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投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 3 月 26 日 23:25:15: mY9T/8MdR98ug
 

http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20070320/121322/?P=1



 3月15〜17日にドイツのポツダムで開かれた主要8カ国(G8)の環境相会合では、地球温暖化対策の重要性が改めて確認された。これに先駆け、同月9日には欧州連合(EU)が温暖化ガスの排出量を2020年までに1990年比で20%以上削減する目標を打ち出した。EUを中心に、世界は温暖化対策を加速させている。



 政策の裏付けになっているのが、各国の研究者が参加するIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価報告で、2007年中に第4次評価報告書が相次いで公表される。第一弾は、2月1日に承認された第1次作業部会(科学的根拠を担当)のものだ。



 温暖化は進行しており、その原因は人為的な温暖化ガスの排出による可能性がかなり高い─。今回の評価報告書は、地球温暖化に対するこれまで以上に強い警鐘を鳴らしている。



温暖化懐疑論を否定



 IPCCは、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって1988年に設立された。「科学的根拠」「影響・適応・脆弱性」「緩和策」の3つの作業部会に分かれ、各国政府が推薦した科学者が温暖化に関する研究を評価し、数年おきに報告書を公表する。温暖化対策を進める上での科学的な裏付けになるものだ。



 今回、第4次評価報告書の第1弾として公表されたのは、科学的根拠を検討する第1作業部会のもの。評価報告書は、政策決定者向け要約(SPM)、本文、技術要約(TS)の3つで構成されているが、このうちSPMの内容が明らかになった。各作業部会の報告書や統合報告書は、2007年中に順次、公開される。


 第1作業部会の報告書は、「(2001年に公表された)第3次の路線を基本的に踏襲したもの」(第1作業部会の代表執筆者の一人である東京大学気候システム研究センターの住明正教授)。だが、観測データの蓄積や気候モデルによるシミュレーションの精度向上などによって得られた新しい知見を盛り込んでいる。









「温暖化懐疑論を打ち消す強いメッセージが読み取れる」(政府代表としてレビューに参加した気象庁地球環境・海洋部の里田弘志地球温暖化対策調整官)。



 例えば、代表的な懐疑論として、そもそも過去200年間に急激な気温上昇が実際に起きているのかというものがある。



 これに対し報告書は、「気候システムの温暖化には疑う余地はない」と結論づけている。その証拠の1つに挙げているのが、過去の大気を含有する氷(氷床コア)の分析結果などから、過去約65万年間の気温を推定した結果だ。「20世紀後半の北半球の平均気温は、過去500年間のうちのどの50年間よりも高かった可能性がかなり高く、少なくても過去1300年間のうちで最も高温であった可能性が高い」としている。
















報告書には、「これらの簡易気候モデル、いくつかの中程度に複雑なモデル、多数の大気海洋結合モデルによって評価される」との注釈が出ている。今回の第4次報告は、前回に比べてモデルの数を合計9から23に増やし、精度を高めたという




 さらに、2001〜05年と1850〜99年を比較すると、昇温量は0.76(0.57〜0.95)℃に達すると指摘。「都市のヒートアイランド現象による効果は、実際にあるものの局地的で、影響は無視できる(陸上で10年当たり0.006℃未満、海上でゼロ)」と、ヒートアイランドの温暖化に対する影響も否定した。





 あるいは、温暖化は太陽活動の変化など自然起源によるもので、人為的な温暖化ガスの排出が温暖化の主因ではないというのも、根強い懐疑論の1つだ。しかし、「20世紀半ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温暖化ガスの増加によってもたらせれた可能性がかなり高い」と、否定した。



 「可能性がかなり高い」という表現は、発生確率が90%を超えるときに使うもので、第3次の「可能性が高い」(発生確率66〜90%)よりも踏み込んだ表現になっている。



 衛星観測のデータなどを基にしたシミュレーションによって、温暖化を起こす効果を表す「放射強制力」を定量的に分析。この結果、太陽活動の変化などの自然要因は0.12(0.06〜0.3)W/m2だったのに対し、CO2排出などの人為的なものは10倍以上の1.6(0.6〜2.4)W/m2だった。



100年後の平均気温4℃上昇



 気候モデルを使ったシミュレーションでは、平均気温や海面上昇に関する100年後の予測を出した。 化石エネルギーに依存した高度成長社会(A1FIシナリオ)が続くと、平均気温が最もあり得る予測で4℃、最大では6.4上昇するという悲劇的な予測結果になった。最もあり得る予測値は、シミュレーションの精度向上によって、今回は初めて明らかにしたもの。第3次ではシナリオに関係なく1.4〜5.8℃と予測していた。



 また、シナリオに関係無く、2030年まで10年当たりで気温が0.2℃上昇するという見解を新たに示した。



 一方の海面上昇は、同じA1FIシナリオでは0.26〜0.59m上昇すると予測している。第3次(シナリオの区別無く0.09〜0.88m)に比べると最大値が下がっているが、シミュレーションの精度向上によるもので影響が低下したわけではないという。



 こうした予測結果と合わせて温暖化の深刻さを示すものに、温暖化ガスの人為的排出量と自然吸収量のバランス(プライマリー・バランス)の大幅な悪化が挙げられる。



 現在、気温の上昇を2℃までに抑えるため、2050年の排出量を50%削減して温暖化ガス濃度を450ppmで安定化させることが、各国の温暖化対策の1つの目安になっている。だが、現状では、自然吸収量は31億t(炭素換算)に対し、人為的排出量は72億tに上り、57%の削減が必要になっている。



 それだけではない。今回、炭素循環フィードバックが生じるとの知見が新たに示された。温暖化が進むと土壌温度が上昇してCO2を排出しやすくなったり、海洋が取り込むCO2の量が低下したりして、さらに温暖化は加速するという現象を指す。つまり、57%の削減でも間に合わないということだ。



 「IPCCの報告を国民に対し分かりやすく伝え、健全な危機感を共有し、いっそうの排出削減に努めたい」と環境省の谷津龍太郎審議官は言う。さらに、気温や海面などの上昇にどう対処するのかの「適応策の議論を始める段階にきている」(東京大学の住教授)。急速な温暖化が現実味を増す中、削減と適応の両面での対策が求められる。



(田中 太郎=日経エコロジー副編集長)


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