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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080710-00000007-gen-ent
●少数意見、反対意見を許さない戦前と似た世相
京都、東京、神奈川などでコンビニの深夜営業を規制する動きが活発化している。そんな中、一石を投じたのがファミリーマートの上田準二社長。「魔女狩り的な雰囲気がある」と反発したのだ。
最近、魔女狩りめいた現象が多い。朝日新聞が鳩山邦夫法務大臣の死刑執行を「死に神」と評したとたんに被害者団体が猛反発。いまや死刑に反対する発言をしただけで「被害者の人権を軽んじるな」などと猛反発を食らう時代だ。
北朝鮮による拉致問題もしかり。居酒屋で「拉致よりも核のほうが深刻な問題だ」などと発言したら、朝までサンドバッグにされてしまう。
こうした世相の背景には何があるのか。社会学者の岳真也氏に聞いた。
「魔女狩りの根底にあるのは社会学でいう『他人志向性』です。これは隣人がクルマを買えば自分も買う、ペットを飼えば自分も飼い始めるというように常に他人ばかりを見てしまう心理。いまの日本はこの風潮が強まっています。ベストセラー本のバカ売れはそのいい例。その本が読みたいのではなく、他人が読んでいる本の内容が気になるから売れているのです」
―― 他人志向性はどんな社会をつくる?
「本来、健全な市民社会というのは“誰が何と言おうと俺はこう思う”と発言できる状況です。つまり個人主義の社会。ところがいまは白いものでも他者と同調して黒と言わざるを得ません」
―― 一種のファッショ的な世相。その先に待つものは?
「いまは第2次大戦前の世相に似ています。当時は国民を互いに見張らせるために国が『隣組』という制度を押し付けた。現代は国民が自発的に隣組を敷いている。不景気への失望感などが原因で物事を深く考えられなくなり、絶対多数に同調してしまうのでしょう。こうした『ノー』と言えない世相はヒトラーのような独裁者を生み出しやすい。いまの世は平和に見えますが、実はとても危険なのです」
不気味な世相の中で無差別殺人や親殺しなどが横行。猟奇事件が頻発した昭和初期にどんどん似てきたような……。