣言してるんですから。これを読んで、共産党に投票する人が増えるでしょう。議席も増えるでしょう。日本共産党が第一党になって政権を獲るかもしれません。本当に、「敵を利した」のです。共産主義者に魂を売った国賊ですよ、私は。日本一の「国賊」であり、日本一の「非国民」です。どうしようもない私です。

 そんな私を相手にキチンと答えて下さった筆坂さんには本当に感謝します。本を読み直してみて、再び痛感しました。そして、筆坂さんの「あとがき」を読んで、飛び上がりました。何と、こう書いています。

〈鈴木邦男さんと話をするといつも思うことだが、なんと汚れのないきれいな心の持ち主なんだろうと感心する。本当の右翼は、大きな声でがなりたてたりしない。静かに、そして沈思黙考しながら理詰めの話を展開していく。鈴木さんこそ謙虚な人なんだと思う。また、ものすごい読書家でその幅広い知識にも驚かされる…〉

目次です(その2)


 書き写していても、恥ずかしい。こんなことを言われたことはない。私なんて、どうしようもなく汚れた人間だと思っていた。けだもののような人間だと思っていた。怒り、ねたみ、不平ばかり言っている。いやらしい事ばかり考えている。それなのに、「けがれのないきれいな心」だなんて。ウーン、どう考えたらいいのだろうか。

 キリストは病人に向かって、「病はない。立ちて歩め!」と言われた。「生長の家」の谷口雅春先生は「本来、罪はない。人間は神の子だ!」と言われた。〈言葉〉によって罪や病や汚れから人間を解き放った。筆坂さんの言葉は、そんな〈神の言葉〉だと思いました。私のような人間の中にも、「1万分の1」でも「きれいな心」があるのだろうか。それを見つけてくれたのだろうか。これは、もう〈神の眼〉です。そう見られたのなら、努力して、そういう人間になりたい。そう思いました。だから、この本は、私にとっては「宗教書」かもしれません。

(3)6人の運動家の「生活」と「本音」がよかったですね


雨宮処凛さんの『右翼と左翼はどうちがう?』


 では、もう一冊の本ですね。雨宮処凛さんの『右翼と左翼はどうちがう?』(河出書房新社・1200円)です。これは「14歳の世渡り術」シリーズの一冊として出ている。「中学生以上、大人まで」「そのまま大人になるつもり?」と書かれている。このシリーズでは、井筒和幸、橋下徹、森達也、辛酸なめ子さんらが執筆陣だ。これから続々と出る。井筒さんのはもう出てるね。

 ところで雨宮さんの本だ。実に分かりやすい。文章もうまい。又、キチンと取材もしている。悔しいが、僕じゃ、書けないな。雨宮さんの才能に嫉妬した。いつも他人の成功には嫉妬している。心の汚れた私です。第1章「右翼と左翼と私」では、「両方、経験したから書けること」をズバリと書いている。又、「右翼って何?」では玄洋社から始まり、三島由紀夫、新右翼の流れを説明する。「左翼って何」では、自由民権運動、反安保闘争、全共闘、赤軍派…などについて、分かりやすく書いている。14才でも分かる。さらに、「両方の活動家に話を聞こう」という第4章が面白い。右翼では、木村三浩、針谷大輔、古澤俊一氏が出ている。左翼では太田昌国、足立正生、日野直近氏が出ている。これはいい。6人の思想・信条だけでなく、「生活」が出ていて、よかった。聞き手がうまいのだろう。

 5月18日(金)、雑誌の対談で足立正生さんに会ったので、この本の話をした。「あれはよかったですね」と。足立さんの人生が分かって対談もスムーズにいった。

 右翼側三人の「生活」告白もいい。決して運動を金にしない。いろんな仕事をしながら、運動をする。たとえば、木村氏は、納豆売りをしながら、北方領土返還運動をした。針谷氏は17才で暴走族の総長になるが、引退して、ミシンの会社に就職。さらにセブン・イレブンでバイト。よく働いていた。そして運動をする。三島事件の時は5才。お母さんが防衛庁で働いていたこともあり、三島の本を読みまくったという。24才で統一戦線義勇軍の議長になる。

 古澤俊一氏は、「日生学園」という体育会系の学校で鍛えられた。野村秋介さんの本を読み、右翼の世界に入る。野村さんの秘書になり、自決の現場にも居合わせた。野村さんと会う前は、松下電器の工場に勤めていたという。野村さんと出会ってからは、松下電器をやめ、野村さんの主宰する大悲会の寮で暮らす。マージャン屋でバイトしながら運動をした。

 野村さんの自決から半年後、朝日新聞社に立てこもる。この事件により、4年間、刑務所に。出所後は、ソフト関連の会社で働き、平日はIT関係の仕事をしながら、毎週土曜日は街宣をしている。又、走るのが好きで、今年の東京マラソンにも出場し、完走した。偉い。

 この「両方の活動家に話を聞こう!」だけでも一冊の本になるほどだ。内容がある。充実している。「右翼なんて普段は遊んで、企業を脅して食ってるんだろう」と偏見を持ってる人が多いだろうが、そんな人達にこそ読んでもらいたいですね。

 そうそう、私も「右翼」のところで、ちょっと喋っています。ともかく、読んで下さいよ、この二冊は。そして、感想を聞かして下さい。


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